労働基準法、指定管理者に委託へ改正法案提出へ、内閣府の規制改革推進会議が「第1次規制改革推進に関する答申」

  • 2017-5-23
  • 労働基準法、指定管理者に委託へ改正法案提出へ、内閣府の規制改革推進会議が「第1次規制改革推進に関する答申」 はコメントを受け付けていません

 内閣府の規制改革推進会議(議長・大田弘子元経財相)は、きょう、平成29年2017年5月23日(火)、官邸内で安倍晋三首相に、「規制改革推進に関する第1次答申」を手渡しました。フォローアップが目的の答申のようで、ほとんどがすでに改正法律が成立しています。

 ただ、意図的に法案提出が先送りされている「働き方改革」に関して、労働基準監督署の民間開放が盛り込まれました。入札により外注するもので、いわゆる指定管理者・PFIになります。

 この動きをめぐっては、当初社会保険労務士を採用する案(当ブログ3月7日付記事参照)が浮上しましたが、「タスクフォースとりまとめ」「第1次答申」とも、社労士の固有名詞は消えました。

 答申は「今後、「働き方改革実行計画」(平成 29 年3月 28 日働き方改革実現会議)を踏まえ、罰則付きの時間外労働の上限を導入する労働基準法改正法案が提出される」との日程感を示しました。

 そして、「法規制の執行強化が求められている中にあって、小売店・飲食店を中心に事業場数が多い中で十分な監督ができていない、事業場における36協定の締結・届出に関する基礎的な知識が十分でないといった課題に適切に対応するため、労働基準監督官の業務を補完できるよう、民間活用の拡大を図ることが不可欠である」としました。

 ただ、このとりまとめは不自然な内容で、労働基準法第36条(裁量労働制フレックスタイム制)の上限規制の改正法案が準備されていると思いましたが、このとりまとめでは、36条にともなう36協定(さぶろくきょうてい)を交わしていない小規模事業者を検査するという内容になっています。36協定を結んでいる大企業には、労働基準監督署が直接立ち入り検査をするという意味には思えず、大企業有利に骨抜きにされたのではないでしょうか。

 私も月180時間労働が9カ月続いたことがあります。株式会社日本経済新聞社は気違いです。生来の、経営者の立場に帰った私ですが、今でも、若者を採用することにためらいがあります。

 当初は、第193回国会に出るものとばかり思っていましたが、先送りのうえ、骨抜きになってきました。正直、どうにもならない、という心境です。

[この記事で引用した答申の該当部分は以下の通り]

⑥ 労働基準監督業務の民間活用等

【a:36協定未届事業場であって就業規則作成義務のある事業場については
平成 30 年度開始、平成 32 年度までに措置、
それ以外の事業場については平成 33 年度以降に計画的に措置、
なお、労働基準監督官による監督指導については平成 30 年度以降継続的に措置、
b:平成 29 年度以降検討】
労働基準監督業務については、労働基準監督官の定員数は一定の増加が図られて
72
いるが、近年、総事業場数に対する定期監督(各労働局の管内事情に即して対象事
業場を選定し、年間計画により実施する監督)を実施した事業場数の割合が3%程
度にとどまっており、事業場に対する十分な監督が行われているとは言い難い状況
にある。また、定期監督を実施した事業場数のうち違反事業場数は約7割と、高い
割合で推移している。
今後、「働き方改革実行計画」(平成 29 年3月 28 日働き方改革実現会議)を踏ま
え、罰則付きの時間外労働の上限を導入する労働基準法改正法案が提出されること
となっており、更なる法規制の執行強化が求められている中にあって、小売店・飲
食店を中心に事業場数が多い中で十分な監督ができていない、事業場における36
協定の締結・届出に関する基礎的な知識が十分でないといった課題に適切に対応す
るため、労働基準監督官の業務を補完できるよう、民間活用の拡大を図ることが不
可欠である。
さらに、社会経済情勢の変化を踏まえた、労働基準監督署における監督指導の実
効性の確保・強化についても検討が必要である。
したがって、
a 労働基準監督業務の民間活用の拡大のため、以下の措置を講ずる。
・民間の受託者(入札により決定し、契約により、秘密保持や利益相反行為
信用失墜行為の禁止を義務付け)が、36協定未届事業場(就業規則作成義務
のある事業場、同義務のない事業場)への自主点検票等(36協定の締結状
況、労働時間上限の遵守状況、就業規則の策定、労働条件明示の状況などの点
検票等)の送付や回答の取りまとめを行い、指導が必要と思われる事業場や回
答のない事業場等について、同意を得られた場合に、労務関係書類等の確認及
び相談指導を実施する。
・労働基準監督官は、これらに応じなかった事業場、及び、確認の結果、問題
があった事業場に、必要な監督指導を実施する。
b 労働基準監督署における監督指導の実効性の確保・強化のため、労働基準法違反
に対する抑止・是正効果を高める措置について、引き続き検討する。

[終わり]

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

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