◎平成25年度予算「農業者戸別所得補償」から「経営所得安定対策」改名、自民党猫の目農政復活を許すな!

  • 2013-1-30
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[写真]郡司彰ネクスト農相(前リアル農相)、プレス民主から。

 インチキ政党=自民党

 平成25年度本予算書は2月末ごろに国会に提出され、中身が分かるところです。その前段階として財務省主計局が書いている「予算のポイント」を読むと、許し難いことに、「農業者戸別所得補償制度」の名称を「経営所得安定対策」に変更することになりました。

 自民党2012政権公約の25ページには「多面的機能直接支払い法」と書いてあり、名称からして公約違反の気配があります。

 何よりも問題なのは、「所得安定」や「担い手育成」などの名称で(国交省に比べれば)少額の予算メニューを細かく作り、補助金申請で農業者、田んぼと票田に縛り付ける自民党猫の目農政がはやくも復活したことです。

 予算額は385億円減額するとのことですが、これは毎年予算が余っていたので、問題ないでしょう。

 農業直接支払いは、初当選直後の篠原孝さんのアイディアが2005マニフェスト岡田克也ネクスト首相)で「農業の直接支払い」として入りました。その後2007年の参院選マニフェストで代表の小沢一郎氏が「農業者戸別所得補償制度」に名を変え第21回参院選で勝利。参院第1党となり、参議院平野達男さんが筆頭発議者として、参院先議の議員立法参院で可決し、衆院でも審議入りしました。しかし、政権交代後に、衆参がねじれてしまったため、農水省はついに一回も「農業者戸別所得補償法案」を提出できずに任期が切れました。そのため、根拠法がありません。なので、予算書の書き換えだけで、名称は簡単に変更できます。

 岡田克也さんは2012年11月27日の副総理記者会見で「今まで減反をいわば行政指導というか、法的根拠なくやってきた」と述べました。私このとき、初めて知って驚いたのですが、「生産数量目標」(減反)はずっと農水省の行政指導、裁量行政でやってきたんです。そこに農業者が政府与党の奴隷になる仕組みがあったわけです。

 これを農民分権として、しがらみから解き放ったのが民主党による農業者戸別所得補償(農業の直接支払い)法案ですが、参院で可決したことにあせった第2次与党期の自民党は「品目横断的安定対策」として先取りして横取りしました。そのあがきを軽蔑され、ついに農村票(票田)が崩壊し、政権交代民主党が農業者戸別所得補償を予算書のなかで実現しました。2010年8月4日の参・予算委では、自民党参院議員である山田俊男JA元専務理事が山田正彦農相に「加入率が高く、良い方向に進んでいる」「私は農相がおっしゃる戸別所得補償が必要だということには、異議を挟みませんが・・・私も必要だと思います」(山田・山田問答)と白旗を上げて、自民党は屈しました。

 ところが、自民党が日本を取り戻したとたんに、「経営所得安定対策」に名称を変えることは「猫の目農政」への先祖返りです。

 民主党としては一つだけ光明があり、おととし8月9日の民自公3党合意には「農業戸別所得補償の12年度以降の制度のあり方については、政策効果の検証を基に、必要な見直しを検討する」と書いてあります。この実務者協議は、民主党から郡司彰さん、自民党から宮越光寛さん、公明党から石田祝稔さんが参加しましたが、合意にいたりませんでした。その後、昨年3月1日の衆・予算委に民主党玉木雄一郎さんがNHK国会中継に初登場し、「与野党による政策効果の検証ですので、あえて(身内である野田内閣に対して)改善点を指摘します」とし、「戸別所得補償制度と言ったが、私は「戸別」の名前を改めるべきだと考えている」とし「法制化を含めて恒久化をすべきだ。それを3党協議でやりましょう」と呼びかけました。 


[画像]NHK国会中継で、身内である総理ら閣僚に背を向け、テレビカメラ(国民)に向かって農業直接支払いの意義と法制化を訴える玉木雄一郎さん、2012年3月1日(木)、衆議院インターネット審議中継

 予算措置と法制化をセットにした3党協議で政権交代に関係ない恒久制度にすべきです。自民党公約の「多面的機能直接支払い法」は良い名称だと感じます。

 衆院農水委員には、自民党宮越さん、公明党石田さんも、民主党玉木さんも名を連ねています。

 極端に言えば、日本農業が生きるか死ぬかの問題です。米だから、御神酒もつくれなくなるし、日本が生きるか死ぬかの問題になります。しかし、そこに私たち日本人が自民党に足下をみられて、米価審議会などの行政指導によるコメ農家の奴隷化が完成しました。国が戸別補償すれば、JA共済に加入するかどうかも農家の自由です。

 今こそ平成の農地改革、平成の農民改革です。

 猫の目行政から、篠原・郡司・玉木法としての農業直接支払い法の制定を。男子一生の仕事です。

[参考] 2012年11月27日(火)の岡田副総理の発言

 個別のことは、個々に評価するつもりはありませんが、直接支払いということについては自民党も否定していないと。実際にどういう形でそれを行うかというのは、名前は変わりましたが、実態はどう違うかというのははっきりしません、中身は、これから議論していけばいいことだと思いますが、ただ直接支払い制度を入れたということは同じですから、これは非常に大きな転換だったのですね。そのことのやはり必要性というのは認めざるを得なかったと、彼らもいい制度だから基本的には変えられないということだと思っております。
 今まで減反をいわば行政指導というか、法的根拠なくやってきた結果、減反を守らない人は守らない、ある意味では正直者は損をするというような仕組みもありましたが、この戸別補償とセットにすることで、実効性が上がって、そしてそういう意味では、そういう生産調整の率も上がるようになって、それがすべてと言うつもりはありませんが、今年米の値段が少し下がらずに、むしろ上がっているというのも、そういったことの一つの結果ではないかというふうに思っております。
 別に上がることがいいことばかりではありませんが、どんどん過剰生産になって下がり続けるという、そういうことの歯止めにもなっているわけで、やはり私は戸別所得補償方式の意義というものは、改めて確認されていると思います。もちろん内容的に、更にいいものにしていく、特に集約化に向けて、今もそういう集約効果はあるのですが、更にそういったことについて、インセンティブをつけていくというような改革は必要だというふうに思います。

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