(このエントリーの初投稿日時は2015年3月11日午前11時で、それからバックデートの予定)
政府は平成27年2015年3月10日(火)の閣議で、「個人情報保護法とマイナンバー法を改正する法案」(189閣法34号)を決定し、衆議院に提出しました。
来年1月(2016年1月)に付与が始まるマイナンバー(社会保障と税共通番号制度)について、活用策の第2弾をあらかじめ手順として定める法律案で、政府内での準備が加速することになります。
マイナンバー法(番号利用法) は、利用範囲を、金融分野と医療等分野に拡充します。預貯金番号への付番、特定健診・保健指導に関する事務における利用、予防接種に関する事務における接種履歴の連携などです。通帳のマイナンバーを銀行が国に通知する義務化は2021年になるのではないか、と検討されています。
私は2013年4月26日付エントリー(◎3党合意と5党修正が切り開いた「茜色の空」 マイナンバー社会保障と税の共通番号法案、修正可決)の中で、
「向井治紀・政府副CIO(昭和56年大蔵省入省)が「将来的にはマイナンバーを銀行通帳に入れる税制改革も可能だ」と答弁したことについて「前のめりな答弁」と書きました。提出翌日、民主党幹事長の枝野幸男さんは「マイナンバーは生みの親は我々だ。積極的に推進する立場だ」としています。国・自治体が、個人の金融資産をストック、フローとも把握することで、所得税・住民税のみならず、法人税、相続・贈与税の公平・透明・納得の税制の運用の実現になります。
個人情報保護法について、個人情報の取り扱いの監視監督権限をもつ第三者機関として、「個人情報保護委員会」を新設。委員長ら9名の委員(うち4名は非常勤)で構成し、全員国会同意人事になります。ただ、現在の主務大臣が内閣総理大臣であるのに、改正法案では、個人情報保護委員長となります。 情報公開保護法は、その付属法として、公文書管理法、個人情報保護法、特定秘密保護法が「3兄弟」として運用されるべきであり、主務大臣が総理から第三者委員会になることで、そのガバナンスの透明性に懸念があり、法案審査でていねいな質疑答弁が必要になります。
個人情報取り扱い事業者は、これまで、取り扱う個人情報が5000名以下の小規模事業者(法律上は「その取り扱う個人情報の量及び利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令で定める者」)が、昨年の改正で法律の規制対象になっていました。私は実は今回初めて知りました。今次改正法案では、このことへの配慮規定が盛り込まれました。つまり、私なんかも家業にしろ、政治ジャーナリスト業、不動産賃貸業とも対象になるわけで、身を守るためにも、これから勉強しないといけません。
個人情報の定義として、改正法案は「身体的特徴等」を盛り込む方針で、特定派遣会社が専門26業務の「秘書」などで、「容姿」を記載することをやめさせる運用ができそうです。ビッグデータ解析について、JR東海のイコカなどの「匿名加工情報」の売却・分析について、加工方法や取扱いなどの規定も整備します。これについて、提出日に開かれた予算委員会分科会で、向井治紀・政府副CIOは、「ビッグデータの利活用ができないところまで匿名加工情報を壊してしまうわけにはいかない」として、質疑者の維新の党の高井崇志さんから答弁に対する懸念が示されています。
施行は、公布から2年以内の政令で定める日。






