「議会人として許しがたい」岡田副総理、自民党首相の国会虚偽答弁を批判 「運命の人」西山記者事件

  • 2012-2-8
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[画像]「議会人として許しがたい」ーー東大法学部同級生で元警察官僚・元小泉自民党首相秘書官の小野次郎参院議員(みんなの党)や参議院自民党に対して、歴代自民党首相が「密約はない」と国会で虚偽答弁したことに怒りを表す岡田克也副総理(背中)、2012年2月7日午後、参議院予算委員会の4次補正の一般質疑、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 ブログを書く人にはなかなか書くことが見つからない、という方も多いようです。小生は今週は書きたいことばかりのインプット過剰状態なので、未定稿ということでドンドン発信していきたいと思います。どうも木曜日から本予算審議に入れそう。とはいえ9日審議入りで、3月2日までに衆院通過となると例年より過密なので、そうすると例年並みにインプット量はますます増えそうです。なるべくコンパクトに書きたいところですが、なかなかそうもいかないかもしれないです。ただ、岸田文雄自民党国対委員長が「集中審議をやれ」と言っているようですが、集中審議がテレビショーに過ぎないということは多くの国民が見抜いている。それを3世政治家の岸田さんが気付くかどうかというのが政権交代のポイントになるでしょう。
 
 岡田克也副総理は、2012年2月7日(火)の参議院予算委員会の今年度第4次補正予算案の一般質疑で、運命の人・西山記者事件などで再び話題になっている自民党佐藤栄作政権と米ニクソン政権との沖縄本土復帰(1972年)に関する4つの外交密約に関して、「政権交代して、密約(の掃除)はできたわけです。そして歴代の(自民党)政権、歴代の総理が少なくとも1990年代あたりまで、外務省から『実はこう言ったことがあるんです』といった報告を受けながら、その存在を否定してきた。この国会の場でも否定してきたということは

 私はホントウは許し難いことだと思っているんです。いずれにしてもわれわれ議会人として、どうしてそういうことが起こったのかということは深刻に反省すべきだと思います。開き直りは許せないことだと思っております。

 」と激しく参議院自民党を批判しました。みんなの党小野次郎さんへの答弁。

 そのうえで、外相時代の経験も踏まえて、西山太吉毎日新聞記者との間で裁判が係争中である状況を説明した上で、「西山さんのジャーナリストとしての行動は一定の経緯を示したい」と述べ、議場の拍手を浴びました。

 小野さんは大学1年生のときに西山記者事件があり、「まさか国家が密約をするわけがない」と思い、「よく意味は分からなかったけど、(検察が書いた冒頭陳述の)密かに情を通じ、の方に興味を持った。ホントウは何があったんだろう。あれから三十数年、ずっと考えてきました」として、答弁を求めました。小野さんは、「密かに情を通じ、の方に一国民として関心を持ってしまった」と大学生の自分を反省しました。だったらなぜ小野さんは小泉ワイドショー政治に荷担したのか。その言行不一致ぶり、小野さんもまた、運命の人。

 小野さんは警察庁キャリアの8割が進む「公安警察畑」であり、警察庁国際部国際第二課長など国内外の治安・警備(テロ防止)に関する情報収集の仕事を担当していた時期もあります。そして、2001年4月、小泉純一郎自民党政権で首相秘書官となり、2005年9月11日の第44回郵政選挙では自ら刺客として圧勝の一員となりました。第45回政権交代選挙では落選し、第22回参院選みんなの党参院議員として国政復帰しています。

 小野次郎さんと岡田克也さんは東大法学部卒、昭和51年入省の霞が関同級生。小野さんは警察庁、岡田さんは通産省。国家公務員上級職採用試験では、「1位になったら大蔵省、2位になったら(大蔵省に行くと事務次官になれないので)警察庁に行け」と言われていました。ちなみに民主党平岡秀夫前法相は、昭和51年大蔵省入省。

