平成27年度税制改正法案で、民主党対案も審議入り 衆・財務金融委員会

  • 2015-3-4
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[画像]平成27年度税制改正民主党対案を趣旨説明する、古川元久・党税調会長、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット

【平成27年2015年3月4日(水)衆議院財務金融委員会

 大臣所信に対する一般質疑を4時間やった後、平成27年度税制改正法案で、政府原案(189閣法3号)民主党対案(189衆法4号)が同時に審議入りしました。

 自民党国対が民主党対案の同時審議入りに応じたことで、税制改正法そのものは当初予算から遅れずに、成立・施行する可能性が高まりました。
 地方税改正法案(189閣法5号)はあすの衆議院総務委員会の一般質疑後にも審議入りするとみられます。

 民主党が第2次野党期で、年次税制改正で包括的な対案を議員立法として提出したのはこれが初めてで、憲政史上においても、二大政党それぞれの年次税制改正法案が同日に審議入りしたのは、初めてではないかと思われます。

 民主党対案のタイトルは「格差是正および経済成長のために講ずべき税制上の措置などに関する法律案」。昨夕提出されましたが、即時付託されていました。

 麻生太郎財務相に続いて、趣旨説明に立った、古川元久民主党税制調査会長は、「社会保障の大事は変わらず、国民との約束である定数削減が必要だ」としました。

 民主党対案の情報は民主党ウェブサイトに入っています。 

  民主党対案は、安倍首相が決断した、消費税10%の再来年4月への先送りを認めたうえで、景気判断条項の維持と、それまでの2年間の間に議員定数削減と行革に取り組むことを明記しました。社会保障目的税であることも、改めて強調。消費税の逆進性対策として、給付つき税額控除と複数税率(軽減税率)の検討を盛り込みました。古川税調会長は、先週の予算委員会で複数税率に反対しましたが、法案には給付つき税額控除と同様に、検討事項だとしました。車体課税は自動車取得税の廃止などを盛り込みました。格差是正の観点から、所得税の累進税率や資産課税(相続税贈与税)の見直しを法律案に盛り込みましたが、年次税制改正としての具体的な数字などは検討事項にとどまっています。法人税などでは、繰越欠損金控除の縮小と外形標準課税強化を財源とする実効税率の引き下げは「成長戦略に反する」と断じて、繰欠や税率を維持する方向性を示しました。医療費の控除対象外消費税については検討するとしました。

 閣法の分量は660ページ、民主党対案の分量は15ページ。小さな一歩ですが、偉大な一歩です。

 議員立法は、予算見込み額をつけなければいけないことになっていますが、民主党対案は「平成27年度の減収見込みは2兆0371億円、28年度が4兆0743億円である」と具体的に明示しました。

 法案審査は、自民党議員が2時間して、閣法のみで、民主党対案への質疑はありませんでした。

 自民党は2期生4人が質疑。法人税に関する質問が多かったように感じました。資産課税については、田野瀬太道さん(40歳)が質問。「結婚、出産、子育てのために親から子への贈与を年間1500万円まで非課税とするのは非常に良い制度で、継続と充実を求めたい、まだ成立していませんが」としました。これに対して、たたき上げの菅原一秀財務副大臣が「田野瀬(太道)先生が(父で元自民党総務会長の)田野瀬良太郎先生からどのような贈与を受けたか分かりませんが」と応じ、自民党内にひそむ、たたき上げと世襲との対立をうかがわせるシーンもありました。

 ちなみに、信託銀行が日本にいくつあるのかな、と思ったら、wikipediaによると、17法人しかないようです。信託銀行は第2次以降の安倍政権で年間の新規顧客が倍増しているようで、信託協会から自民党への熱心な働きかけがあるのだろうと推測せざるを得ない面があります。基本的には幹部サラリーマンやそのOBが活用するものと思われます。

 民主党対案の骨組みは少なくとも8年以上変わらぬ、「控除から手当へ」 の思想が貫かれています。ハッキリ言って、平成27年度税制改正では、政府原案通り可決成立するのはほぼ間違いなく、焦点は時期だけです。しかし、民主党対案も近い将来の税法となるでしょう。たった15ページですから、ぜひ目を通しておかれることをお勧めします。

 

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