- 2018-8-31
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- 三浦瑠麗東大講師を起用、2023年度までの「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」を12月中旬に決める「安全保障と防衛力に関する懇談会」が初会合、安保法成立後初の中期防は年5・5兆円超ペース確実か はコメントを受け付けていません

[画像]安全保障と防衛力に関する懇談会の初会合にのぞむ、安倍晋三首相(左端)と、三浦瑠麗東大講師(右端から2人目)、政府インターネットTVの2018年8月27日のもようを、31日キャプチャ。
次の5年間の「防衛計画の大綱」「中期防衛力整備計画」に向けた、首相決裁の「安全保障と防衛力関する懇談会」(三村明夫会長)と、防衛大臣の「将来の防衛力検討委員会」が今週相次いで開催。懇談会は29日(水)官邸で、委員会はきょう31日(金)。
集団的自衛権容認後初めてとなる次の中期防のもとでは、政府の一般会計防衛費は、年5・5兆円に前後したボリュームに膨らまざるをえないのではないかと懸念されます。自衛官の給料が増えるだけならいいんですが。
来年度予算案決定直前の、12月中旬にまとまる、防衛大綱と中期防には、5年前の現行中期防に文字すら入っていない、地上配備型の弾道迎撃ミサイル「イージスアショア」(レイセオン社)の調達が盛り込まれる見通し。この5年間に、2014年に集団的自衛権の「限定的容認」と、2015年に新日米防衛協力のための指針いわゆるガイドライン、そして、2015年平和安全法制(戦争法)ができたことから、北朝鮮とハワイの中間地点である秋田県と、北朝鮮とグアムの中間地点である山口県に設置することになります。5年前の中期防に「検討」と入っていなかったものがいきなり「調達」の段階になるのは異例。
2015年安保法(平和安全法制)に定めた「存立危機事態」を宣言して、現に利害関係を密接にする他国(アメリカ)に向かう弾道ミサイルを日本上空で迎撃する集団的自衛権のために地上配備するという屁理屈をこねた懇談会最終報告となるでしょう。実際のレイセオン社からの納入には時間がかかるかも。
首相決裁による、懇談会の設置根拠ペーパーは、2013年のもの、2018年のもの、で違いがあります。前回は、大綱・中期防よりも上位の「国家安全保障戦略」というものをつくりましたので、それに基づき大綱の作業を進める、という趣旨のことが書いてあります。今回は、前回の「大綱を策定した際に想定したよりも、格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増している。このような認識の下、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定め、本防衛大綱を見直す」という威勢の良い文面となりました。5年前も「安倍首相・小野寺防衛相コンビ」でしたから、厳しさが増しているのなら、両者の政治責任は重いと言わざる得ません。一向に高まらない「抑止力」。
懇談会は、9人のうち女性が2人に倍増しました。そのうちの1人には、三浦瑠麗・東大講師が名を連ねました。政府の審議会で名誉教授や教授ではなく、講師が選ばれるのは異例。もともと、集団的自衛権限定容認の解釈改憲の自民党側のとりまとめ役立った高村正彦・副総裁が主導した論文コンテストの優秀者として世に出た人物。
新・大綱では、「宇宙空間及びサイバー空間における対応」が、大幅に書き増される見通し。2015年日米新ガイドラインや、2018年の米大統領による宇宙軍創設構想と軌を一にすることになります。戦闘機では、F35のうち、ヘリ空母から発着できる、「F35B」の調達も中期防に盛り込まれるようです。女性自衛官や予備自衛官の活用も大綱での書きぶりで踏み込むのではないかと予想されます。
大綱と中期防は2019年度から2023年度の政府予算・防衛省所管分の枠組みを決定する、上位の予算となります。いずれにせよ、主力戦闘機F15が40年経っていますので、この後継機の選定が、向こう数十年の予算を縛る肝になります。また、民間部門で力を落としているボーイングが、防衛部門でロッキードからの劣勢に拍車がかかりそうな状況となっており、ボーイング社の巻き返しも政治的影響を与える気配もあります。
これらを勘案すると、次期中期防のもとでの、毎年度の一般会計防衛費当初予算は、年5・5兆円前後となるようなボリューム規模になるかもしれません。
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