梅村聡さん(大阪)が山本孝史さんから引く継ぐ命のバトンとは何か?年金と物価・マクロスライド

  • 2013-7-6
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 参議院大阪選挙区(定数4)の梅村聡(梅村さとし)民主党公認候補本人フェイスブックページから。

 Google検索で、2007年12月23日付の「【訃報】さようなら山本孝史さん がん告白の参院議員 「基本法」残し」のアクセス数がまた増えてきました。

 大阪選挙区で、梅村聡(梅村さとし)候補が演説の中で、言及しているのでしょう。

 梅村さとしの6年間。

 民主党第1次与党期の政府外議員として、「生活保護受理のさい銀行本店が資産を一括して調査する」という制度を質疑し、その後実現しました。最後の最後に、野田内閣の厚生労働大臣政務官に就任。第2次野党期の今は、「社会保障制度(医療、介護、年金、子育て)の将来像」についての民自公3党合意にもとづく実務者を「第2代年金王子」の長妻昭さんと一緒に担当しています。

 6年前の選挙では、現職の山本孝史さんが末期ガンだったため、大阪選挙区から全国比例に転出。大阪選挙区の後継者として梅村聡さんが当選しました。山本さんは混同を避けるために大阪以外の都道府県のみで活動し当選しました。

 梅村さんが山本さんから受けついだ「命のバトン」とは何か。

 実は「年金の3党合意」というのは、9年前にもありました。 2004年の通常国会第1次野党期の山本孝史さんは、与党・自民党小泉首相に対して次のように質問演説しました。

 「小泉内閣の七人の閣僚を始めとして国民年金保険料を納めていなかった国会議員が続出し、年金制度への不信を深め、政治への信頼を失墜させたことは誠に残念です

 「次に、3党合意と与野党協議機関についてお尋ねします

 「我が党は、責任野党として一元化を含めた年金制度の抜本改革を実現するために、今回の合意を決断いたしました。(略)責任を持って各党を代表する国会議員が参加をし、学識経験者などに専門委員として参加を求めながら協議をする。もちろん、協議は公開をする。そして、政治主導で新しい年金制度を創設する

 小泉首相自民党総裁はこう答弁しました。

 「3党合意に基づく与野党の協議機関の在り方についてでございますが、社会保障全般の一体的見直しに関し、先日、自民党民主党公明党の3党が合意されたことは大変意義深いことだと考えております」「開始時期なども含め、与野党でまず協議していただくべきものと考えております。いずれにせよ、政府としては、与野党の決定に従い必要な協力を行う考えであり、与野党間で建設的な議論が進められることを期待しております

 この通常国会直後の参院選で、民主党は改選第1党になりました。

 翌年の通常国会では、衆議院参議院の垣根を越えて「年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議」ができました。

 山本さんは両院合同会議で次のように発言してます

 「基礎年金の性格が、マクロ経済スライドがかかることによって変わりましたマクロ経済スライドを二階にかけることについては私は一定の評価をしますが、一階部分までかかってしまったがために、基礎年金とは何かという考え方が変わった。」

 ところが、この10日後、小泉首相は「郵政民営化法案が参議院で否決されて衆参の意見が違っている」「国民の声を聞いてみよう」として、突如、衆議院を解散。民主党は小泉自民党にはしごを外されました。3党合意と両院合同会議は、小泉自民党民主党をだまして抜き打ち郵政をするための道具だったのでしょう。しかし、私は当時の民主党執行部の判断は絶対に間違っていなかったと断定します。

 それはさておき。もう一度上述の2004年の本会議に戻ります。

 山本さんは2004年の本会議で、小泉首相に対して、こうも演説しています

 「政府案が成立をすれば年金保険料は毎年上がり、現在よりも3割の負担増となります。一方、給付は一律に15%カットされます。このような大改悪にもかかわらず、政府や与党は国民に対して明確な説明を行っておりません。これは国民に対する背信行為です。

 「政府案では、基礎年金にもマクロ経済スライドが適用される結果、15%カットされ、40年間保険料を払い続けた場合の給付額は現在の6万7000円弱から将来は5万7000円程度の価値しか持たなくなります。そのとき高齢者の基礎的生活を賄う費用は幾ら必要で、満額の基礎年金でその何割ぐらいが賄えるのでしょうか」。

 「初代年金王子」の山本さんは、大阪選挙区選出の現職議員として、物価スライドやマクロ経済スライドを発動すると、とくに貧しい高齢者の給付が減るから、すべきではない、と主張しています。

  時は移ろい、今も「3党合意」と「国民会議」があります。

 そこで議論されていることは何か。

 ことし2月20日の予算委員会で梅村聡さんはこう言いました。

 「受益の負担と給付のお話、それから持続可能性ということに触れられたかと思うんですが、今日は、私はこの集中審議の中で、医療保険、例えばこれはもう既に五十年以上の歴史があります、あるいは生活保護、これも生活保護法が施行されて既に六十年がたっている、年金制度も五十年以上たっているという中で、本当に今の制度のままで突っ込んでいくことが、これは受益の負担と給付だけではなくて、この国の社会保障の持続可能性の中で本当にもつのかと、そういうことを是非閣僚の皆さんと一緒に考えさせていただきたいと思います

 このように、梅村さんは「受益の負担と給付」だけではなく、「社会保障の持続可能性」を重視する考えを示しています。

 3党協議の実務者である梅村聡さんの「年金の持続可能性」とは何か?

