
予算関連法案が衆院委員会をやっと1本通過しました。衆院総務委は、午前9時から委員会を開き、8日の午前11時過ぎ、「公害の防止に関する事業にかかる財政特措法」(公害財特法)177国会閣法6号を全会一致で可決しました。このあと、参院予算委員会(午前10時~午後4時51分)の後、衆・財務金融委員会が午後5時10分に開会。野田佳彦財務大臣が参院から衆院にかけつけ、「平成23年度の赤字国債の発行に関する臨時特例法案」(177閣法1号)と、「所得税法などの改正法案」(177閣法2号)を審議し、7時10分に閉会しました。あす(9日)も午後5時10分からやります。なお、衆院の委員会が、前日から「午後5時10分開会」と設定され、さらに2時間の審議を大臣入りでみっちりやるのは極めて異例です。
総務委では、公明党の西博義さんが冒頭に「この法案が成立しなかった場合の影響は?」と質問し、政府から影響が大きい旨の答弁を引き出してから、質疑しました。財金委では、野党筆頭理事の自民党の後藤田正純さんが、「この委員会は、定例日に大臣出席で夜なべせずにじっくり議論する古い伝統がある」としながら、「きょうは(夜なべならぬ)“夕なべ”となったが、私は個人的には、夜8時まででも、9時まででもやっていい」と、歳入関連法案の審議に協力する旨を表明しました。
内閣支持率だけでなく、国会支持率が下がっている昨今。統一地方選を前にした「地域政党の本家本元」の公明党、衆院早期解散をねらう自民党が攻撃姿勢を維持しながらも、国会支持率を上げるために、政府・民主党に歩み寄りを見せてきました。
【衆院総務委員会 平成23年(2011年)3月8日(火)】
「西田ホームラン」があった参・予算委員会の審議が大人気。基本的質疑は2日間で終わり、きょう3月8日(火)は「総理入り一般的質疑」だったそうです。このため、テレビ中継ではなくインターネットで見ようということで、ネット傍聴が集中したようで、ホームページには、「参議院インターネット審議中継は、ただいまアクセス集中のため、
視聴しづらい状況になっております。ご不便とご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。会議散会後30分~2時間後には「今日の審議中継」から録画中継をご覧いただくことができるようになります。」と表示されていました。
ちなみに、参議院では、委員会も本会議も午前10時から始まります。NHK入りのときだけ、質疑が午前9時から始まるわけです。そこで、衆議院では、総務委員会、厚労委員会、環境委員会が午前9時から開かれました。そして、衆院財務金融委員会では、午後5時10分に委員会スタートが設定されました。私の記憶では、午後5時過ぎにはじめから設定するのは、極めて異例だと思います。衆院事務局に問い合わせたら、「委員会の設定時刻は理事会決定なので、事務局からお答えできない」と冷たくあしらわれましたが、参・予算委閉会後に、財務大臣と金融担当大臣を引っ張ってきて、審議をする。もちろん、3月になっても、予算関連法案の審議が済んでいないという異常事態によるもので、褒められたことではありませんが、理事たちは必死に努力しています。ちなみに、昨年の東京都議会の予算委員会は土曜日に開かれたことがあります。国会議員もどうせ、土曜日も地元であいさつ回りをしているのですから、早朝でも、夕方でも、土日でもきっちり審議しなければいけません。まさに、内閣支持率以上に、国会支持率が問われています。
さて、朗報。衆院の総務委員会で、第177通常国会の内閣提出第6号議案の「公害の防止に関する事業にかかる財政特措法(公害財特法)」が可決しました。おそらくあさって10日(木)の衆院本会議で可決し、参院に送られ、参院がその日に受け取ります。
第177通常国会での予算関連法案の衆院委員会通過はこれが初めてです。バンザイ!
で、この予算関連法案(国にとっては歳出法案、自治体にとっては歳入法案)は10年ごとに議案になります。公害財特法は自治体が行う公害防止事業への国の財政負担の割合を十分に確保するための特別措置を引き続き行うもの。現行法で、「平成23年3月31日まで」とあるのを、「平成33年3月31日まで」と直し、新しい法律は「平成23年4月1日から施行」することになっています。このほか、対象事業の見直しもあります。
富山3区選出の自民党新人、橘慶一郎さん(元高岡市長)は質疑で、「人体に直接影響を与える公害は少なくなったし、改善してきている」との認識を示しました。答弁は主に、片山大臣ではなく、総務政務官の逢坂誠二さんがあたり、「公害財特法はこれまで総額19兆円の事業をやってきており、主に下水道整備、河川改修、港湾整備、農地改良などの財源を補充してきた」としました。また、橘さんの質問に、政府参考人(環境省役人)はイタイイタイ病の資料収集をして、世界へ情報発信する事業を富山県(の展示施設)に委託する事業が平成23年度予算(衆院で可決、参院で審議、年度内成立確定)に盛り込まれている、ことを明らかにしました。ただ、こういうのは予算書を見ても載っていない、いわゆる「箇所付け」です。イギリス議会が5ヶ月間、アメリカ議会が8ヶ月間かけて審議する「分野ごとの複数の歳出法案」というような格好にできればいいのですが、日本の予算は一つのパッケージで、編成、国会提出、審議、採決をしているのが現状です。
