◎選挙の情勢報道と「勝つこと」は全く違います この鉄則は覚えてください

  • 2009-2-8
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 おはようございます。
 7日(きのう)から、政治ブログ村 人気ランキングでベスト3入り、そこから枝分かれした「政治問題・社会問題 政治ブログ村」でも3位になっています。応援ありがとうございます。

 「世の中暗いニュースばかり」と嘆く人がTV、ラジオに頻りに出てきます。でも政権交代に見方を切り替えると、「良いニュースばかり」になります。私が証拠です。

 ◇

 とはいえ、いい気になると、足元をすくわれます。

 当ブログは開設(2007年8月4日)からずっと「第45回衆院選(前哨戦)」というカテゴリを設けています。その中で、「情勢分析」を報じたり、昨年の北京五輪中には、自分の小選挙区情勢分析を公開しました。

 ハッキリ申し上げますが、私は情勢分析に関して、ありのままの数字を伝えるのではなく、結果として政権交代につながる情報を選んで書いています。ところが、なかなかこの思いが伝わらず、隔靴掻痒の感があります。

 7ヶ月以内に本戦がありますから、きょうは事前の情勢分析報道と実際の選挙結果についてお話ししようと思います。

 ◇

 山形県知事選(1月25日)は民主党などが支援した新人の吉村美栄子さんが、現職の斎藤弘知事を破って初当選しました。首長選で再選(2選)をめざす現職が落選するのは極めて珍しいことです。

 2人の得票率は

 吉村 50・85%
 斎藤 49・15%

 ですから、吉村さんが1・70ポイント差を付けました。これは新人vs現職という構図では大勝です。が、最後の3日間手をゆるめれば逆転されてもおかしくない票差でもあります。

 1月19日付の各紙で山形県知事選の「中盤情勢」が載りました。岐阜県知事選も同日程でありましたが相乗りでしたので、在京紙に載ったのは山形だけです。

 下は朝日新聞第2社会面、その下が読売新聞2面(総合面)です。


[2009年1月19日付朝日新聞第2社会面]


[2009年1月19日付読売新聞2面]

 朝日の見出しは「斎藤・吉村氏、接戦」、読売は「現職・斎藤氏先行」でした。

 朝日の「斎藤・吉村氏」の並び順ですが、選挙報道では名前が前にある方が優勢という暗黙の了解があります。ですから、朝日の調査では斎藤候補がやや優勢だったと思います。

 読売の「現職・斎藤氏先行」も同様です。「先行」ということは「リードしているが、2番手に追い上げられている」という意味です。斎藤候補がかなり優位だったら、「先行」ではなく「優勢」という見出しだったでしょう。

 これは吉村陣営にとっては、おいしい報道です。なぜなら新人候補はチャレンジャーです。マラソンにしてもそうですが、2番手は相手の背中が見えますが、1番手は後ろが見えません。2番手につけて、最後に抜き去るのが、正しい勝ち方です。

 これは選挙、とくに定数1の小選挙区で、かつ新人候補にとっては、極めて都合の良い中盤情勢の報道でした。

 仮に前半戦で吉村候補が知事を抜き去り、「新人・吉村氏優位」という中盤情勢になったら、吉村陣営はゆるみ、知事が再逆転して当選していたにちがいありません。

 この記事は小沢代表も見たはずです。山形県内のお家の事情に配慮して、この選挙への干渉を控えていた小沢さんですが、23日午後山形入りし、選挙事務所を激励しました。投票開始の1日半前という絶妙なタイミングです。これで最後の「1票の確認」は大盛り上がりになったようです。





 小沢さんの機嫌の良い表情にすべてが集約されています。
 吉村候補が勝ったのは当然の結果です。


山形新聞ネット版の開票速報]

 当日有権者数が96万6786人で、投票率は65・51%。吉村候補は現職に1万712票という大差を付けました。投票率がこれだけ高いと、斎藤陣営の再逆転は難しくなります。投票率が低ければ、投票日に家で寝ている人を起こして投票所に連れて行くこともできますが、投票率が高いと「今回は吉村に入れる」という人をやめさせて「投票用紙には斎藤」と“書きかえさせる”作業になります。

 これもマラソンに例えれば、1番手がラストスパートで抜かれたあと、勢いに乗るトップランナーを再び逆転することがどれだけキツイかを考えればお分かりいただけると思います。

 ちなみに、

 前哨戦情勢→序盤情勢→中盤情勢→終盤情勢→最終盤情勢という言い方をします。ハッキリした定義はないと思います。衆院選の場合は「解散直後の情勢」「公示前情勢」といった言葉もあります。

 このように前哨戦で有利だった候補者が終盤に逆転された事例としては、1992年の米国大統領選が有名です。

 1991年1月20日のギャラップ・CNNの世論調査共和党ブッシュ大統領は「支持率86%」と出ましたが、1992年11月3日の大統領選では、米民主党クリントン候補に地滑り的大敗を喫しました。

 わずか1年9ヶ月の大逆転。ちなみに第21回参院選(2007年7月29日)から1年9ヶ月後の日曜日は、「2009年4月26日」ですね。逆転の夏の余韻をいまだに引きずる民主党はまさかの敗北を喫するかもしれません。