 社会保障と税の一体改革に関する3党合意ができあがる20日前、衆院特別委で、現行制度である2004年年金改正法「100年安心プラン」を実現した公明党のある衆院議員は次のように語りました。 

 「実は、私は、参議院議員の時代が7年間ありますが、そのとき厚生労働委員会の理事を2年半やらせていただきまして、今質問しておりました坂口厚生労働大臣の時代であり、また、マクロ経済スライドが導入されました年金の改革のときの委員会の理事でございました」 

 「当時を振り返りますと、余りいい思い出がないものですから余り長く振り返りませんけれども、森ゆうこさんとか、今厚労副大臣をやっている辻さんに大分かわいがられまして、一日で理事懇を八回やらされて、小泉総理の年金記録を見るまでは委員会質疑をさせない、こういう激しい状況でございまして、我々、野党になってそこまでは激しくやったことはないと思いますので、ぜひ年金につきましてもしっかりとした議論をさせていただきたいと思っております」

 「副総理は今までの御答弁の中で、マクロ経済スライドは厳しい制度だけれども、この年金制度を破綻させないメカニズムとしては非常に重要な改革だったという答弁を、今国会、何度もされているわけでございますが、こマクロ経済スライドは、当然、我々自公政権で導入した制度ですから、それは正当に評価していただいてありがたいお話なんですけれども、一方で、専門家から弱点が指摘されています。それは、今みたいなデフレ状況のもとではこのメカニズムが発動しないために、本来は、中長期的なマクロなスパンの中で、若い、支える、仕送りを送る側の人数が減っても制度自体が破綻しないように自動調整するメカニズムが、景気がデフレ状態だと発動しないという弱点があるわけでございます

 岡田克也副総理・社会保障と税の一体改革担当大臣は次のように答弁しました。


[画像]社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で答弁する岡田副総理、2012年、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 「それから、マクロ経済スライドはデフレ下では機能しない、それはそのとおりであります。したがって、何らかのそれが発動できるような仕組みを考えなければいけない。もちろん、デフレを脱却することが第一とはいえ、今後ともデフレということは長いスパンをとれば起こり得るわけですから、そのときに、マクロ経済スライド的な考え方が、今の制度であれ新しい年金制度であれ、発動できないということではいけませんので、それはそれで何らかの改革が必要だというふうに思います。ただ、現時点では、マクロ経済スライド以前の問題として、物価スライドすらしばらくやってこなかったわけで、やはりこれはまずそこをやることが第一というふうに思っております。」

 すなわち、

 山本孝史さんは、「今を生きる庶民のために、デフレ下で物価スライド・マクロ経済スライドを発動して、年金を減らさないでくれと主張していました。

 岡田克也さんと梅村聡さんは「今生まれた子供のためにも、物価スライド・マクロ経済スライドを発動して、年金を100年持続させてくれ」と主張しているのです。

 実は、両者の言い分はまったく逆なのです。

 大阪・船場の自宅で、兄がトラックにひかれて亡くなり、危険と隣あわせの場所に自宅を構え居ていた父の姿を見て育った山本さん。

 そして、岡田さんと梅村さんは、大阪教育大学付属池田高校の同窓生です。同校出身の国会議員は意外と少なく、3人だけ。梅村政務官からバトンタッチした自民党丸川珠代厚生労働大臣政務官(東京選挙区候補者)と合計3名です。そして、3名とも小学校に通っていませんが、大阪教育大学付属池田小学校では、2001年6月8日、宅間元死刑囚による児童と教員23名が殺傷される事件が起きたということは、あまり表で言わなくても、みなさん心の中では記憶にあるでしょう。(参照・大阪教育大学ホームページ)。

 ちなみに、この事件が起きたとき、当時の民主党で、「このような格差社会を象徴する小学校は廃止すべきだ」と主張した人を知っています。民主党というのは、一時が万事、自民党の特権階級議員へのねたみでできてきた政党です。だから、党内から、河村たかしさんも、松沢成文さんもいなくなりました。梅村さんも岡田さんみたいに民主党内でいじめられるかもしれません。しかし、政治家である以上、物価スライドを発動する。小泉内閣のお荷物、物価スライド特例水準を解消する。そのために10月から年金支給額が減ったと面罵されても、100年安心年金を守る。

 それが、梅村さとしが山本たかしの命のバトンを引き継ぐ、ということなのです。

 参院選大阪選挙区の1枚目(選挙区選挙)には、「梅村さとし」とお書きください。 

国会会議録検索データベースから引用はじめ]

159 – 参 – 本会議 – 20号
平成16年05月12日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=1&SRV_ID=8&DOC_ID=8834&MODE=1&DMY=28781&FRAME=3&PPOS=9#JUMP1

