
【画像】質疑の打ち切り動議を提出する自民党の石井準一さん(左の起立した人物)、2014年6月19日(木)、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【参議院法務委員会 2014年6月19日(木)】
9割以上株主(特別支配株主)が1割未満株主の株式を強制的に買い取れるキャッシュアウト条項などを盛り込んだ「会社法改正案」(185閣法22・23号)が政府原案に、日本維新の会提出の衆議院修正、自公提出の技術的な(元号の修正)衆議院修正が入った議案が、提出から半年以上たって、成立する見通しとなりました。
委員会はまず、「生まれながらの差別を許さない」民主党が提出した出生届の「嫡出である子、嫡出でない子」欄を削除する戸籍法改正案(186参法11号)が趣旨説明されました。立党以来毎年出しているはずなので、たぶん17回目ぐらいの提出で、ついに審議入りを自民党が認めました。ただし、質疑は後日に持ち越し、事実上廃案となりました。
この後、閣法である会社法改正案(186閣法22・23号)の審査。
9割以上株主が1割未満株主の株を強制的に奪い取ったあげく、代金を支払わなかった場合は「民事訴訟で対応してもらう」(法務省民事局長)という驚くべき欠陥法案かつ大企業優先超新自由主義法案で、谷垣法相や自民党理事も問題点を認識していたのに、修正されないまま会期末を迎えてしまいました。
小川敏夫さんは修正案が出なかったためやむなく政府原案について「このまま成立して施行したとして、政令で対応してくれるのか」とセカンドベストの質問。谷垣法相は「省令で対応する」として、「対価の交付の見込みに関する書類」を提出させ確認する法務省令で対応したいとしました。小川さんは評価しながらも「不十分だ」として、さらに谷垣法相に問うと、「省令での対応は有益だと思うが、法律の将来はどうなるかは分からないが、(法務省は)注視していく。そして、必要な措置を検討することはありうる」と答弁し、大臣自ら政府原案の不十分さを、最終日にいたっても認めました。
内閣法制局第二部は、法務省と同時に、防衛省も担当。集団的自衛権を行使するための憲法解釈変更の閣議決定(案)をめぐる自民党と公明党の与党協議会に忙殺されて、修正案を審査できなかったのかもしれません。谷垣法相も「今後は内閣法制局とよく協議していきたい」と答弁しました。内閣法制局第二部と法務省民事局のスケジュールの問題があったのかも。
野党の指摘で、閣法の不備が見つかったら、その後から趣旨説明された法案を順次、先に審査して可決することなど今までなかったんですよ。野党は委員会をストップさせてきました。死刑執行命令書に署名した政権担当能力がある小川敏夫元法相が筆頭理事だから、先に審査する対応をしたわけで、それに甘えてしまって、与党が政府と協議して修正案を出さないなど、当事者意識の甚だしい欠如であり、与党内においても断固糾弾されていい話です。
共産党の仁比聡平さんは、水俣病被害者への補償金を支払うチッソ株式会社が、子会社に株を売ることが可能となる、衆議院段階での日本維新の会の単独提出した修正について、最終的に質問。維新・衆院議員である西田譲さんは「仁比先生の被害者へのお気持ちは拝聴しました」と低姿勢。
午前11時半過ぎに、委員だった自民党の石井準一さんが「委員長!」と叫び、起立して、「質疑の打ち切り動議」を提出。先の臨時国会の本会議で「休憩動議」を提出した、動議提出のプロともいえる石井さんの動議に対して、荒木清寛法務委員長(公明党)は粛々と採決。挙手多数で質疑打ち切りがきました。
討論では民主党の小川さんと共産党の仁比さんが反対しましたが、多勢に無勢、採決では可決されました。
あすの参議院本会議で可決し、成立する見通しです。
【追記 2014年6月20日(金)午後7時半】
記名投票表決の結果、総数239、賛成165、反対74の賛成多数で可決し、成立しました。
【追記おわり】