続いて、公明党の西博義さん。最初の質問が「仮に延長できなかった場合(法案が否決された場合)の影響はどうなるか?」。これに対して、政府参考人は「自治体が公害防止計画をつくれなくなるケースが増え、水質汚濁やダイオキシン対策などの進捗状況に遅れが生じかねない」と答えました。おそらくこの答弁は、あすの公明新聞の記事でも使われるんじゃないですかね。つまり、統一地方選を前にして、政府与党への攻撃を強める公明党。しかし、この公害財特法が通らなければ、公明党推薦首長や、どちらかと言えば公明党が与党的会派である場合が多い地方議会に大影響をかけます。西さんは和歌山県本部代表のはずです。隣の大阪府本部は大戦争ですから、きのう(3月7日)の参院予算委での白浜一良さん、この人は公明党内でも支持母体(関西創価学会)での地位がとても高い人で、大阪府本部の総合選対本部長です。この「総合」というのは、公明党とその創価学会が一体になって、維新の会あるいは民主党と闘うという意味なんだと思います。それが白浜さんの役割なのです。だから、大将が先頭に立ってTV入りでどんどん菅さんを叩かないと士気にかかわる。一方の西さんは隣県の和歌山とはいえ、大阪決戦に比べれば、若干プレッシャーは少ないはずです。まずは「仮に延長できなかった場合(法案を否決した場合)は?」と聞いたのでしょう。この辺の議員の心理。けっして弱みにつけ込むのではなく、それを斟酌しながらも、配慮して、熟議の国会を醸成していくべきです。というか、そうするしかないでしょう。
この後、日本共産党の塩川鉄也さん、社民党の重野安正さん、みんなの党の柿沢未途さんの質疑がありました。参院予算委が10時から始まったわけですが、「総理入り一般的質疑」ということで、午前11時過ぎの採決まで、片山善博・総務大臣は衆院の委員室の答弁席に座ることができたようです。
この後、質疑が終局し、討論の申し出がないので、速やかに採決。起立総員ということで、全会一致で、公害財特法は、衆院総務委で可決しました。予算関連法案・日切れ法案の今国会での衆院委員会通過は第1号となりました。とりあえず、一歩前進といえるでしょう。
バンザイ!
◇
一方、参・予算委が「一般的質疑」でも、財務大臣の野田佳彦さんは出席しないわけにはいきません。
で、参・予算委は手元の時計では、午後4時51分に散会しました。
これで、野田さんが、衆院側に移動できます。
【衆院総務委員会 平成23年(2011年)3月8日(火)】
衆・財金委はセッティング通り、午後5時10分に開会しました。いや、私は石田勝之委員長は午後5時9分に開会したかのようにも感じられました・・・手元の時計がずれてるのかな(笑)。
そして、自民党側筆頭理事の後藤田正純さんが質問に立ちました。冒頭、「この委員会は古い伝統から、定例日以外はやらない、夜なべもしない、じっくり時間をとって審議する委員会だ」としながら、「きょうは夜なべならぬ“夕なべ”だ」としました。で、ここで後藤田さんは「きょうは7時半までだが、個人的には8時まで、9時までやってもよかろう、と思う」と述べました。まあ、ふだんの超攻撃的議員の後藤田筆頭理事のふるまいからすると、私としては「よく言うよ!」と感じましたが、とはいえ、「8時まで、9時までやってよかろう」との自民党筆頭理事の発言は、この3月、頼もしい限りだ、と言うしかありません。
柔道で鍛えた野田さんは安定感がありますね。この辺のバランス感覚と安定感という意味で、この予算審議での野田さんの評価は当ブログとしては高まっています。
公明党の竹内譲さんからは、法人税率の引き下げについて質問がありました。ちなみに、閣法第2号は、「所得税法改正案」ではなくて、「所得税法などの改正案」です。つまり、一部業界団体に有利なように「しばらくの間、減税・免税」という自民党政権がかけたシンデレラの魔法である「租税特別措置法」や法人税法の改正も盛り込んだ法案です。
この中で、公明党の竹内譲さんに続き質問に立った、日本共産党の佐々木憲昭さんが、「基礎年金の国庫負担割合の(3分の1から)2分の1への引き上げは自民党政権で閣議決定したが、自民党政権はその恒久財源を見つけることに失敗した。なぜ民主党政権がそれをやらなければいけないのか」という趣旨の発言をし、「私はおかしいと思っている」と述べました。共産党から民主党政権へのエールに思えます。野田さんも、何で民主党を助けてくれるんだろう、とふしぎそうな答弁をしました。佐々木さんは、「民主党の(第1次)野党時代に、野田さんが自公政権の決定を批判する意見を述べている」と紹介すると、野田さんは、ああやられたな、という感じで「かすかに記憶が甦ってまいりました」と言いました。しかし、この後、佐々木さんは「私ども日本共産党や、(第1次野党期の)民主党の意見を自民党・公明党が聞くべきだったのだ」と論を進めました。初当選以来、財金委員を務めている佐々木さんらしい正義感がそう言わせたのでしょう。若干ひが目でいえば、統一地方選において、日本共産党の最大の敵は公明党だからだ、という味方も出来ますが、この人の財金委質疑は、政権交代の前から何度も聞いています。私はコミュニストではなく、だからといってマニフェスト原理主義でもありませんが、客観的に、佐々木さんの論調は近いものがあるような気がしました。
財金委は午後7時7分に閉会。石田委員長は「あすは午後5時理事会、午後5時10分に委員会を開きます」と宣言しました。おそらく、あさって(10日)の本会議に間に合う可能性も出てきたのではないでしょうか。ガンバレ!
とはいえ、既存メディアも、もうちょっとこういうこと書こうよ。特に最近の読売と産経の政治面はひどすぎます。イエローカード物です。ガンバレ!
自民党も、公明党も、日本共産党もガンバレ!民主党もガンバレ!国権の最高機関=「国会党」ガンバレ!
減税党や維新党に負けるな!踏みつぶせ!