山本孝史君 ただいま議題となりました国民年金法改正法案等について、民主党・新緑風会を代表して、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 そもそも年金とは何か、公的年金の守備範囲をどこまでとするか、国民皆年金体制を維持するのか、今、公的年金にはその存在にかかわる根源的な問い掛けがなされています。
 参議院良識の府、理性の府と期待されております。衆議院の審議で明らかにならなかった事項はたくさんございます。本院においては、有識者や年金受給者、保険料支払者など幅広く国民から意見聴取をするため、参考人質疑を数回は行いながら、慎重かつ充実した審議を行い、損得で語られる年金制度から納得できる年金制度へ、損得から納得の年金制度へ再構築する第一歩としたい、そうしなければならない、この民主党の決意をまず申し述べておきたいと思います。
 小泉内閣の七人の閣僚を始めとして国民年金保険料を納めていなかった国会議員が続出し、年金制度への不信を深め、政治への信頼を失墜させたことは誠に残念です。衆議院の本会議採決に当たって、未納期間があったにもかかわらず公表せず、国民に謝罪もしないままに賛成票を投じられた与党議員がおられるとすれば、政治家失格と言わざるを得ません。
(中略)
 先に申し上げますが、民主党は政府案には断固反対であるとの態度は変わっておりません。このことは三党合意があっても変わりません。なぜならば、政府案は、現在の年金制度の体系を維持したまま給付を下げ保険料を上げるという、これまでの手法を繰り返す内容にとどまっているからです。ここ数年以内に行き詰まることは確実です。だれが喜んで穴の空いたバケツに水を入れるでしょうか。四割もの人が年金保険料の自主的な納付を期待することができない年金制度は、もはや破綻していると言っても過言ではありません。部分的な手直しのみで現行制度を延命させようとすることは、ただ時間を浪費するだけです。
 公的年金制度への不信を解消するためには、分かりやすくてシンプルな新たな年金制度を創設する以外に方策はありません。民主党は、そのような考えから年金制度改革推進法案を衆議院に提出し、所得比例年金と最低保障年金を組み合わせた新たな年金制度をスタートさせることを提案しました。そして、法案には、政治主導による年金改革を進めるため、衆参両院に年金改革調査会を設置することも盛り込みました。
 年金問題は、本来、国会で徹底した審議を行うべきです。ところが、自民、公明の両党は、数に物を言わせて、五年前の前回改正に続いて、今回も強行採決の暴挙に出ました。これでは国民から負託を受けた国会の責任が果たせません。参議院においては徹底審議が当然です。と同時に、年金改革は一、二か月で、国会審議で成し遂げられるものでもありません。
 我が党は、責任野党として一元化を含めた年金制度の抜本改革を実現するために、今回の合意を決断いたしました。これは、超党派議員による年金改革に情熱を注がれた故今井澄議員の遺言でもあると私は受け止めております。
 しかしながら、この与野党協議が密室での協議になったのでは国民不在になってしまいます。責任を持って各党を代表する国会議員が参加をし、学識経験者などに専門委員として参加を求めながら協議をする。もちろん、協議は公開をする。そして、政治主導で新しい年金制度を創設する。我が党は与野党協議機関をそのように考えていますが、総理も同じ御意見でしょうか。自民党総裁でもある総理には、与野党協議機関の構成やその運営に関してのお考えをお聞かせください。
 また、与党には、本法案の委員会採決までに与野党協議をスタートさせることを求めます。総理の決意をお聞かせをください。
 国会議員に未納者が出たことの背景には、議員の公的年金に対する関心の薄さがありますが、年金制度が複雑になっていることも原因です。
 一般に、会社員は厚生年金、公務員等は共済年金、自営業者は国民年金と、制度が就業形態によって縦割りになっていると理解されていますが、これは正確ではありません。昭和六十一年の基礎年金制度の創設に伴って、すべての国民がいわゆる一階部分と呼ばれる国民年金に加入することになりました。この一階部分の上に、会社員や公務員には二階部分として所得比例年金が乗っているのです。これが年金制度の姿です。すなわち、年金制度は縦割りではなく、横割りになっているのです。
 しかしながら、この国民共通であるはずの国民年金において、自営業者等の第一号被保険者、会社員や公務員の二号被保険者、会社員や公務員の妻、いわゆる専業主婦の三号被保険者と、被保険者は三タイプに区分され、就職や離職、転職の際には被保険者各自の責任において変更の届出をしなければならないため、未納や未加入が多数発生するという構造的欠陥があります。
