
国会開会式と政府4演説を終えた菅義偉首相が、とつじょ、行政改革担当大臣の河野太郎さんを、「コロナワクチン接種対策の政府の総合調整役」に指名しました。認証式は無く、首相が書く捕職辞令書によって任命されるもよう。前触れ報道はまったくなく、見えない官邸・自民党本部・財務大臣室だけで決まったようです。
これに先立つ衆参本会議の経済演説では、西村康稔さんが景気の見通し以外にも言及するなど意欲を示していましたが、朝令暮改のような印象の人事となりました。河野行革相は「まずは各府省庁のヒアリングをしたい」という趣旨のことを記者団に話したようです。
菅内閣は発足4カ月で、支持率がかつてない暴落をしており、秋の選挙までに、菅官邸・麻生副総理・二階自民党にとって好都合な「後継者」を仕立て上げ、自民党内政局を乗り越えようとの思惑がありそうです。しかし、事前の観測報道がまったくなく、菅さんが決めているとはいえ、まったくプロセスが分からない状態となってきました。
河野さんと菅さんは、神奈川15区と、神奈川2区で、ともに1996年の最初の小選挙区で初当選し、連続当選8期。河野さんの先代の河野洋平さんが引退した跡は牧島かれん衆議院議員がつきましたが、その父親はまったく別の横須賀市選出の県会議長で小泉純一郎首相秘書出身者など、自民党神奈川県連は鉄の結束を誇っています。とくに、神奈川区選出の県会議長だった梅沢健治さんが健在で、2001年には「県連票を1票から3票へ」というもっともな意見を党本部に上げたところ、認められ、これにより、橋本龍太郎さんを小泉純一郎さんが逆転して首相になりました。小泉さんのもと、県連事務局長も衆議院議員になりました。
一方河野さんは、河野グループを糾合した麻生派のメンバー。こちらには菅さん、小泉さんはいませんが、甘利明さんなども麻生派に入っています。8年以上財務省の大臣室を占拠する麻生太郎会長としても擁立しやすい人物と考えられます。
二階幹事長、森山国対委員長がおした菅さんですが、「予算成立花道論」が上がる中、河野さんを後継者として目されるようにして、麻生さんにも色目を使いながら、もう少し首相でいようとの思惑が透けてみえます。