 その小野さん、公安警察キャリアですら、知らなかった「沖縄本土復帰日米外交密約」。

 民間人として佐藤首相の個人特使をつとめた大学教授は、「他策なかりしを信ぜむと欲す」という回顧録を書き、自殺しました。ところが、外務省の第三者委員会の北岡伸一東大教授らの報告書を良く読むと、実は、佐藤首相は複数のルートをもっており、他のルート(外務省ルート)だけで沖縄本土復帰ができていた可能性が高いそうです。「他策はあった」んです。佐藤首相の息子の佐藤信二・元衆院議員は、佐藤家にあった文書を自発的に公表しました。また密かに情を通じた外務省事務官はご健在だそうです。運命の人は何人もいます。例えば、伊丹空港での日航機尻もち事故の修理結果を検査した運輸省出先機関の職員は自殺しました。修理の不首尾により圧力隔壁の破損で、日航123便が墜落し、520人が亡くなったことと無関係ではないでしょう。しかし、修理したのはボーイングです。そして群馬県警の捜査記録や国交省の外局(3条委員会)である運輸安全委員会の調査記録は現存しません。そして日本航空も倒産しました。

 運命の人はたくさんいます。政権交代なき政治による運命の人です。

 ところで、「許せない」という言葉を連発した岡田さんですが、かつて聞き覚えがあったので、調べてみました。ブログとは、web上のlogという意味ですが、検索したら2009年3月25日付の次のエントリーでした。「【西松報道】岡田克也さんが朝日新聞社に抗議「私は全く許せない」」。これも野党民主党にとって政権取りの正念場でした。かなりのピンチでした。時は移ろい、といってもまだ3年も経っていませんが、岡田さんは国のピンチを背負っています。

 2月7日付日経新聞11面(企業2面)で「イオン針路を探る(上)」の中で、岡田元也イオン社長(代表執行役)は「アジアで最大、最強、最高の小売りグループになる」と宣言しました。日経がつけた見出しは「肥沃なアジアに野心」。イオンが2011年度に採用した社員2000人のうち400人は外国籍とのこと。ただ、グラフを見ると、小売り最大手イオンの連結業績は、2007年ごろから高止まりした状態で、経常利益はリーマンショックで大きく落ち込んでいるんですね。わが国では2000年代以降利益優先で企業を見て、日経新聞も利益で見出しをとっていますが、私はもっと売上高を重視したい。つまり、イオンも急拡大しているのではなく、アジアに出ることで現状維持が初めて可能になる。元也さんは60歳なんですね。岡田克也さんは58歳で、イオン株式を12万3046株持っています。これは時価を900円とすると、およそ1億円、年間配当は6円として73万8276円(税引き前)受け取っていることになります。ただ、イオンは「寒いとコートが売れて売上高が上がる」という不安定な業界ですし、さらに、イトーヨーカ堂、ユニーなどと比べて後発企業だし、「狸が出るところに出店する」という方針があり、最大手(売上高が最高額)にもかかわらず、社債の格付けは低いです。