 すなわち、国民共通であるはずの国民年金が就業形態によって依然として制度が縦に分かれたままに運営がされているのです。しかも、自営業者や厚生年金の適用されないパート、フリーターなどは定額の一万三千三百円の国民年金保険料を毎月支払いますが、低所得者には過重な負担であるため四割が未納という状態です。一方で、医師や弁護士など、一千万円を超える高額所得者にとっては一万三千三百円という比較的軽い負担で済んでいます。
 会社員は一三・五八%の厚生年金保険料を所得に応じて労使折半で負担していますが、申し上げたように、一階部分の国民年金と二階部分の厚生年金の双方の制度に加入しているにもかかわらず、保険料は一体のものとして支払をしています。そして、第三号被保険者は、自身では保険料を支払っていません。
 基礎年金は、給付の仕組みは確かに一元化されました。しかし、負担の仕組みは依然としてばらばらなんです。この保険料の不公平な負担構造を是正して、国民年金保険料をすべての国民が所得に応じて公平公正に負担することこそが今求められている抜本的な年金制度改革につながるものであると確信します。だからこそ、我が党は年金制度一元化を提案したのであります。
 自営業者の所得は正確に捕捉できないと答弁されますが、そのような答弁がまかり通ること自体が異常です。自営業者にも所得に応じて所得税や住民税を課税しながら、年金制度については所得が捕捉できないというのでいいのでしょうか。総理並びに財務大臣厚生労働大臣の見解をお伺いをします。
 政府案が成立をすれば年金保険料は毎年上がり、現在よりも三割の負担増となります。一方、給付は一律に一五%カットされます。このような大改悪にもかかわらず、政府や与党は国民に対して明確な説明を行っておりません。これは国民に対する背信行為です。
 総理は、衆議院本会議で、公的年金としてのふさわしい給付水準の下限を、平均的な賃金で働いてきた被用者の専業主婦世帯の年金で見て五〇%と設定したと答弁されておられますが、この答弁は虚偽ではありませんか。給付水準五〇%は年金受給開始時のいっときのことであって、その後は年金受給期間が長くなるに伴って四〇%台の給付水準に落ちていくのではありませんか。総理の明確な答弁を求めます。
 なお、国家公務員や地方公務員共済には所得代替率によって給付水準を設定するという発想がありません。また保険料固定方式も導入されていないのですが、これらはなぜですか。財務大臣並びに総務大臣の御答弁を求めます。
 年金問題の本質は給付率よりも給付の実額であって、とりわけ基礎年金の給付額ではないでしょうか。政府案では、基礎年金にもマクロ経済スライドが適用される結果、一五%カットされ、四十年間保険料を払い続けた場合の給付額は現在の六万七千円弱から将来は五万七千円程度の価値しか持たなくなります。そのとき高齢者の基礎的生活を賄う費用は幾ら必要で、満額の基礎年金でその何割ぐらいが賄えるのでしょうか。現状と比較して御答弁ください。
 今後は、介護保険医療保険、さらには税負担も増えることが考えられますが、そのような非消費的支出の割合は、基礎年金の満額に対して現在はどの程度であり、将来はどの程度になるのでしょうか。
 以上、厚生労働大臣の答弁を求めます。
 基礎年金の国庫負担率の引上げについてお尋ねします。
 財政審に提出された資料によれば、所得階級五千万円を超える者では二四・二%の者が、一千万円を超える者では二一・九%が公的年金の給付を受けています。このような高額所得者に対する基礎年金においても税金の割合を増やすことは妥当でしょうか。厚生労働大臣並びに財務大臣の答弁を求めます。
 厚生年金の保険料負担について総理にお尋ねします。
 これ以上の保険料引上げは更なる未納・未加入問題を引き起こすと考えるのが当然です。民主党は、国民年金にとどまらず、厚生年金も空洞化が進展していることを深刻に受け止めています。厚生年金の保険料は一五%が限度との主張が聞かれますが、総理の認識を伺います。
 無年金障害者の救済策については今国会の閉会までに結論を出していただきたい。厚生労働大臣の答弁を求めます。
 最後に、議場の皆様に申し上げます。
 年金改革はこの国のありようを決める大事業であります。そして、我々は国民の代表であります。すべてはこれからであります。年金改革について、これからのこの国のありようについて、この参議院において真摯に、真剣に、そして徹底的に議論しようではありませんか。
 民主党は全力で参議院での法案審議に取り組むとともに、安心できる新しい年金制度を必ず構築するとの決意を再度申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=1&SRV_ID=8&DOC_ID=8834&MODE=1&DMY=28781&FRAME=3&PPOS=10#JUMP1

