
[写真]野田改造内閣、2012年1月13日(金)、首相官邸ホームページから。
2012年1月13日(金)に発足した野田改造内閣(第1次野田第1次改造内閣)では、18人の閣僚のうち、選挙区世襲議員率が5%で横ばいだったものの、二世議員率が33%に上昇しました。参院議員率は27%に上昇し、輿石東民主党参院議員会長(党幹事長)の権勢を見せつける格好となりました。
18人のうち、世襲議員は再任の鹿野道彦農相。閣僚になれなかった父の山形市などの選挙区、父の秘書を経てから世襲し、当選しています。第44回郵政選挙で落選していますが、通算当選11回。
二世議員は、鹿野農相に加えて、初入閣の田中直紀防衛相、自見庄三郎・金融・郵政改革相ら6人。
田中直紀防衛相は田中角栄元首相の娘婿で、当初は福島3区から衆院に当選していましたが、落選後国替えし、現在は参院新潟選挙区。田中ファミリーのバス・タクシーの「越後交通」の支援も得ている二世議員。
前田武志国交相の祖父は、前田勇・貴族院議員です。議会制度百年史によると、前田勇さん男爵は明治12年(1879年)生まれ、本籍地は奈良県、陸軍士官学校卒の陸軍大佐。第一師団の副官、盛岡連隊区司令官などを歴任。このほか、「関東軍副官」の経歴があるので、あまり前田さんは公にしていないのかもしれません。昭和12年(1937年)1月に貴族院議員となり、昭和21年4月の貴族院廃院まで務めました。
自見さんは親戚から時間をおいて、北九州市の衆院中選挙区から初当選。郵政相経験後の第44回衆院選で落選し、参院の全国比例に転じています。
玄葉光一郎外相の奥さんのお父さんは県知事で、玄葉さんの実家は造り酒屋。
安住淳財務大臣の実父は選挙区内の元町長。
このほか、岡田克也副総理(三重)の奥さんのお兄さんが愛媛県選出で村上水軍の末裔の村上誠一郎・衆院議員、実父はイオン創業者。ちなみに村上さんも元行政改革担当大臣です。村上さんは第2次小泉内閣で2005年8月8日の解散の閣議決定に加わっていて、閣僚適齢期とは言え政権交代の可能性があった民主党の岡田克也代表(当時)への人質として小泉首相が入閣させていたという歴史的観測が有力となっています。
枝野幸男経産相(埼玉)はお父さんが渡辺美智雄(栃木)元副総理の後援会長経験者。
小宮山洋子厚労相の実父が元東大総長・成城学園長の加藤一郎さん。小宮山さんの選挙区内に成城学園があります。
参院議員は前田武志国交相、自見庄三郎金融・郵政改革相、平野達男復興相兼防災相に加えて、小川敏夫法相、田中直紀防衛相の初入閣で、27%となり、極めて高い水準。「衆参ねじれ」を印象付けることになりました。
なお、政権交代直前の、自民党の麻生改造内閣は、世襲率は67%、二世率は83%、参院率は16%でした。
これに比べると、民主党の野田改造内閣は、世襲率が5%、二世率が33%、参院率は27%(再掲)ですので、開かれた政治は実現していることになります。
これとは対称的に、官僚や政治記者では、世襲や二世が増えています。このため、「先代からのつながり」、「東京の私立中高一貫校同窓生」が少ない民主党議員は不利になっている側面が顕著になっています。
なお、1年半前の第22回参院選では、当ブログは東京選挙区の方は「小川敏夫さん」、全国比例では「前田武志さん」を推薦しました。その2人が法相と国交相という重要閣僚を務めることもあり、私もこの内閣と心中する構えです。
[関連エントリー]2009年7月1日
麻生内閣の世襲率は67%、二世率は83%に上昇(2009年7月1日)
麻生内閣の“二世議員率”は61%、“世襲率”は72%(2008年9月24日)








