安保法の施行を来週にひかえ、現行法制で、戦没者(戦死者)の配偶者(妻ら)に対する、援護がないことが分かりました。
これは、平成28年2016年3月23日の衆議院厚生労働委員会で、民進党の岡本充功さん(元厚生労働大臣政務官)が追及しました。
岡本さんは審議中の「戦傷没者の妻に対する特別給付金支給法の10年延長法案」(190閣法10号)が第2次政界大戦の戦死者・傷痍軍人の妻に限っていることに着目。
厚労省設置法には「戦傷病者、戦没者遺族、未帰還者留守家族及びこれらに類する者の援護に関すること」(第4条第104項)と書いてあり、第2次世界大戦に限る根拠はないとし、日露戦争や第1次世界大戦はなぜ入らないのかとただしました。
塩崎厚労相は「昭和20年9月2日以降は、(厚生労働省の所管の)対象ではない」と明言しました。
外務省の黄川田仁志政務官(自民党衆議院議員)は第2次世界大戦後に「武力戦争による死者がいた」と答弁しました。
防衛省人事企画局長は「パイロット弔慰金など、殉職者に対する補償および弔慰金は整っている」と答弁。これは今後戦死する自衛官の配偶者のその後の人生の援護がないことを意味しています。
旧軍人の妻の援護は厚労省ですが、旧軍人本人への恩給は総務省です。恩給法は「公務員及びその遺族は恩給を受ける権利を有する」。
厚労省は過去の援護総額を答弁できましたが、総務省は過去の恩給総額を答弁できないちぐはぐは面もありました。
岡本さんはそもそもこれから戦争で自衛官が死亡した場合、その人を何と呼ぶかのか、という疑問点も提示。「戦死者と呼ぶのか」との問いに、自民党政務三役は答えられませんでした。
岡本さんは外務省に対して、国連憲章は、集団的自衛権のみならず、個別的自衛権を認めているのだから、個別的自衛権による戦死者にも対応していないと責めました。
岡本さんは「答弁をはぐらかしており、不誠実だ」と語りました。
安保法(平成27年9月30日法律76・77号)の3月29日(火)の施行は動きませんが、まだまだ審議が必要なようです。
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