
[画像]仮払い法案の賛成票(白票)と反対票(青票)を計算する参議院参事。見た目には賛否は拮抗しています。参議院インターネット審議中継から。
【参議院本会議 2011年7月15日(金)】
延長国会で初めて、参院本会議が開かれました。
参院自民党(佐藤正久さんら)、公明党(浜田昌良さん)、みんなの党(小熊慎司さん)、新党改革(荒井広幸さん)、たちあがれ日本の野党5党が提出した「原子力災害の仮払い法案(177国会参法9号)が採決されました。
提出した5党に加えて、社民党が賛成しました。
反対は、衆院で審議中の「原子力賠償スキーム法案」(177国会閣法84号)を優先すべきだとする民主党と国民新党。これに加えて、「東京電力に賠償の責任をトコトン果たさせるべきだ」と前日の委員会で山下芳生(やました・よしき)さんが反対討論した日本共産党が反対しました。
参本にしては珍しく、押しボタン式ではなく、記名投票(堂々巡り)で採決されました。これは野党5党の79議員から申し出がありました。参議院規則の第138条によると、「出席議員の5分の1以上の要求」があると、記名投票にしないといけないようです。
投票総数 233
賛成 123
反対 110
の賛成多数で、「仮払い法案」は衆院に送付されました。欠席者が8人いたようです。全員出席した場合、過半数は121ですから、それを「2」上回っただけになります。無所属から尾辻秀久副議長を含めて2人以上が賛成に回ったんだと推測します。電子投票でないので、ホームページに載るのは遅れますが、議事録が仕上がれば、議員ごとの投票行動が載ります。
ここで一つ指摘したいのが、マスコミなどで、菅首相の問責決議案が出てくれば参議院で確実に可決されるような報道がありますが、はたしてそうでしょうか? ということです。
自民党、公明党、みんなの党、たちあがれ日本、新党改革、社民党が揃ってちょうど121議席です。衆院での内閣不信案に欠席した社民党が抜ければ、117議席です。日本共産党も衆院での不信案には欠席しています。参院での首相問責決議案は、衆院の不信任案と違って、法的拘束力が弱く、首相出席の重要法案の審議が参院でできなくなると言う“返り血”を浴びることになります。
この辺で、政局絡みでおもしろがる、マスコミなり、与党内野党なりのあおり行為には、慎重に判断して欲しいと思います。あと、今週から来週にかけて、さまざまな修正協議が与野党の「実務者」によってされています。実務者は交渉能力に長けていなければならず、閣僚経験者も多いです。そういうなかで、上京しながら居場所がない議員が政局をしかけてマスコミ露出をねらう可能性がありますが、ホントウにそっれは止めてほしいです。余裕のない平成23年夏、それは歴史に対する反逆だ、といっても言い過ぎではないでしょう。
参本は、改正鉱業法(第177国会閣法53号)と改正新型インフルエンザ予防接種特別措置法(第174国会閣法54号)を押しボタン式投票で採決し、可決・成立しました。この後、いったん休憩になり、午後1時からの衆院本会議で、野田佳彦財務大臣の平成23年度2次補正予算案に関する財政演説とそれに対する各党代表質問に続いて、参本も再開し、財政演説と各党代表質問がありました。
来週は補正予算案の審議。衆院予算委員会と参院予算委員会が中心の国会審議になるので、予算委員でない現場の実務者たちは1週間の余暇を活用して、さまざまな法案の修正協議にのぞむことになります。 仮払い法案」は、このままの衆院可決はあり得ません。参院自民党はそれを見越して修正協議を求める意向で、衆院民主党は原賠スキーム法案とすりあわせる修正協議に応じる見通しです。内閣・与党・野党、衆参が入り交じった“立体的な議論”になります。予算を伴う法案ですから、タイヘンです。
ただ、佐藤さん、小熊さん、荒井さんら福島県出身者が議員立法した法案なので、そういった魂の法案への反映というのは、ぜひ実現させて欲しいところです。







