
民主党幹事長の小沢一郎さんは13日の党本部の役員会後に記者会見しました。
この中でひとつ気になったことがありました。
鳩山由紀夫代表(総理)が13日の役員会に出席しなかったのはなぜか?と問う記者の質問に対して、声を荒げて、
「もう少し勉強してくれなきゃだめですよ、あんた。鳩山代表は日本国の内閣総理大臣ですよ。その人が一々、党の会合に出てくるわけがないじゃないですか。それどころじゃないでしょう、天下のことをやんなきゃ(いけないんだから)。もうちょっと、基礎的な勉強をしなきゃだめだよ」
と答えました。
実は小沢のオヤッサンには痛いところを聞かれると、2つの特徴が出ます。
①二人称が「あんた」になる。
②声を荒げる。
①は昨年11月17日朝突然、麻生首相との党首会談を発表し、その日のうちに首相官邸に乗り込んだ時。この会談で小沢さんは、麻生内閣が発表した景気対策案を補正予算案として年内に国会に提出できないということを明るみにしました。さすがの政局感ですが、この時の同席者は、彼が麻生首相を「あんた」と呼んだことに深い印象を受けたと証言しています。
②は代表辞任の記者会見のときに、日テレと契約しているフリーのN記者から「議員辞職はしないのか?」と問われ、声を荒げました。このやりとりについて、民主党内では「バカな質問だ」とN記者を非難する声が上がりましたが、TVジャーナリズムとしては、彼が興奮する様子を撮影できたわけで、ヒット質問と言えます。
というわけで、「あんた」「声を荒げる」の2つの要素が噛み合うと、オヤッサンの本音が出る、痛いところを突かれたという深層心理がある可能性があります。
橋本龍太郎首相(自民党総裁)の番記者をしていたとき、国会内3階の自民党総裁室で開かれる自民党役員会に毎回出席したり、冒頭あいさつだけして退席したりする様子を見てきました。加藤紘一幹事長の時代です。
そこで改めて、新聞データベースを調べて初めて知りました。海部俊樹首相(自民党総裁)・小沢一郎幹事長だった時代、海部総裁は自民党の役員会に出席していなかったようです。自民党役員会にふれた記事はどれも、「西岡武夫総務会長が~」「議院運営委員会筆頭理事が~」というようになっていますし、首相動静にも出てきません。
とはいえ、民主党代表は鳩山さんです。民主党代表兼内閣総理大臣です。
鳩山代表は両院議員総会で選ばれ、鳩山首相は国会の本会議で選ばれ、天皇陛下が任命しています。
小沢幹事長は鳩山代表から指名され、両院議員総会の拍手で了承を得ただけです。それでいて、小沢幹事長は役員会メンバーを輿石東・幹事長職務代行と2人で相談して決めたとしています。
そうなると、民主党幹事長としての正統性はそんなに高くない。年間200億円の党予算の配分を決め随意契約し、国会法改正案を臨時国会に提出するかどうかの差配をするほどの権力者とは言えないでしょう。もちろん、党首と幹事長を別々に選挙で選んで失敗したのが、新進党の「海部党首・小沢幹事長」体制であって、幹事長を選挙するのは間違いです。
小沢さんは、首相が党役員会に出席しているケースが多いということを知らないのだと思います。彼にあまり深い考えがあるわけではないでしょうが、民主党役員会を国会内役員室で開き、鳩山代表に冒頭だけ出席してもらった方が、幹事長としての正統性も高まります。
彼の考えを深掘りしていくと訳が分からなくなるので、もう止めます。
小沢さん特有のあいまいさが出たと軽く受け流しても大丈夫かも知れませんが、「あんた」と「声を荒げる」という2つの危険要素が出ましたので、念のため、書き記しておきたいと思います。







