
鳩山代表は16日午後4時からの代表選出後にホテルで開かれた記者会見で
「これは政権を取ってからの話ですが、1つは国家戦略局というところを官邸、総理直属で置き、ここで国家ビジョンというものを作り、政治主導で予算編成なども行っていくということをしっかりと行っていくと」
と述べました。
国家戦略局というのは初めて聞きましたので、おそらくあまり具体的な構想ではないでしょう。ただ、小選挙区中心の衆院選は党首力(首相候補対決)が構図として重要で、鳩山カラーのマニフェスト(政権公約)でたたかうことになりますので、今後政調会の作業に入るかもしれません。
昨夏の小沢代表3選の臨時党大会では「2つのニューディール」を掲げましたが、あまり定着しませんでした。当時米民主党大統領候補に決まっていたオバマさんを意識しすぎでしたし、農業者戸別所得補償、住宅への太陽電池パネル設置促進など2つのニューディールに取り込まれた個別の政策は健在です。
予算編成作業に関しては現在、各府省がまとめた概算要求書(見積もり)を財務省主計局の「主計官」という課長級が刈り込んでいって政府原案をつくっています。主計官は春夏に「予算の執行調査」という出張をして、実際に予算書通りに使われているか現場を見学しています。
これを秋の各府省との折衝のときの交渉カードにします。霞が関の各府省は地方の現場を見ずに仕事をしているところが大半ですから、主計官に議論で劣ることがほとんどのようです。防衛庁(当時)は戦闘機などの装備品に関する知識面で主計官に後れをとり、自衛官に交渉に行ってもらうようになり、財務省の他の部署の職員が軍服姿に驚いたこともあります。
日銀総裁人事をめぐっては、小沢代表(当時)と鳩山幹事長(当時)が「政権交代後のことを考えたら、霞が関改革には濃淡をつけて、最初は財務省を味方につけておいた方がいい」との考え方で一時合意したと報じられたこともあります。
長妻政調会長代理が主著『闘う政治 手綱に乗って馬に乗れ』の中で、閣僚は各府省の大臣室ではなく、官邸内の大部屋で仕事をすべきだとの考えを示しています。この考えと組織としての「国家戦略局」は発想が近いと思います。演説などにも引用しやすい「鳩山マニフェスト」の目玉の一つになると予想します。
国家戦略局構想に関しては、財務省との“戦争”になりかねませんから、代表が「やる」なら「やる」、「やらない」のなら「やらない」。中途半端な文言でマニフェストに盛り込むのはやめた方がいい。鳩山代表の政治決断の上で、政調会のマニフェストチームがていねいに検討すべきだと思います。
フルネーム=鳩山由紀夫、小沢一郎、長妻昭





