
[画像]自民党総裁の谷垣禎一さん、第22回参院選の自民党CM(YouTube)からキャプチャ
おめでとうございます。
きょうは自民党の結党55周年です。帝国議会開設時の「自由党(板垣退助)vs立憲改進党(大隈重信)」、その後も大政翼賛会直前まで、名前を変えながらも、主に「立憲政友会vs民政党」と、せっかく複数あった自由主義政党ですが、天皇制廃止と社会主義・共産主義をソ連の指導・資金援助による暴力革命という手法でめざした日本社会党・日本共産党という目の前の恐怖を克服するために保守合同ということになってしまい、昭和30年(1955年)11月15日、東京・神田にあった中央大学の講堂で自民党(自由民主党)が産声をあげました。
「政治は国民のもの」で始まる自民党立党宣言では、「第一に、ひたすら議会民主政治の大道を歩むにある。従ってわれらは、暴力と破壊、革命と独裁を政治手段とするすべての勢力又は思想をあくまで排撃する」とあり、時を経た今でも、共産主義を唱える政党がわが国に存在するという現実を忘れずに、改めて、自由主義、民主主義に立った現代日本の立脚点を忘れないようにしたいものです。
立党宣言の結びは、「われらは、秩序の中に前進をもとめ、知性を磨き、進歩的諸政策を敢行し、文化的民主国家の諸制度を確立して、祖国再建の大業に邁進せんとするものである。右宣言する。昭和三十年十一月十五日」とあり、戦後日本の再興にかける政治家としての使命感が伝わってきます。
「ひたすら議会民主政治の大道を歩む」とか、「秩序の中に前進をもとめ、知性を磨き、進歩的諸政策を敢行し」とか、岡田さんかよ!という気になりますが、谷垣禎一総裁・石原伸晃幹事長らにもぜひ体現していただきたいと願います。
また「党の政綱」の中の、「3.経済自立の達成」の書き出しに「通貨価値の安定と国際収支の均衡の上に立つ経済の自立繁栄と完全雇用の達成をはかる」とあり、経済政策のいの一番として、野田佳彦財務大臣や白川方明日銀総裁にもくりかえし読んでいただきたいようなことが書いてあります。そして、「原子力の平和利用を中軸とする産業構造の変革に備え、科学技術の振興に特段の措置を講じる」とのシメの文に、資源の無い日本の経済成長に向けた自民党の見通しの確かさとその実績を認めざるを得ません。ここなんかは、谷垣総裁にも自信を持って、演説なんかに使ってほしいと思わせる文です。
そして、「5.平和外交の積極的展開」に垣間見える「国際連合への加入を促進するとともに」との文に、ハッ!と手を止めました。自民党結党は1955年11月で当時の日本はまだ国連に加盟していなかったんです。松岡洋右から時代が止まっていた。国連安保理が「日本の国連加盟」を全会一致で決議したのは、その1年後の1956年12月だったんですね。おととい(2010年11月13日)の横浜での日米首脳会談でオバマ大統領から「日本の国連安保理入りのサポート」の表明がありましたが、当たり前と思える国連も、当たり前でなかったということを再認識しました。
そして、「6.独立体制の整備」では、「平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持しつつ、現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に即してこれが改廃を行う」という文。これに関して言えば、自民党は53年間も与党にいて、憲法改正(自主憲法制定)という党是を達成することができなかった。これは自民党の反省すべき点です。教育基本法や地方自治法の改正はなりましたが、自民党が自ら残し、かつ野党・自民党の政権交代戦略にも重くのしかかる課題なのではないでしょうか。そして、最後の文、「世界の平和と国家の独立及び国民の自由を保護するため、集団安全保障の下、国力と国情に相応した自営軍備を備え、駐留外国軍隊の撤退に備える」とあります。これを読むと、「駐留外国軍隊の撤退」はアンハッピーなことであり、そういうアンハッピーな不測の事態に備えて、自衛隊をつくった、と。そしてその現状認識は、半世紀経った今も変わらないばかりか、より的確さを増している。