内閣総理大臣小泉純一郎君) 山本議員にお答えいたします。
 保険料の未納に関する閣僚の責任の取り方についてでございますが、福田前官房長官はけじめを付ける意味で辞職されたものであり、残念なことでありますが、他の閣僚には引き続き様々な課題に対しての閣僚としての職責を全うするように全力を挙げることでその責務を果たしてもらいたいと考えております。あわせて、今後こうしたことのないよう各人が十分に注意するとともに、先般の三党合意の内容を踏まえ、必要な対策を講じていくことが重要だと考えております。
 国会議員の年金保険料納付状況の公表についてでございますが、国会においても様々な議論があり、その公表について各党それぞれの判断により対応しているところであると承知しております。基本的には議員個々人の判断によるべきものと考えております。
 なお、今後の議論に当たっては、三党合意にある社会保障制度全般の見直し、年金の未納問題についての改善策など、より建設的な議論を期待しております。
 三党合意に基づく与野党の協議機関の在り方についてでございますが、社会保障全般の一体的見直しに関し、先日、自民党民主党公明党の三党が合意されたことは大変意義深いことだと考えております。
 この三党合意に基づき設置されることとなる与野党による協議会については、国会議員に加え有識者に委員として参加していただく方式や、委員は国会議員だけとするが随時有識者から参考意見を聞く方式など様々な形態があると思います。開始時期なども含め、与野党でまず協議していただくべきものと考えております。いずれにせよ、政府としては、与野党の決定に従い必要な協力を行う考えであり、与野党間で建設的な議論が進められることを期待しております。
 自営業者の所得把握についてでございますが、全国民を通じた一元的な所得比例年金を導入するためには、すべての被保険者について公平な保険料を賦課するための基礎となる所得をどうとらえるかが主要な論点であります。
 自営業者等の所得把握については、自営業者約一千万人に対し事業所得税を納付している者が約二百万人にすぎず、税法上の所得がないとされる者が多数存在する中で、公平かつ適正な保険料賦課の基となる所得の範囲をどのようにするかなど、幅広い議論を慎重に重ねていくべき問題と考えております。
 給付水準の下限についてでございますが、通常、老齢期の生活は現役期の延長線上にあることを踏まえ、現在の年金制度の仕組みにおいては、引退して年金を受給し始める六十五歳の時点においてはそれまでの賃金上昇を反映して年金額が算定され、それ以降は物価スライドによりその購買力を維持することとしております。
 したがって、これまでも、現役の平均手取り賃金と比較した給付水準については、引退して年金を受給し始める六十五歳の時点における割合で示してきており、この点は今回の改正においても同様でありますので、答弁の内容に問題があったとは考えておりません。
 なお、既に年金を受給している方について、受け取る年金額とその時々の現役世代の平均手取り賃金を比較すれば、徐々にその比率は逓減していくこととなります。高齢になるほど消費水準は低下する傾向にあること等も踏まえれば、高齢者の生活の安定が大きく損なわれることはないと考えております。
 厚生年金の保険料負担についてでございますが、今回の改正案では、厚生年金保険料の引上げについては、仮に現行制度のままで維持した場合、二六%程度まで引上げが必要なところ、将来の現役世代や企業負担が過大とならないよう配慮して、一八・三%と相当程度抑制を図ったところであります。
 保険料の引上げによって、確かに保険料を引き上げない場合に比べて企業や個人の負担は大きくはなりますが、企業にとっても年金は労働者の老後の不安等を解消することで活力ある経済活動の基礎となること、保険料を引き上げない場合、かなり大幅な給付の抑制が必要となるが、その場合の高齢者の消費に与える影響や現役世代の老親扶養負担が増加することなどを併せて総合的に考える必要があると思います。
 先般の三党合意にあるとおり、年金保険料については社会保障全体の在り方の検討状況や社会経済情勢の変化などの事情を勘案して、必要に応じ検討を加えていく考えであります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕
http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=1&SRV_ID=8&DOC_ID=8834&MODE=1&DMY=28781&FRAME=3&PPOS=11#JUMP1