 以下、毎日新聞の当時の記事です。

(引用はじめ)

ブッシュ米大統領の支持率86%にも 湾岸戦争の優勢ムードで
1991.01.21毎日 東京夕刊 2面 


 【ワシントン20日重村智計】ブッシュ米大統領は二十日、大統領就任二周年目を迎えた。米CNNテレビが同日報じたギャラップ社との共同世論調査では、同大統領の支持率は八六%にも達した。


 ニューヨーク・タイムズ紙とCBSテレビが十九日に報じた世論調査でも、八四%の高い支持率だった。


 これまでにない高い支持率で二周年を迎えたブッシュ大統領は同日午前、大統領山荘のキャンプデービッド近くの教会の礼拝に夫人とともに出席した。


 同大統領へのこれほどの高い支持率は、湾岸戦争での予想外の犠牲者の少なさと、戦争勝利のムードが高まっているためであろう。(後略)


米国大統領選、あす投票 苦戦続くブッシュ大統領
1992.11.02 東京朝刊 1面  
 
 【ワシントン支局1日】米大統領選挙の投票は三日朝(日本時間同日夜)から全米で始まる。大詰めで共和党ブッシュ大統領民主党クリントン候補を追い上げているが、時間切れのためにあと一歩及ばない可能性が大きい。CNNテレビ・USAツデー紙が三十一日公表した最新世論調査では各候補の支持率はクリントン氏四二%、ブッシュ氏三九%、ペロー氏一四%。前日はクリントン、ブッシュ両氏の差は一ポイントだったが、その差が三ポイントに再び開いた。

米大統領クリントン氏 現職ブッシュ氏を圧倒 民主党が12年ぶり奪還
1992.11.04 東京夕刊 1面 


 【ワシントン3日小松浩】一九九〇年代の米国の進路を占う米大統領選は三日、全米五十州とコロンビア特別区(首都ワシントン)で投票が行われ、同日夜(日本時間四日午前)からの開票の結果、民主党のウィリアム・クリントンアーカンソー州知事が共和党ジョージ・ブッシュ大統領、無所属のロス・ペロー氏を圧倒、地滑り的に勝利した。クリントン氏は来年一月二十日、第四十二代米国大統領に正式に就任する。戦後生まれ(四十六歳)で初の米大統領誕生は、同じ四十代のゴア副大統領候補とともに、ポスト冷戦時代の米国の新しい潮流を象徴するものである。レーガン、ブッシュと三期十二年間続いた共和党政権は、冷戦終了という歴史的成果をもたらした一方で、貧富の拡大、都市の荒廃といった国内政治の破たんを生み、民主党ホワイトハウスを明け渡した。また、同時に実施された上下両院選と知事選では民主党が優位を保ち、同党支配の構図に変化はなかった。

 ◇戦後生まれ46歳 米CNNテレビなど各報道機関の速報によると、クリントン氏は、決戦場となった中西部のイリノイ(選挙人二十二人)、ミシガン(十八人)などで勝利を重ね、南部ジョージア(十三人)、北東部ニューヨーク(三十三人)など各地でブッシュ氏に圧勝。三日午後十一時(同四日午後一時)前のオハイオ(二十一人)での勝利で、当選に必要な過半数の選挙人二百七十人を上回った。同氏はカリフォルニアなど西海岸各州でも勝利し、選挙人でブッシュ氏に大差をつけた。
 ブッシュ氏はサウスカロライナバージニアなど共和党が伝統的に強い地域を押さえただけ。地元テキサスやフロリダでもクリントン氏に接戦に持ち込まれるなど保守地盤を侵食され、再選の望みを断たれた。
 
ペロー氏は全米で一〇%を超える得票率を記録し健闘したが、獲得選挙人はゼロに終わった。
 クリントン氏の勝利は、戦術的には民主党の伝統的なリベラル路線を放棄し、中道路線を明確にし、共和党に投票してきた「レーガン・デモクラット」の奪還に成功したことが大きい。(後略)

(引用おわり)

 ですから、衆院480議席全体の予想で行けば、「民主党228」ぐらいの数字が一番ありがたいのです。前哨戦の情勢なんてどうだっていいんです。結果がすべてです。

 このことは民主党の中でも現職議員の国会秘書が理解していない傾向があります。すでに政権を取った気分でゆるんでいる人も多いです。さらに与党になると王様のような生活ができると勘違いしているから質が悪い。
 新人の総支部長を囲むボランティアの方たちはよく分かっています。新人の総支部に詰めるシニア・ボランティアは、政権交代に向けて極めて大きな働きをしていらっしゃると思っています。

 だいたい、第1回衆院選から119年目になりますが、日本では「投票による政権交代」は前例がありません。敵は自民党ではありません。敵は私たち(日本国民)です。

 『芝浜』『火焔太鼓』のような夢オチ落語になったら、日本は終了。政権交代を絶対に正夢にしましょう。

Spitz – Masayume 「正夢」 PV
憲政史上119年目で初めての「政権交代選挙」を実現させましょう。

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