 岡田さんは2月6日(月)午前10時半過ぎ、参・予の第4次補正の基本的質疑1日目の自民党林芳正さんの質問の中で、「岡田さんは、あなたは厚生年金でしょう」と言われて、「私と妻と長男は国民年金です」とうれしそうに答えました。前日(日曜日)に確定申告の書類集めをしていたそうです。一方、林さんは何も答えませんでした。林さんの家業は下関最大の商家で、インフラでは「山陰中央合同ガス」、タクシーの「サンデン交通」を経営しています。林さんはおそらくどこかの会社で厚生年金に入っているのでしょう。四日市も下関も、海から栄えた港町で、大商業地(名古屋、北九州・博多)の対岸としての独自性をいかしたという歴史的経緯など共通点が多いです。林さんも自民党総裁(影の首相)選挙に出るのなら、恵まれた厚生年金なのですから、知事選の関係で支部長不在になりそうな衆院山口2区(岩国)に転出するなどの勇気を見せて欲しいものです。ちなみに林さんの質問はどうしょうもないものばかりでしたが、初っ端に「私は役所の人が徹夜をしないように金曜日の昼に通告を終えた」と言ったのは良かったかな。林さんに限らず、参議院自民党は「零点満点」でした。例えば、脇雅史国対委員長内閣府内閣官房の違いを問い糾しました。これに対して内閣法制局長官が答えられなかったのは正直かなり驚いたのは事実です。ただ、脇さんは「自民党政権末期からたるんでいるんだ」と自ら認めました。たしかに、小沢グループ内閣府内閣官房の違いが分かっていないことを、私は野党時代から危惧していました。しかし、今の民主党良識派が主導する内閣も答えられないことは真摯な反省が必要です。私は脇さんに逆質問したいのは、「内閣官房首相官邸はどう違うのか」。これを法律論で答えられるでしょうか。それから参議院自民党はBS放送局で提供番組を持っていましたが、これはBPO(放送と倫理向上機構)で問題になり、打ち切られました。おそらく立法事務費で番組枠を買い取っていたのでしょうが、BPOはマスコミによる自主的な任意組織に過ぎません。法律論で、東京地裁に番組の放送再開の仮処分申請をしたらどうなんでしょうか。参議院自民党は法律よりもマスコミ重視なんでしょうか?

 このほか、衆院段階では、石破茂さんが「芦田修正によって、自衛隊は合憲だ」と主張しました。しかし、私の認識では、芦田修正によって、自衛隊を持つことが可能になったが、法律上の解釈は「一見極めて明白に違憲でない限り最高裁判所の判断には馴染まない」という事情判決統治行為論でとどまっているはずです。だから、自民党憲法改正(自主憲法制定)を党是としているのではないでしょうか。こういう認識の石破茂さんが防衛庁長官防衛大臣をやっていたということが、問題です。また、自民党の党是もよく理解していない可能性があります。この石破さんという人は、本質が分かっていない政治家としかいいようがありません。1度裏切る人間は2度裏切る、石破さんは自民党でも居場所がない。1人会派になったらどうでしょうか。

 岡田公務員制度改革担当大臣は2月6日夜のBSフジ「プライムニュース」に出演しました。同番組への岡田さんの出演は、意外なことに初めて。

 この中で、岡田さんは公務員制度改革に関して重大なボールを投げまくりました。

 「60歳から65歳に行くときは7掛けぐらいと人事院から頂いている」
 「労働協約締結権ができれば説明責任が生じる」
 「民間だと定期昇給(定昇)がずっと続くわけではない。公務員(の現状)は違うかも知れないが」
 「独法には必要なものもある」
 「政府系金融(機関)は大震災のときに必要性を感じた物もある」

 この中で、目から鱗が落ちたのは、労働協約締結権ができれば説明責任が生じる、という部分。私も(連合非加盟)新聞労連系「日経労組」の組合員でしたが、団体交渉の「要求作り」というのは面白い作業です。いずれ書きますが、これによって、印刷、販売、広告、総務・経理といった人たちがどういうことを考えているか、会社というものが分かりました。まさに、オカネが流れるところに情報が流れる。本省のキャリア官僚も団体交渉を通じて、外局や出先機関の人の考え方を知ることができるようになるのではないでしょうか。岡田さんは厳しいのかと思えば、「60歳から65歳に行くときは」ということで定年延長を念頭に置いていると思います。天下りよりも「7掛け」の方がいいのかも知れません。それから、定昇の打ち止めを示唆しながらも、独立行政法人政府系金融機関について必要なものもあると指摘しています。まあ、個別の職員は、思うところがあれば、分かりやすい言葉で岡田さんに発信してみたらいいでしょう。まさに攻撃は最大の防御です。

 とにかく攻撃は最大の防御だと感じることばかりです。

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