
【参議院予算委員会 予算の実施状況の関する調査 2013年10月23日(水)】
谷垣禎一法相は2013年10月23日(水)の参院予算委で、恋愛関係終了後に、交際中に撮影した相手の親密な動画・画像をインターネットを通じて、不特定多数者にばらまくことで復讐する「リベンジ・ポルノ」について、「現行法でかなり対応できる」としながらも、法務省で対処を検討していくことを明言しました。
これは、先々週に、東京三多摩地域で、18歳の女性高校生が、元交際相手の21歳の男性に自宅内で待ち伏せされ殺害。この直前に交際中に相手にわたっていた顔と裸体が映った動画、画像がインターネット上に掲載され、その日のうちに、事件発生・容疑者逮捕が重なり、しかも女優としての活動もしていたため、きわめて多くの人が見たこと事件。私も見ました。
これについて、民主党政調会長の桜井充さんが「米カリフォルニア州には、リベンジポルノに関する法規制がある」と切り出し質問。谷垣法相は「具体例は言わないが、リベンジポルノが増えている」と対処を明言。桜井さんが「私も娘を持つ親として、こんなことをされたらたまらないという事例がある」と指摘すると、谷垣法相が「私も娘があるから気持ちはよくわかる。まことに卑劣で痛ましい事件だ」と認識を共有しました。
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黄金の3年間のスタートとなる参院予算委。
委員長は自民党に戻りました。山崎力委員長が、理事を8名専任。自民党から北川イッセイさん、片山さつきさん、大家敏志さん、宇都隆史さん。そして、民主党から大塚耕平さん、那谷屋正義さん。公明党から政務官帰りの秋野公造さん。
9時。「今国会から野党側の筆頭理事をつとめることになった大塚耕平です」とスタート。きのうの衆での岡田克也さんに続き、集団的自衛権について質問しました。フランス大使から内閣法制局長官に転じた小松一郎さんが初めて答弁。国連憲章の第51条の「個別的自衛権、集団的自衛権」などをそらんじました。これだけみても、元外務省国際法局長出身だと思います。それと、私も内閣法制局長官をなにか中立的な役人に感じてましたが、大いに政治的なポストなんだと再認識ました。まあ、裁判所とは違うのですから、いいのではないでしょうか。
大塚さんとの問答のなかで、「国家にとって、個別的自衛権は自然権だが、集団的自衛権は1945年の国連憲章制定のときに初めてできた権利だ」との認識が共有されました。
日本の国債残高のGDP比が、1945年に急減するパネルを見せながら、その理由を「(戦後混乱の)インフレと(終戦により)政府が国債を返すのをあきらめたからだ」としました。これに対して、黒田東彦・日本銀行総裁は「インフレによって財政赤字が減ったからだ」と答弁しました。これは、インフレになれば、財政赤字が減るという「財政ファイナンス(財政赤字のマネーファイナンス)」の効果があることを認めたととらえられますが、大塚さんは4月からの「黒田緩和(異次元の量的金融緩和)」には言及しませんでした。正しい判断だと考えます。
増子輝彦さんは、質問時間のすべてを福島のこと(原発輸出含む)に充てました。あるべき姿だと感じます。
吉川沙織・政調会長代理は、小泉内閣のマクロ経済学と、第2次安倍内閣のマクロ経済学(アベノミクス)をパネルで比較。このやり取りのなかで、安倍首相は「バランスシートを良くすることに企業は執着したので賃金が伸びなかった」と分析し、自らが正副官房長官などをつとめた政治の師である小泉首相を批判することになりました。
サイバー防衛に関しては、首相は「今後、サイバー攻撃によって深刻な事態がおこる可能性もあり、テロなど武力攻撃の一環として、サイバー攻撃が自衛権の行使の対象となり、自衛隊の任務の対象になる可能性がある」と答弁。吉川さんが「国も大事だが、地方も大事だ。来年にサポートが切れるWindows XPを使い続けるとしている自治体が6割もある」と指摘すると、新藤総務相は「きわめて重要な問題だ。更新ができなくなったら利用を停止するように指導する」と答弁。吉川さんは「自治体のパソコンがセキュリティーホールになり、国全体へのサイバー攻撃になる可能性がある」と念を押しました。
桜井充さんは、上記のほか、消費増税による社会保障に関して面白い提案をしました。「中小企業の経営者と話していて、イチバン支出の負担が重いと感じるのは社会保障費(健康保険料など)だ。協会けんぽ(の保険料)を安くした方が、設備投資減税よりも、多くの企業に恩恵があるのではないか」と語りました。これについて、安倍首相は「たしかに今桜井委員が指摘した視点はあると思う」と答弁しましたが、具体的な検討は言及しませんでした。
また、答弁の中で、甘利経済再生相が、来年4月の消費税引き上げにともなう簡素は給付措置について、「(所得税・住民税の)非課税世帯は1万円で、基礎年金受給者は5000円上乗せして(合計1万5000円)支給する」と国会では初めて答弁しました。
さらに、首相が海江田代表への答弁で連合の資料を誤って引用したことが昨日の大串博志さんの衆予算委質疑で明らかになったのに加えてその答弁で経団連の資料の引用も間違っていることを明らかにしました。これについては、またエントリーを改めて書くかもしれませんが、基本的に、連合も経団連も、昔の春闘が「ベースアップと定期昇給」だったのが、2000年前後ごろから、「ベアと定昇と夏季一時金(夏のボーナス)」の「春夏一体闘争」になっている経緯を理解があまいからだと考えます。これは、労使も、民主党も自民党も、連合も経団連も、しっかりと労働運動のあり方をおさらいしなければならないということが明らかになったと考えます。マスコミも、国民もです。議事録が上がってから、項を改めて書くかもしれません。
自民党からは山谷えり子さん、北川イッセイさん、片山さつきさんが質問に立ちました。
現在、衆予算委では行われていない理事が委員長席に集まっての協議があったので、時間が遅れましたが、片山さんは「私は次席理事なので運営に協力しないといけない」と語りました。そして、実際に15分間質問しただけで、打ち切りました。このため、NHKニュースは午後5時1分から始まりました。この与党委員が5時になったら質問を打ち切るのは、自民党政権では当たり前のことでした。ところが、民主党政権では見られませんでした。私はふしぎでふしぎでしかたがなかったのですが、おそらく、この手法を知らなかったのだろうと考えます。すべての民主党国会議員(経験者)には、この手法を知ってほしいし、なぜ政権時にそれを知らなかったのか、その経緯に思いをはせてほしいと感じます。








