
【参議院本会議 2013年6月17日(月)】
国会がやっと前へ進みました。
改正災害対策基本法と大規模災害復興法が全会一致で可決・成立しました。
これは昨年の通常国会で、中川正春・内閣府防災担当大臣が提出した災害対策基本法第1弾改正の附則第2条と、国会が付けた附帯決議にもとづいて、自民党政府が国会に提出した法案です。
昨年の第1弾改正災害対策基本法の附則第2条には「政府は、東日本大震災(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいう。以下この条において同じ。)から得られた教訓を今後に生かすため、東日本大震災に対してとられた措置の実施の状況を引き続き検証し、防災上の配慮を要する者に係る個人情報の取扱いの在り方、災害からの復興の枠組み等を含め、防災に関する制度の在り方について所要の法改正を含む全般的な検討を加え、その結果に基づいて、速やかに必要な措置を講ずるものとする」
とあります。
そして、参議院の附帯決議には「これからの災害対策基本法改正に向けて、避難や減災など災害に対する基本的考え方をはじめ、防災会議や災害対策本部など組織・権限の在り方、大規模災害発生時の災害緊急事態の布告の内容やその手続、さらに災害からの復興の進め方に至るまで、現行法のあらゆる問題点について迅速に検討を進め、必要な法案を策定し、提出すること」とあります。
次の大災害に向けた復興法がきょう参議院で全会一致で成立しました。
いわば、2011年3月11日から、2年3ヶ月。被災地はがれきがなんとか取り除かれ、復興はまだ始まってもいない段階ですが、きょう国会は次の災害に向けた法律をつくったのです。日本が次の時代への幕を開けようとした日です。それが2万人の海に還った同胞へのご供養です。
自治体は、足の弱い人など「避難行動要支援者名簿」をあらかじめつくり、消防などに提供できます。災害時には「被災者台帳」を作成しなければなりません。新しい公共の考え方を具現化して、国と自治体は「ボランティアにより行われる防災活動が重要な役割を果たしていることに鑑み、その自主性を尊重しつつ、ボランティアとの連携に努める」とし、「民間の団体の協力の確保に関する協定」を結ぶことができます。
「内閣総理大臣は、」「復興を推進するために特別の必要があると認めるときは、内閣府に復興対策本部を設置することができる」とあらかじめ定めました。政府が復興基本方針を決められます。自治体が「漁港、道路、海岸保全施設、河川等の災害復旧事業」ができないときは、国が代行します。災害後の都市計画決定を市町村の依頼で、都道府県が代行できます。そして「著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合」は「臨時の医療施設、埋葬及び火葬並びに廃棄物処理」は国会を通さず政令で政府が決められます。
2011年3月11日、国会では参議院第1委員会室で決算委員会が開かれ、NHK国会中継のさいちゅうでした。緊急地震速報が放送され、カメラが引いた画面になり、現場にいるアナウンサーが小声で緊急地震速報を読み上げていると、やがて激しく委員会室のシャンデリアが揺れて、アナウンサーの声が大きくなり、渋谷のスタジオに切り替わりました。
しかし、国会はその半年前の夏からの衆参ねじれのため、11月まで復興基本法の成立が遅れ、「事前防災のための全国防災対策費」というダムの穴を野党・自民党にあけられる格好で、衆参過半数で成立しました。自民党は人の足下を見た火事場泥棒です。
さて、今回の法律で自治体の防災訓練が義務化されました。今までは義務ではなかったのですね。私は毎年9月1日に学校で防災訓練を受けました。そのとき、鞄を置いて避難しましたが、高学年になると、実際に避難するときには鞄を持っていくだろう、という議論をしたことがありました。いずれにしろ、当事者意識を持っていないと、当事者能力は持てません。「そなえよつねに」というボーイスカウト、ガールスカウトの精神を持つことが、大事です。
白川方明・日本銀行総裁は、円(Yen)の決済機能を守りました。世界金融史に残る功績です。その一方、日本国憲法第9条はいまだに改正の発議すらされています。国民の中に、当事者意識を持たない者がいるから、日本国が当事者能力がないのです。
冒頭の写真、きょうの参議院第1委員会室の上空は雨雲らしくものがありますが、やや茜色がかった青空でした。
国会がやっと「3・10」、振り出しに戻りました。
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