ピンハネ率公開の労働者派遣法改正案が民自公修正で衆院厚労委通過

 社民党が与党時代の第174通常国会の2010年春に提出された「労働者派遣法改正法案」(174閣法60号)が、衆院厚生労働委員会で可決しました。今国会中に参院で採決できれば成立します。派遣業者の「ピンハネ率」を公開することで、弱い立場で働く派遣労働者を守る法改正です。2010年3月7日(木)の厚労委(池田元久委員長)で、民主党理事の岡本充功さんが修正案を提出しました。自民党の賛成を得るため、「違法派遣があった場合、労働契約をしていたとみなす」規定の適用を3年後に先送り、「製造業派遣・登録型派遣の原則禁止」について「政府が速やかに見直す」という手直しを入れることで法案可決を急ぎました。民自公賛成なので、参院でも採決までいけば、成立します。

 日本共産党は「初めて規制を強化する方向での法律見直しだった」のに「例外が多い」として反対しました。社民党は「政府案を骨抜きにした」として政府原案のみ賛成だとしました。だったら、連立離脱なんてしなければ良かったのに。経営者寄りのイメージが強いみんなの党も反対しました。

 提出時には重要広範議案に指定され、衆院本会議で趣旨説明されました。提出後、社民党福島瑞穂党首が同党では3回連続となる連立離脱(羽田内閣、橋本内閣、鳩山内閣)をし、福島さんは第22回参院選で38万票をとり6年間の任期を得ました。残された民主党国民新党は衆参ねじれに。自民党の反対があり、法案が留め置かれて、東日本大震災。ようやく民自公修正で法案が通りました。厚労委はこれから予算関連法案である「国民年金法改正案」の審議がありますので、その前に宿題を片づけた格好です。

 私が「業者のピンハネ率を公開する」としたのは、法案の次の部分です。 

 昭和60年法律88号の第23条を、

 5 派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額の平均額から派遣労働者の賃金の額の平均額を控除した額を当該労働者派遣に関する料金の額の平均額で除して得た割合として厚生労働省令で定めるところにより算定した割合、教育訓練に関する事項その他当該労働者派遣事業の業務に関しあらかじめ関係者に対して知らせることが適当であるものとして厚生労働省令で定める事項に関し情報の提供を行わなければならない。

 ですから、一人一人のピンハネ率ではなく、派遣元業者と派遣先業者との平均ピンハネ率が公開されるということです。

 連合は2012春闘春季生活闘争)を闘っており、一部メーカーで定期昇給(定昇)の死守を獲得するなど健闘しています。連合は正社員クラブから脱皮しました。すべての働く者の待遇改善にとりくんで3年目になります。非正規労働者の待遇改善に連合をあげて取り組んでいます。正規労働者と非正規労働者が一緒に働く職場では、「職場から始めよう運動」を展開していて、正社員がそれ以外の社員の待遇の違いを点検する取り組みをしています。

 もちろん職場により、濃淡がありますので、悩んでいる方は、連合に電話したらどうでしょうか。

 電話番号は、「0120-154-052」覚え方は「フリーダイヤルいこうよ連合に」です。

 連合の地域協議会・地域連合は地域による温度差がありますが、連合はかならずあなたのお役に立ちます。

 新聞労連は、NHK労連を見習って連合に加盟すべきです。新聞・通信・民報記者の多くは、NHK記者が寮があったり、長時間労働の歯止めがあったり、本給のわりに手取りのマネーが潤沢なことを知っているでしょう。これがなぜかというと、NHK労連が連合に加盟しているからです。新聞労連では、地方紙の労組でいまだに全共闘崩れがいるのが実情。ためしに新聞労連のホームページをみると、ここ3年間で2本の声明を出しています。「秘密保全法に反対する特別決議」、「大阪府の公立学校の教職員に君が代斉唱時の起立を義務化する条例に反対する」です。新聞記者および社員の待遇改善とはまったく関係がない話。そんなことよりも自分のことをちゃんとやれ、と言いたい。例えば「夜回りを週に3回以内に規制するよう求める決議」とか、「パソコンを持ち歩かなくていい取材体制の確立を求める声明」を出せばいいのです。

 さらに問題なのは産経労組です。産経労組は新聞労連に入っていません。全共闘崩れが多い新聞労連ですから、産経労組の考えには同情しますが、自らを苦しくさせるだけです。産経記者は自分たちがフジテレビの親会社だと思っていましたが、ある日突然にして、逆にフジテレビの子会社になってしまいました。かつてはフジテレビのニュースキャスターとして、元産経新聞政治記者・論説委員だった俵孝太郎さんが出演して、たけしにものまねされていましたが、最近、産経新聞記者がフジに出演しているところを視聴した記憶がありません。それが資本関係が逆転するということなのです。産経労組は今からでも遅くはないので新聞労連に入るべきだし、読売労組と日経労組は任意団体である「大手町共闘」で産経労組を甘やかすのをやめて、新聞労連入りを強く促すべきでしょう。そして、連合に入る。人間らしい記者生活が実現します。