国務大臣坂口力君) 山本議員にお答えを申し上げたいと存じます。
 まず、山本議員が最初に、損得から納得の制度へということをおっしゃいましたが、私も全く同じ思いでございます。
 自営業者の所得把握についてのお尋ねがまずございまして、総理からも御答弁のあったところでございますが、すべての被保険者につきましての公平な保険料賦課ベースとなります所得の把握が不可欠であることは御指摘のとおりだというふうに思います。
 しかし、現状から申しますと、先ほど総理からも御答弁がありましたとおり、第一号被保険者の中には税法上の所得がない者が相当数存在をいたしております。自営業に従事する人約一千万人の中で事業所得税を申告納税している人は約二百万人程度でありますから、こうしたことを考えますと、自営業者等につきまして現在の課税所得をそのまま所得比例の保険料の賦課ベースとした場合には、給与のほぼ全額を対象にしており、保険料にしておりますサラリーマンの方との間で大きな不公平が生じるというふうに思います。
 このような自営業者の所得把握の在り方について、税法上の所得も含めまして公平かつ適正な保険料賦課ベースとなります所得の範囲の定め方のルールの構築が必要でございまして、幅広い議論を十分に重ねていくべき問題であるというふうに思っているところでございます。
 基礎年金の水準についてお話がございました。
 基礎年金制度につきましては、全国民共通の給付として老後生活の基礎的な部分に対応した給付を行うものでありまして、現在の夫婦の基礎年金の水準の十三・二万円は、高齢者夫婦世帯におきます衣食住を始めとする老後生活の基礎的な部分をカバーする水準と思っております。
 改正法案におきまして導入することとしておりますマクロ経済スライドによります調整後の基礎年金の額を年金を受給し始めます六十五歳時点の年金額で見ますと、基礎となります経済等の諸条件の下で、夫婦二人で、平成三十七年、二〇二五年には、賃金上昇、物価上昇を加味した名目額で十六・五万円、物価上昇分を割り引いて十三・四万円という数字になります。平成六十二年、二〇五〇年をもう一つ同じ前提で申し上げますと、名目額で二十七・八万円、物価上昇分を割り引いて十七・六万円というふうになります。現在以上の基礎年金の水準は確保できるというふうに見込んでおります。
 一方、これまで高齢者夫婦世帯におきます衣食住を賄います費用は、物価上昇率とほぼ同程度の伸びとなっております。二〇二五年、二〇五〇年でも物価上昇分を割り引いて現在以上の基礎年金の水準を確保できるのであれば、今後も基礎年金は老後生活の基礎的な部分に対応できるものと考えている次第でございます。
 基礎年金の非消費支出の関係についてお尋ねがございました。
 平成十六年度におきます老齢基礎年金満額の、いわゆる月額でございますが、満額の二人分は約十三万円、十三万二千四百円であります。また、平成十四年家計調査におきます高齢夫婦の無職世帯の社会保険料や税等の非消費支出は二万三千六百八十四円でございます。年金を受給し始めます六十五歳時点の年金額で見た基礎年金の額は、基準となります諸条件の下では、夫婦二人で、先ほども申しましたとおり、二〇二五年におきましては名目額で十六万五千円、物価上昇分を割り引いて十三万四千円でございます。
 また、高齢世帯の社会保険料や税のいわゆる非消費支出につきましては、今後の少子高齢化の進行状況、あるいは社会保障の負担の増大が見込まれます中で高齢者の負担をどのように考えていくか、総合的に考えていかなければならないと思います。高齢者の負担能力を勘案しつつ、応分の負担を求めていくことになるというふうに思います。
 それから、高額所得者と国民負担についてのお尋ねがありました。
 現行制度の基礎年金に対する国庫負担は、現役世代全体の保険料拠出総額に対して一定割合で行われております保険料負担を軽減するものであります。個々の高齢者の給付について国庫負担を行う仕組みではなくて、高齢者の所得の状況によって国庫負担の引上げ方を変え、年金額を変えるという制度とはなっておりません。
 また、高額所得者につきまして年金の給付制限を行うことにつきましては、あらかじめ保険料を拠出して備えたにもかかわらず事後の状況によって給付が行われたり行われなかったりすることになりまして、拠出に応じた給付を行うという社会保険方式の基本が損なわれるという問題があるとも考えております。
 しかし、年金受給年齢になっても働ける高齢者につきまして、今後負担の増加する現役世代とのバランスを考え、今回の年金制度改正案におきましては、七十歳以上の被用者で、賃金と報酬比例年金の合計が現役世代の平均賃金の水準以上となる方につきましては一定の支給調整をお願いをしまして、保険料を負担する現役世代とのバランスを取ることといたしております。
 今年度の税制改正におきまして、より公平な負担となる観点から、高齢者を一律に優遇する措置であります公的年金等控除や老年者控除の見直し等を行いまして、年金を含めて負担能力に応じた適切な税の負担をお願いをし、その税収を基礎年金国庫負担の引上げに充てる措置を講じたところでございます。
 最後になりますが、無年金障害者の救済策につきまして、これはお尋ねがございました。
 年金を受給していない障害者の方々への対応につきましては、私自身も平成十四年七月に対応の試案を発表させていただいたところでございまして、その後も検討を進めてまいりました。現在、国会におきましてもいろいろとお話をしていただいているというふうにお聞きをいたしておりますが、今国会で成立しますよう私も最大限の努力をする決意でございます。
 以上、御答弁を申し上げました。(拍手)
   〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕

