
岡田克也さんが2012年1月13日に初めて(官僚時代を含む)官邸入りしてから100日間が経ちました。各省からの出向官僚で構成される「チーム岡田」は「省益より国益」に目が向き、歴史に残る一体改革特別委員会での4領域11法案の審議入りを前に、巡航速度に乗ったことが分かりました。岡田さんと一緒に官邸入りした岡田腹心が明らかにしました。
岡田腹心は東大法学部卒の37歳で、政策担当秘書試験8期生。政権交代をかける第45回総選挙直前には、極秘裏に鳩山由紀夫代表(ネクスト首相)の名代として、ワシントンを民主党政調職員と2人で訪れています。
腹心は、1年1日間の外務大臣時代は、「大臣と2人で孤立するアウェイ感がありましたね」としました。外務省は最近まで採用が他の省と別試験で人事交流が少ない閉鎖的かつ組織文化が独特な官庁です。しかし、内閣官房および内閣府はほとんどが各省からの出向者のため、「そういったな孤立感はまったくありませんね」としました。
内閣官房や内閣府の職員はある意味、「二重スパイ」です。出身省と内閣官房・内閣府との間に相互に情報を流通させるのが仕事です。要は国益に向いているか、省益に向いているか。これがすべてです。腹心は「現時点では」との条件付きで、「みんな国益を見ている」と断言。一体改革法案を仕上げれば、これは歴史に名を残します。
岡田副総理に関しては、日本郵政株式会社の総務・人事部次長が自らのご家来衆である「内閣官房行革実行本部事務局参事官」の併任辞令を受けていたことを把握していないという「官邸のお化け」事件がありました。
[3月9日の岡田副総理記者会見の要旨から引用はじめ]
(記者)
フリーランスの宮崎信行と申します。
内閣官房の人事についてお伺いします。
日本郵政株式会社の総務・人事部次長が内閣官房行政改革実行本部事務局の参事官に併任する辞令が出ています。これは3月1日付で、私は昨日付のインターネット官報を見て気づいたのですが、ちなみにこの方は元々総務官僚だと思うのですけれども、この併任人事に関して、岡田さんは認識されていらっしゃいましたでしょうか。日本郵政の人事部副部長が併任で在籍のまま内閣官房の行革実行本部の事務局の参事官になっているのですけれども。
(岡田副総理)
まだ私は報告は受けておりません。
(記者)
報告を受けておられないということで、これが官邸の怖さだと思うのですね。外務省ではこういうことはなかったと思います。行革実行本部は本部長は総理ですし、本部長代行が岡田副総理、副本部長で財務大臣と総務大臣と藤村官房長官となります。
内閣官房は本来主務大臣は官房長官だと思いますけれども、こういったところで郵政の次長が元々総務官僚なのですけれども、日本郵政の社長と副社長は御存じのように元々財務官僚の方ですから、例えば郵政の本社に行ったら、上司から報告を求められたらどうするのだと、その場合その方の国益と会社の利益、一致することはあり得ませんから、私は民間企業の経営も見たことがありますけれども、この方は国益のために働くのでしょうか。
というか、そもそも行革担当大臣や公務員制度改革担当大臣が認識しないでこういう人事が昨日付の官報でも発表されている現状をどのように思われますか。
(岡田副総理)
一定レベル以上でないと、それは私のところには上がってこないということです。いずれにしても、何か日本郵政の人間が行革本部に来ることが問題だというふうには私は認識してないのですね。特に今具体的な懸案があるわけでは、何か緊張関係があるわけではありませんので。
(記者)
でしたら、併任でなくて、例えば採用してもいいのではないですか。要するに、こういうことが内閣官房で人事が続くと、どこかでこういった人事を連鎖を断たないと、どの党のどなたが官邸の主になっても、同じことが続くように私は思います。
(岡田副総理)
私は問題だというふうには認識しておりません。何かあれば報告は受けてみたいと思いますが。
[引用終わり]
ただ、この併任職員の「W氏」ですが、岡田腹心によると、現時点では国益のために働いているとのことです。
このほかにも4月13日の記者会見では「公務員制度改革というのは一体何かということです。本来、この話も総務省の話なのですね。しかし、私は行革全体を見る立場にありますから、私の下で総務省にも御協力いただいて、この問題をやってきているということで、必ずしも公務員制度改革担当ということでこれをやっているわけではない、そういうふうに御理解ください」と述べています。
このように、内閣官房と内閣府と総務省行革3局(行政管理局、行政評価局、人事・恩給局)の関係に、岡田さんですら戸惑っていることが伺えます。この点は第180通常国会の冒頭で、第4次補正予算(案)の基本的質疑で、参院自民党のトップバッターが切り込んできたところです。政策よりもまずは人を動かす。それが民主党に求められていることです。
鳩山由紀夫首相は「故人献金」で、政策秘書と公設秘書を官邸に連れて行けなくなりました。そこで、平野博文官房長官が経産省出身の弁護士を連れてきました。経産省出身の弁護士ということで会社の顧問弁護士としての収入が多く、総理政務秘書官になって年収が半減したとも言われています。そもそも鳩山さんにとっては他人のうえ、平野さんが連れてきたので切るわけにもいかない。しかもこの人は「小沢一郎さんのスパイだ」という説が鳩山グループ内に流れて、官邸崩壊となりました。その後、菅直人首相は党職員を政務秘書官にして、常に鞄をその秘書官に持たせました。総理秘書官のかばん持ちは政務と事務の秘書官が基本的に日替わり、ないしは会合の案件により順繰りで持つという慣行を破りました。これはこれで、過渡期において意味があったと私は考えています。野田佳彦首相は再び順繰りに鞄を持たせています。岡田副総理もこれまで、重さ17キログラムと言われる手提げ鞄ないしはハンドバッグを常に自分で持っていましたが、副総理になってからは秘書官に持たせるケースが増えています。
最高のリーダーは1ミリたりともぶれてはいけません。いよいよ来週から「一体改革特別委員会」のスタートです。本会議でも趣旨説明と代表質問が行われる予定です。チーム岡田は歴史に名を残すチャンスです。私はチーム岡田を全面的に応援します。そして、国益より省益をめざす官僚が局長級に一部いるのならば、「岡田をうつなら俺をうて」。私が松尾伝蔵になります。岡田が決めたらどこまでも。まっすぐに、ひたむきに岡田さんとともに一体改革関連法を成立させる。余裕がない震災後日本ですが、私は後世のためにリンゴの木を植える。小沢一郎さんが無罪だろうが、有罪だろうが、何も関係ありません。時代はもうとっくにその先に行っています。
私もチーム岡田の別働隊として、命がけで一体改革関連法を仕上げる覚悟です。比叡山延暦寺を攻めろと言われれれば、私は攻めます。日本は戦国時代以上の国難にあります。実力ある人間は徹底的に前に出るしかありません。まっすぐにひたむきに、前へ進みましょう。どうせ人生一度きり。人生意気に感じたら、チーム岡田のみなさん、一緒に突っ込みましょう。背中を見ている人は必ずいます。
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