「給特法」改正案などを議論へ、中学校教師のブラック部活動などの残業、賃金や時間で法改正も、文科省・県教委は「部活補助員3倍増」の概算要求で残業代払いはかわしたい意向か

  • 2018-8-31
  • 「給特法」改正案などを議論へ、中学校教師のブラック部活動などの残業、賃金や時間で法改正も、文科省・県教委は「部活補助員3倍増」の概算要求で残業代払いはかわしたい意向か はコメントを受け付けていません

 給特法の改正や廃止も含めた、中学校教員の「残業」に関する制度改正が、中教審を舞台にして、激化することになりそうです。2019年国会で何らかの法案が提出されるかもしれません。

●誰も知らなかった「給特法」。

 「給特法」をご存知でしょうか。

 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(昭和四十六年法律第七十七号)です。中学校などの教師が部活動の顧問として、夕方や土日に出勤しているのに、残業代が出なかったり、拘束時間が長かったりする「ブラック労働」の現況との指摘が上がっています。

 その法律第3条などで
 
 「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない」
 「その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない」

 とあり、基本給の4%の「教職調整給」だけで、給料に天井があり、労働時間に天井がない「働かされ放題」になっているようです。

 この法律は定番の「六法全書」にも載っていません。あまり経緯に詳しくないので「誰が最初か」の固有人名はまったく上げませんが、疑問を感じた先生が私的な時間に調べたところ、どうやらこの昭和46年1971年の法律が根拠になっているらしいと突き止めたようです。

●「学校における働き方改革に係る緊急提言」おととい発表。

 これらの指摘もあってか、文部科学省の「中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会」は、おととい平成30年2018年8月29日(水)、「学校における働き方改革に係る緊急提言」をとりまとめて発表しました。

 「特別部会」は続きますので、給特法の改正案や廃止案などといった、改正法案提出にむけたかけた駆け引きが活発化しそうです。

【追記 31日午後7時】特別部会の課題に、給特法の見直しが入りました。【追記終わり】

●突然「文科省は、教員の残業時間は夏休みを入れた1年間で計算したい」と報道。

 ところが、これが出た昨日付の毎日新聞1面が「文部科学省は労働時間を年単位で管理する変形労働時間制を導入する方針を固めた」と報じました。夏休み期間などを合算して計算することで、残業代を払いたくないとする、文科省・県教委などの思惑が働いたと推測できます。これには、給特法改正の有志のグループや、日教組組織内立憲民主党参議院議員らが一斉に「これはなんだ」と当惑する声が出ました。

文科省は、来年度予算案で部活動指導員を3倍増へ、但し、要するに残業代は払いたくないとの思惑見え隠れ。

 さきほど、文科省が財務省に提出した平成31年度概算要求では、「適切な練習時間や休養日の設定など部活動の適正化を進めている教育
委員会を対象にした、中学校における部活動指導員」を、今の4500人から1万2000人へと大幅に増やすよう、提案しました。

 財務省が満額認めれば、部活指導員で、中学の教師の部活顧問残業が緩和されるとみられます。

 これらの動きは、要するに、文科省・県教委は、残業代を払いたくないという一点に絞られるでしょう。仮にそれならば、教員の残業上限時間管理などのために、地方公務員法や、労働基準法などを採用するということもありえそうです。

●当面は中教審が主戦場か。

 この「給特法」を探し出した教員の活動は他とするうえで、残業代を払うのか、ブラック部活顧問時間の上限を設けるのか、さまざまな観点からの法改正案の検討が、中教審を主舞台にして進むことになりそうです。

●正規非正規の格差、世代間格差で実は階級社会の教員社会。

 小中学校の教員をめぐっては、人口急増期に新卒採用した教員の退職金を確保するために、非正規の「講師」を増やすなど、とても公的セクターとは思えない、階級制ができてしまいました。さまざまな業種の中でも、深刻な世代間格差があります。

 仮に文科省が法案のとりまとめに成功すれば、その後の、国会審議は超党派でスムーズに進むことが予想されます。

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