両 – 年金制度をはじめとする… – 8号
平成17年07月29日

○山本議員 民主党・新緑風会山本孝史でございます。
 この場における議論でいつも若干の混乱を生じているのは、現行制度を前提に話されている方と、新しい制度をイメージして話している方と、その場がそれぞれに絡み合うものですから、うまく議論が重なってこないのかなというふうに思います。
 現行制度を前提にきょうの議題で申し上げれば、今回の改正で、私、何回も申し上げておりますように、基礎年金の性格が、マクロ経済スライドがかかることによって変わりました。マクロ経済スライドを二階にかけることについては私は一定の評価をしますが、一階部分までかかってしまったがために、基礎年金とは何かという考え方が変わった。予算委員会での御答弁で、年金局長は、従来の積み上げ方式ではもうないのです、これは一定額を支給するものになったんです、こういう御説明をされました。基礎というのじゃなくて、ある普遍的な年金ということに、ここは性格が全く変わってしまったのだと思います。
 そうしますと、次に出てくる問題は、補足性の原理が生活保護にあるということですね。どうしても二十五年以上払わないともらえない、四十年でようやく満額になる。そしてまた、それでも水準が生活保護よりも低いということになると、現行制度ではなかなか保険料を払うインセンティブが働かなくなってくるのではないか。そうしますと、基礎年金もマクロ経済で下がる、生活保護水準が高いからというので、多分、財政上悪いから生活保護も下げるということになってきて、両方がともに下がっていくという形に今の与党の考え方ではなるのではないかと思います。
 そういう意味で、一体低所得者というのがどこにどういうふうに生まれてくるのかということについてのもう少しきっちりとした議論が要るのではないかと思います。
 それともう一つの問題は、阿部先生と意見が一致しますが、基礎年金はバーチャルな制度なんですね。これは単なる財政調整をしているだけなんです。給付は払った月数で一元化されていますが、納付の仕組みは一号、二号、三号でそれぞれに違う。ここに世代内において大変に不公平が残っている。これをどう解消するかというときに、やはり一元的な負担の仕組みを考えるべきではないか、こう申し上げている。
 ところが、サラリーマンと自営業者の間での所得の捕捉は、どこまでいっても両者で理解が一致しないのではないかと思います。なぜならそれは、経費をどう外すか、給与控除をどう見るか、事業の控除をどう見るかによって、所得というものは一致しているかもしれないが、もともとのものは違うのかもしれない。この差をどこまで埋め切れるのか、どこまでいったら両者が合意できるかという努力をしてみようというのが古川さんの御提案だと私は思っています。
 その意味では、いろいろな税制の改正はしなければいけない。納税者番号にしても、あるいは全員が申告納税をするという仕組みもやはり考えなければいけないのではないかと思います。
 歳入庁構想を申し上げているのも、なぜ国税庁社会保険庁と一緒になるのが嫌なのかなというふうに思いますが、しかし、そこはそういう歳入庁構想を考えてみるべきで、伊吹先生、なぜできないとおっしゃったのか、ぜひお答えもいただきたいと思います。
 そういうことで申し上げているのは、一階と二階の保険料を分けるというのは一つの考え方なのではないか、現行制度を前提にして考えるならば。そうすれば、阿部さんがおっしゃったようなパートタイマーに対する適用の問題も、保険料率が下がるという意味において、事業主も、あるいは御本人もパートでも払うという意識が出てくるのかなというふうに思うので、そこは現行制度を前提にすればそういう考え方ができるかもしれない、こう申し上げている。
 スウェーデン方式はスウェーデン方式でいろいろな議論がありますけれども、日本型のスウェーデン方式を考えなければいけないと思うので、必ずしも今のスウェーデン方式がすぐ日本でできるとも思わない。
 申し上げているように、できるだけ、税制であれ何であれ、合意できる部分の整理というものもこの議論の到達点として少しなさるのが次に対する議論の進め方としてはいいのではないかと思っております。
 以上です。

 

参 – 予算委員会 – 4号
平成25年02月20日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=6&SRV_ID=10&DOC_ID=432&MODE=1&DMY=7256&FRAME=3&PPOS=7#JUMP1

○梅村聡君 受益の負担と給付のお話、それから持続可能性ということに触れられたかと思うんですが、今日は、私はこの集中審議の中で、医療保険、例えばこれはもう既に五十年以上の歴史があります、あるいは生活保護、これも生活保護法が施行されて既に六十年がたっている、年金制度も五十年以上たっているという中で、本当に今の制度のままで突っ込んでいくことが、これは受益の負担と給付だけではなくて、この国の社会保障の持続可能性の中で本当にもつのかと、そういうことを是非閣僚の皆さんと一緒に考えさせていただきたいと思います。
 まずは、今総理がお触れになりました昨年の一体改革の中で、議員立法と成立をしました社会保障制度改革推進法であります。これは、三党で協議をした中で、医療や介護や年金、子育て、そういった改革の方向性の基本姿勢が述べられているわけでありますが、同時に、社会保障制度改革国民会議を設置をして、この設置期限が今年の八月二十一日であります。
 そして、この推進法の中にも、一年以内にきちっと必要な法制化を措置するという文言が書いてありますが、この国民会議、これまで十一月から始めて四回開催をされています。八月二十一日の期限ということが後ろ決まっておりますから、これ、どういっためどで、期限のめどですね、この国民会議として結論を出すのか、そのことについてお伺いしたいと思います。

[001/001] 180 – 衆 – 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 10号
平成24年05月29日

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=3&SRV_ID=9&DOC_ID=11073&MODE=1&DMY=8564&FRAME=3&PPOS=255#JUMP1

