政府、同じ文面の特例公債法案を提出 公明党が衆本で反対、追い込まれた山口代表

  • 2012-10-29
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(このエントリーの初投稿日時は2012-10-30 17:57:14)

 政府は2012年10月29日(月)早朝に臨時閣議を開き、「新特例公債法案(財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案)」(第181国会閣法1号)を決定しました。同日、衆議院に提出しました。これは先の通常国会で、民主党国民新党の賛成、公明党の反対、自民党の欠席で衆議院で可決(8月28日)した法案(180閣法2号内閣修正)とまったく同じ文面です。

 第180通常国会で、特例公債法案は、

 2月21日、委員会に付託。
 2月29日、安住淳財務大臣が提案理由説明。
 3月2日、質疑入り。
 8月1日、3党合意による年金特例公債(つなぎ公債)の発行に関する規定を追加して、タイトルを改題する内閣修正要求がかかり、安住財務大臣が説明。
 8月3日、参考人から意見を聴取。
 8月24日、野田内閣総理大臣入りでの質疑、質疑終局、討論、採決。
 8月28日、衆本で、民主党国民新党が賛成、公明党国民の生活が第一が反対、自民党が欠席のもと、起立多数で可決。
 8月28日、衆議院参議院に送付。
 9月8日、参・議院運営委員会が付託せず、会期末で審議未了廃案。

 となっています。

 そして、10月29日、3党首会談で野田佳彦代表(総理)が自民党林芳正さんらがつくった財政健全化責任法案(第177国会で審議未了廃案)を抱き込んだ「成長戦略と財政健全目標入りの新・特例公債法案」を提案しましたが、安倍晋三自民党総裁山口那津男公明党代表は「ひたすら解散時期の明示を求め、堂々めぐりに終わった」(野田代表の説明)ことによる破談。そして、政府が10月29日召集を決定。という流れです。

 ここで、野田内閣が同じ文面の特例公債法案を決定したのは、8月28日の衆本で反対した公明党に対して、匕首(あいくち)を突きつけたと、私は見ています。ご存じの通り、山口那津男代表、井上義久幹事長と、野田総理岡田克也副総理、藤村修内閣官房長官らは、新進党の同僚であり、小沢一郎被害者の会のメンバーです。しかし、当初は融和的な公明党の態度は、ころころと変わり、3党合意後の8月8日の参院採決前に「近いうち解散」を約束させ、さらには、ことし最後の大安吉日の日曜日である「12月9日解散」を迫るなど、野党の分を越えています。

 野田首相が、健全な財政運営と、諸外国との金融関係に配慮し、新特例公債法案を決定したことで、衆院財政金融委員会(五十嵐ふみひこ委員長)での審議はすぐにでも、しめくくり総括質疑に入れるでしょう。そこで、公明党は反対した法案と同じ文面の法案にどう対応するのか。そして、自民党には、財政運営のため、欠席して衆参で可決・成立させるアイディアが浮上している、と報じられています。民主党が「賛成」、自民党が「欠席」、公明党が「反対」となれば、公明党にとって、新進党を解党した小沢一郎氏が代表を務める「国民の生活が第一」と同じ投票行動になります。あるいは、特例公債法案が参議院で否決される事態になっても、公明党は自らの投票行動の整合性を主張することができるのでしょうか。国難の時こそ、政党にとって言行不一致は致命的になりかねません。

 そして、山口さんは「12月9日投票」が仮に実現しなかった場合、組織内でどう、言い訳をするのでしょうか。同床異夢か、異床異夢か。新進党仲間でありながら結婚も離婚もせず、ここまできた公明党。そろそろハッキリとしてほしいと考えています。野田さんの本気度に少し慌てているようにも思えますが、はたしてどうなるか。

 野田さんがすべきこと。それは明日への責任と同時に、今まで一回も総括されていない、新進党解党の歴史的清算をすることです。たとえ、巻き添えで討ち死に(落選)する人がでようと、私は何のためらいもない。新進党解党の歴史的清算のために、衆議院解散はいつか。それは自ずから分かることです。

 9月の有効求人倍率政権交代後初めて前月比マイナスになりました。消費者支出は2世帯で26万円台に落ち込み、失業率も上がり、鉱工業指数もあり得ないくらい落ち込みました。9月10月の内閣・民主党自民党支持率の変化は、自民党総裁選挙による露出の増加だけでもなく、内閣改造でもなく、景気低迷が最大の原因だと、私は考えます。震災後不況はこれからが本番です。民主党政権の経済政策はまとまりがなく、不勉強のそしりは免れませんが、誰がやっても厳しい状態に変わりがありません。国難です。国難だからこそ、総理は一歩もたじろいではいけません。

 言行不一致はないか。至誠にもとるなかりしか。試されています。

[特例公債法案(181閣法1号)、財務省ホームページから全文引用はじめ] 

財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律

(趣旨)

第一条

この法律は、最近における国の財政収支が著しく不均衡な状況にあることに鑑み、平成二十四年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、同年度における公債の発行の特例に関する措置を定めるととも
に、平成二十四年度及び平成二十五年度において、基礎年金の国庫負担の追加に伴いこれらの年度において見込まれる費用の財源を確保するため、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)の施行により増加する消費税の収入により償還される公債の発行に関する措置を定めるものとする。

(平成二十四年度における特例公債の発行等)
第二条
政府は、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第四条第一項ただし書の規定及び次条第一項の規定により発行する公債のほか、平成二十四年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる。
2 前項の規定による公債の発行は、平成二十五年六月三十日までの間、行うことができる。この場合において、同年四月一日以後発行される同項の公債に係る収入は、平成二十四年度所属の歳入とする。
3 政府は、第一項の議決を経ようとするときは、同項の公債の償還の計画を国会に提出しなければならない。
4 政府は、第一項の規定により発行した公債については、その速やかな減債に努めるものとする。

(平成二十四年度及び平成二十五年度における年金特例公債の発行等)
第三条
政府は、財政法第四条第一項の規定にかかわらず、平成二十四年度及び平成二十五年度における基礎年金の国庫負担の追加に伴い見込まれる費用(この項の規定により発行する公債に係る平成二十四年度及び平成二十五年度における利子の支払に要する費用を含む。)の財源については、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる。
2 前項の規定により発行する公債及び当該公債に係る借換国債特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)第四十六条第一項又は第四十七条の規定により起債される借換国債をいい、当該借換国債につきこれらの規定により順次起債される借換国債を含む。次項において同じ。)についての償還及び平成二十六年度以降の利子の支払に要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入をもって充てるものとする。
3 第一項の規定により発行する公債及び当該公債に係る借換国債(次項において「年金特例公債」という。)については、平成四十五年度までの間に償還するものとする。
4 年金特例公債は、特別会計に関する法律第四十二条第二項の規定の適用については、国債とみなさない。

附則
この法律は、公布の日から施行する。

[引用終わり]

[お知らせはじめ]

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