高邁な理想と怜悧な現実認識が渾然一体となった結党宣言文に、自民党が政権という重荷を半世紀担い続けた秘策をみた気がします。とはいえ、やはり1970年代以降は、遅くとも冷戦後は、私たちは、政権担当能力がある自由主義政党を2つ持たなければならなかった。いわば経済成長に目が行ってしまい、少し先を見通した政治システムを作るということをしなかった。そこに人間の性(さが)をみる気がします。お隣の中国の現状などを見ても、人はお金がある間は、お金に踊らされます。与党・民主党議員の一部にもそれを感じますが、せめて高邁な理想と怜悧な現状認識は、自民党を少し見習ってほしいです。アメリカでは共和党(Republican Party)のことを、古き良き党、グランド・オールド・パーティー、Grand Old Party、GOPと呼ぶことがあります。これは、下院議員の略称がRep.で、共和党の略称とまったく同じ3文字なので混同しやすいという理由もあり、TVニュースなど極めて日常的な場面で頻繁に使われる表現です。先週の衆・予算委で岩屋毅・影の防衛相が総理の外交姿勢を「腰抜けだ」となじりましたが、そういう理論や理屈を超越して伝わってくるものがある。自民党も日本のグランド・オールド・パーティー、“古き良き日本”を守る党という心構えを持ってもらうと、日本人として非常に心強く感じます。
民主党の岡田克也幹事長は15日の記者会見で、「ぜひ頑張ってほしいな、と思います。なかなか選挙区がたくさん空いている状況のようですが、若い良い人材をたくさん擁立して、立ち直っていただきたい。やはり、自民党、民主党、それぞれがしっかりしないと健全な民主主義というのはできませんので、ぜひ元気になって頑張ってほしいなと思います」とエール。

[画像民主党幹事長の岡田克也さん、2010年11月15日、民主党本部ホームページ内の動画から
そのうえで、外相時代の経験も踏まえて、「国会でいろいろなやりとりがあります。与党時代にこの人がこんなことを言う人だとは思わなかったぐらいの厳しい言葉も飛んできます。言葉だけでなくしっかりと政策で、中身で議論できればいいな、もちろんそういう立派な議論をする方もいらっしゃるわけですけど、国会の中で実質的なしっかりとした議論をしたいものだと思っております」と語りました。記者会見の司会は党副幹事長(埼玉12区)の本多平直さんが務めました。
私は1974年生まれですが、前世紀の後半には、自民党員であることが社会的経済的成功者であることのステータスシンボル(社会的地位の象徴)である面があり、これが日本における政権交代可能な二大政党デモクラシーの導入(復活)を阻害していた点があると思います。その自民党も全国の100前後の衆院支部長(次期総選挙公認候補予定者)を探していて、なかなか困っている選挙区もあるようです。衆参とも民主党が独占している山梨県の自民党を伝える、山梨日日新聞の記事。
[引用はじめ]
支部長公募スタート 自民県連 – 山梨日日新聞 みるじゃん
山梨県内のニュース(山梨日日新聞から)2010年11月02日(火)
自民党山梨県連(堀内光雄会長)は1日、次期衆院選候補となる衆院山梨1~3区支部長の公募をスタートした。20日まで自薦のほか、各選挙区の県議や市町村支部長らによる他薦で応募を受け付ける。
公募初日の1日朝、皆川巌幹事長ら県議3人がJR甲府駅南口で通勤客らに「候補者になりませんか」などと声をかけながらチラシを配り、公募のスタートをPRした。同日は県連事務局に応募方法などについての問い合わせが数件あったものの、応募は1件もなかった。
支部長公募をめぐっては、自民党を離党した長崎幸太郎前衆院議員が週明けにも、2区に応募する方針。夏の参院選で敗れた宮川典子氏、3年前の参院選に立候補した入倉要氏の名前も挙がっている。両氏とも「現時点では白紙」としているが、県議らが他薦で応募する可能性がある。このほか、1区支部長への復帰に意欲を示している赤池誠章前衆院議員は近く後援会幹部と協議して対応を決める。
公募は3選挙区ごとに行い、挙がった候補の中から県議を中心とした「選考・擁立委員」が選考。年内にも新しい支部長の選任を目指している。新しい支部長は次期衆院選の自民党公認候補となる見通し。
[引用おわり]
この皆川幹事長、ググッたら、元県会議長のようです。県会議長経験者が武田信玄の巨像がある甲府駅前で、「自民党の候補者になりませんか」と声をかけ、チラシを配る。そこに自民党の底力を改めて、感じた次第です。 自民党が落ちたのではありません、ただ野党にポジションが変わっただけです。私たちがそういう配置換えをしただけのことです。

[画像]第22回参院選の自民党CM(YouTube)からキャプチャ
民主党がイチバンになったり、自民党がイチバンになったりしながら、日本をもう一度イチバンの国に、そして、一人一人のイチバン、一家族一家族のイチバンを実現していきましょう。