○遠山委員 公明党遠山清彦でございます。
 当特別委員会では初めて質疑をさせていただきますが、実は、私は、参議院議員の時代が七年間ありますが、そのとき厚生労働委員会の理事を二年半やらせていただきまして、今質問しておりました坂口厚生労働大臣の時代であり、また、マクロ経済スライドが導入されました年金の改革のときの委員会の理事でございました。
 当時を振り返りますと、余りいい思い出がないものですから余り長く振り返りませんけれども、森ゆうこさんとか、今厚労副大臣をやっている辻さんに大分かわいがられまして、一日で理事懇を八回やらされて、小泉総理の年金記録を見るまでは委員会質疑をさせない、こういう激しい状況でございまして、我々、野党になってそこまでは激しくやったことはないと思いますので、ぜひ年金につきましてもしっかりとした議論をさせていただきたいと思っております。
 持ち時間は三十分ですので、早速一問目、岡田副総理に伺いたいと思います。
 先般閣議決定されました政府の社会保障・税一体改革の大綱でございますが、十七ページにこういう記述があります。ちょっと引用させていただきます。
 「新しい年金制度の創設までには、一定の時間を要する。また、新しい年金制度の創設を行っても、新しい年金制度からの年金給付のみを受給する者が出てくるには相当の期間が必要であり、その間は新制度と旧制度の両方から年金が支給されることとなる。このため、新しい年金制度の方向性に沿って、現行制度の改善を図る。」こういう記述がございます。
 副総理はもう御承知だと思いますが、この説明は、二〇〇九年の総選挙のときの民主党マニフェストには書いていない記述でございますが、実は、今の政府の立場で整合性をとるためにはこういう論理を出さざるを得なかったわけですね。
 ですから、もう過去の話は余りごちゃごちゃ言いませんけれども、当時、有権者の皆さんは、民主党政権が誕生すれば新しい年金制度がすぐ出てくるという印象を持ったことは間違いないわけでございます。そのことに対する指摘は、もう今まで私以外も含めてさんざん同僚議員がやってきましたから、あえて申し上げません。
 では、そこで、今ここの大綱に出てくる記述に沿って聞きたいんですが、仮に、民主党のまだ見ぬ新しい年金制度が成立をしたとして、今の現行制度、これは旧制度ですね、今の旧制度、現行制度と新しい制度の併存期間というのは何年なのかということについて、副総理からお話を聞きたいということと、もう一つは、二つの年金制度を併存させて運営するわけですから、当然、一つの制度を運営するときよりもコストがより高いと思うんですね。そのコストについての試算というものを政府としてきちんとしているのかどうか。
 当然、一つの現行制度をずっと改善して運用することに比べれば、新しい最低保障年金とか一元化したものを、もう一つの制度を運用するときにコストの差が出てくる可能性がある。そうすると、そこの追加負担についても、例えば消費税の財源を充てるのか、その他の手当てをするのか、こういう議論が当然出てくるんです。
 ですから、これはちょっと先走った論点かもしれませんけれども、当然、皆様方が制度設計をきちんとして来年の通常国会に法案を出すときは、大事なポイントになります。今の時点でどういう認識でおられるのか、お答えいただきたいと思います。

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=3&SRV_ID=9&DOC_ID=11073&MODE=1&DMY=8564&FRAME=3&PPOS=267#JUMP1
○遠山委員 ほかが詰まっていないから副総理もそういう答弁をするしかないと思いますが、いずれにしても、今の私のこの短いやりとりの中でも本当に基本的なところが詰まっていない。だから私たちは、社会保障改革の基本的な像までまだ出ていませんよ、それで消費税の増税だけ話をするんですかと言っていることは御理解いただきたいと思います。
 次に参りますが、副総理、副総理は今までの御答弁の中で、マクロ経済スライドは厳しい制度だけれども、この年金制度を破綻させないメカニズムとしては非常に重要な改革だったという答弁を、今国会、何度もされているわけでございますが、このマクロ経済スライドは、当然、我々自公政権で導入した制度ですから、それは正当に評価していただいてありがたいお話なんですけれども、一方で、専門家から弱点が指摘されています。
 それは、今みたいなデフレ状況のもとではこのメカニズムが発動しないために、本来は、中長期的なマクロなスパンの中で、若い、支える、仕送りを送る側の人数が減っても制度自体が破綻しないように自動調整するメカニズムが、景気がデフレ状態だと発動しないという弱点があるわけでございます。
 そういう観点からも実はデフレ脱却が大事だ、これはもう与野党を問わず、いろいろな議員がこの委員会でも言ってきたと思いますけれども、それはなぜ大事かというと、一つの観点は、一つにすぎませんが、デフレ脱却をしないと、年金の自動維持装置であるマクロ経済スライドも発動しない。だから、我々公明党は、消費税の増税論議もいいけれども、デフレ脱却も社会保障の年金の観点からも大事じゃないかという指摘をしているわけですが、副総理、これはどういう御理解ですか。

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc_text.cgi?SESSION=27495&SAVED_RID=3&SRV_ID=9&DOC_ID=11073&MODE=1&DMY=8564&FRAME=3&PPOS=268#JUMP1

○岡田国務大臣 まず、デフレ脱却、一定程度の、我々は名目三%というふうに言っておりますが、そういった経済成長が重要であることは間違いありません。我々もそのことをぜひ実現しなければならないというふうに考えております。ただし、それを今回の消費税引き上げの条件にはしないということでございます。
 それから、マクロ経済スライドはデフレ下では機能しない、それはそのとおりであります。したがって、何らかのそれが発動できるような仕組みを考えなければいけない。もちろん、デフレを脱却することが第一とはいえ、今後ともデフレということは長いスパンをとれば起こり得るわけですから、そのときに、マクロ経済スライド的な考え方が、今の制度であれ新しい年金制度であれ、発動できないということではいけませんので、それはそれで何らかの改革が必要だというふうに思います。
 ただ、現時点では、マクロ経済スライド以前の問題として、物価スライドすらしばらくやってこなかったわけで、やはりこれはまずそこをやることが第一というふうに思っております。

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