 そしてすべての公務員労組も連合に入るべきです。労働協約を締結し、団体交渉をする。もちろん、自衛隊、警察・消防は制限付きになります。それも含めて、権利と義務の両方を果たすべきで、例えば内閣法制局職場の協約は、他のお手本になるでしょう。

 2012春闘(にーまるいちにーしゅんとう)は、2012年2月10日(金)スタートしました。鉄は国家なり、新日鐵労組が新日鐵経営者に要求書を提出してスタートしました。金属労協が相場をつくり、これから春闘のヤマ場を迎えます。連合はにぎにぎしく、日比谷公会堂で、春闘のスタートを宣言しました。このとき、最後にガンバロウ三唱をしたのが、NHK労連の岡本直美議長でした。日比谷公会堂では、「連合会長代行で、2012春闘中央闘争委員長代行の岡本直美さん」と紹介されました。

[映像]連合会長代行の岡本直美さんによる、2012春闘団結がんばろう三唱、連合2012春季生活闘争・闘争開始宣言2.10中央総決起集会、宮崎信行撮影。

 NHK労連の専従をやっていた記者に聞いたら、「岡本さんはパワフルな人ですよ」とのことでした。当日は、モンゴル唯一のナショナルセンターの会長さんが「日本の春季生活闘争(シュントー)のやり方を学びたい」として来日し、研修していることが古賀伸明・中央闘争委員長(連合会長)から紹介されました。賃金要求作りに参加すると、会社の各部署がどういう風に出来ているのか見えてきます。まさにオカネとは情報の荷札だと感じます。国家公務員のキャリアだって、出先機関現地採用の職員がどういう生活をしているか知らないんじゃないでしょうか。そういうのも、連合に入って、協約を締結し、団体交渉をすることで見えてくることがあります。

 この日の大会名は「連合2012春季生活闘争・闘争開始宣言2.10中央総決起集会」。いかめしいタイトルですが、とてもアットホームで温かい時間と空間でした。午後6時半から午後7時半ということで、少し遅れて中に入りましたが、それは働く仲間のみなさんも仕事を終えてから来ていますから、はじめは「オープニング」ということで「阿部兄弟&根本麻耶」によつ津軽三味線の演奏。例年はどうしているか分かりませんが、この津軽三味線というのは、ことしのスローガンである「復興・再生に全力、『働くことを軸とする安心社会』を実現しよう~復元、格差社会、底上げ・底支えでデフレ・縮小経済からの脱却を~」に掛けているんのではないでしょうか。開催地が東京ということもあるのでしょう、「津軽三味線による東京音頭」という選曲で、日本はひとつ、絆を感じました。

 著作権法を調べてみましたが、これのご紹介はおそらく問題がなさそうなので、動画でご紹介します。阿部兄弟&根本麻耶さんはすばらしいですね。どんどん活躍して欲しいです。

 午後6時50分過ぎに主催者代表あいさつに立った、古賀伸明・2012春闘中央闘争委員長(連合会長)は、「寒い中、またお忙しいところお集まりいただきありがとうございます」と、1900人の参加者に話しかけました。古賀さんの働く者への優しさ。

 この日の大会では、電力総連の方が空席が多く、出席者も元気がなさそうで心配でした。春闘がない、日教組自治労の人も一応、のぼり旗を持っていましたが、人数が少なかったようです。小沢一郎さんによると、日教組自治労は組合員数の割りに票が出るのに、例えば非正規労働者の組織化でがんばるUIゼンセン同盟は組合員の割りに票が出ないからたるんでいるそうです。小沢さんが連合を集票マシンとしかみていないことを如実にあらわすエピソードです。私たち働く者の安心社会の実現のために、小沢一郎さんの息の根を止めて、小沢グループを根絶やしにしなければいけません。さあいよいよ、小沢切りです。団結用意、がんばろー、がんばろー、がんばろー!!!

 そして、死ぬまで働くということが、実は人間にとって一番幸せなことなんですよね。働く人全員が幸せな理想社会の実現。それはムリだとは思うけど、少しでも近づこうとしなければ。それは死だと同じことだと私は考えます。才能や体力や家庭環境にあった働き場である程度自由に働く。それが友愛・フラタニティ(Fraternity)なんです。そして働きながらコロッと死ぬ。それが人生です。

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