「宮崎信行の国会傍聴記」は私・宮崎信行が取材、執筆とも、すべて1人でやっています。
今国会の重要法案「平成の天皇退位特例法」「2015年国勢調査衆議院新区割り法」が成立しました。一方、衆議院厚生労働委員会では自民党議員が「審議入りしていないが、一般質疑で精神保健福祉法案について質問する」と、法案審議入りのせめぎあいが続きました。
すべては、来週の実質会期末週で、衆議院自民党の安倍晋三総裁や、二階俊博幹事長、公明党党首幹事長ら会期を延長するかどうかにすべてがかかってきました。正直、延長すれば、他の法案はほとんど成立することになります。
【参議院本会議】
「日本ケニア投資協定」(193条約11号)が投票総数238で、共産党などが反対し、自公民維などの賛成多数で可決し、両院承認されました。
「日本イスラエル投資協定」(193条約12号)は、投票総数238、賛成220、反対17で両院承認されました。
「2015年国勢調査を反映した衆議院新区割りを画定する、平成6年政治改革関連法を改正する法律」(193閣法65号)は投票総数239、賛成221、反対18の賛成多数で可決し、成立しました。
「平成の、天皇退位に関する皇室典範特例法」(193閣法66号)。登壇した、尾辻秀久・天皇退位等に関する皇室典範特例法案特別委員長は、審査報告をした後、「この際、一言も欧仕上げます。衆参正副議長、各会派の多大なご尽力があったことを申し添えます」と語りました。採決は、投票総数235、賛成235、反対0の全会一致で可決し、成立しました。
「北朝鮮経済制裁の承認」(193承認4号)は投票総数237、賛成237、反対0の全会一致で両院承認されました。
「厚生労働省設置法を改正して医務技監を設ける法律」(193閣法16号)。審査報告した厚生労働委員長は日本医師会組織内の、羽生田俊さんで、なかなか自民党の選挙・権力構造の強さを感じさせる体制だと感じました。採決は、投票総数239、賛成222、反対16で可決し、成立しました。6か月以内に施行。
「改正廃棄物処理法」(193閣法62号)と「改正バーゼル法・特定有害廃棄物輸出入規制法」(193閣法63号)は一括して採決して、投票総数239、賛成239、反対0の全会一致で可決し、成立しました。この後、「環境省の福島再生環境事務所の設置の承認」(193承認2号)は投票総数239、賛成225、反対14の賛成多数で両院承認されました。報告した環境委員長は森雅子さん。4年前の国会の「特定秘密保護法案答弁担当大臣」の印象が強かったのですが、よく考えれば、元環境大臣ですね。
「電子委任状促進法」(193閣法46号)は投票総数239、賛成235、反対4で可決し、成立しました。衆参とも、委員会は全会一致、本会議は賛成多数となりました。
「住宅宿泊事業法」(193閣法61号)は投票総数238、賛成220、反対18で可決し、成立。なお、対をなす旅館業法改正案は今国会で成立しない公算が出てきています。
この次は「日程第十二」ですが、伊達忠一議長は「日程第二」と話しましたが、別に手続きの正統性には関係ないでしょう。
「畜産物価格安定法」(193閣法40号)も押しボタン式の採決で賛成多数で可決し、成立しました。
この後、情報監視審査会長が年次報告書を報告する日程を追加したいと議長がはかり、承認されました。会長は、平成28年年次報告書について、「特定秘密保護法による改正国会法が定めた、各委員長から審査の要求は無かった」としました。そのうえで「情監審は、昨年9月と12月に、政府を呼んで、調査した」ほか、「平成27年年次報告書で指摘した、公になっていないものの、定義について議論した」「サードパーティールールについて議論した」「公開の会議がなかった」と語ったくだりでは、議席から「何もしてないじゃないか!」との野次が飛びました。私は4年前、特定秘密保護法は平成の治安維持法ではなくて逆に国家公務員側にとって刃(やいば)となるのではないかとしましたが、やはりそうなったな、と感じる昨今です。散会。
【衆議院厚生労働委員会】
○旅館業法改正案後回しで一般質疑、精神保健福祉法改正案の審議入りで与野党駆け引き、民進党は「おわり」示唆。
前回議論した「旅館業法改正案」(193閣法50号)は議題になりませんでした。一般質疑となりました。自民党の高鳥修一さんは「きょうは一般質疑だが、まだ審議入りしていない「精神保健福祉法改正案」(193閣法34号参先議参修正)について質問したい」と語りました。一方、民進党の初鹿明博さんは「きょうの一般質疑が、今国会最後の質問になるかもしれない」と話しました。厚労委で、終盤の審議をめぐって最終攻防が続いているようです。これも、来週、会期の延長幅が決まったところで、与野党の攻防が最終局面に入っていくことになりそうです。
きのう衆を通過した、「公職選挙法を改正して、地方議員選挙のビラ(チラシ)を解禁する法案」(193衆法21号)が趣旨説明されました。質疑があり、その後、採決。全会一致で可決しました。来週の本会議で成立し、2年後の統一地方選前に施行。
【官報 平成29年2017年6月9日(金)】
「改正地方自治法」が、平成29年6月9日法律54号として公布されました。第31次地方制度調査会の答申の法制化で、議選監査委員といわれる制度を、議会によっては廃止できるなどの内容です。国会では、議案番号193閣法55号として審査され、賛否は、民共社反対、自公維賛成と、割れました。平成32年4月1日(水)に施行する項目が中心。
「改正港湾法」が、平成29年6月9日法律55号として公布されました。国会では193閣法60号。施行は1か月以内。昨年の熊本地震での港湾行政の混乱から、災害時に国土交通大臣が港湾管理者を代行できる法律。私は、この先、災害時以外にも広がるのかなと思いましたが、国会審議を聞くと、そこまでは考えていないようです。私は個人的には、平時から国が港湾管理をした方がよいのではないか、とかねがね思っていますので、時間があれば、執行状況にも中期的に、注目したいところです。
和気藹々と開かれました。
【衆議院環境委員会】
一般質疑。まず、平将明委員長が、日光国立公園の視察について報告。質問に立った筆頭理事の民進党の福田昭夫さんが「先日は、私の地元の日光国立公園を視察していただき、ありがとうございました」と語り、栃木2区で現職大臣を破って、小選挙区で勝ち上がったしたたかさを垣間見せました。すでに閣法審査は衆参とも終えています。
一般質疑がありました。
【参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会】
一般質疑がありました。
一般質疑。自民党の青山繁晴さんが質問したので、いつものように、傍聴人が大量に詰めかけていました。委員長は山谷えり子さんですが、途中で、同じ会派「自民党・こころ」になった、中山恭子さんが委員長を代行している場面があったようです。
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(C)2017年、宮崎信行。
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