
【2011年11月16日(水)17日(木) 衆院決算行政監視委員会行政監視小委員会】
衆院決算行政監視委員会(委員長=自民党の新藤義孝さん)は、きのう(16日)ときょう(17日)、行政監視小委員会を開き、「国会での事業仕分け」をやりました。新しい試みとして、国会改革、与野党協調の試金石として、評価したいとは考えます。私も当ブログで、「事業仕分け」は国会内でできないものかと言ってきました。
しかし、手放しでは褒められません。きょうは2011年11月17日ですから、平成23年であり、参院予算委員会では平成23年度第3次補正予算(案)の一般質疑が行われました。また、財務省では平成24年度当初予算政府原案の査定作業(刈り込み)が進んでおり、またこれに先立ち、平成23年度第4次補正予算案も編成される見通しです。
ところが、衆院決算行政監視委員会は、ナント!第176国会(昨年の秋の臨時国会)に提出した平成21年度決算(案)をいまだに、是認(認定)していないのです。
今国会の衆議院の議案ページをご覧下さい。

すでに、会計検査院や財務省は、平成22年度決算(案)を国会に提出しています。法律上は通常国会となっていますが、最近は会計検査院が出先機関がないのに、がんばっていて、秋の臨時国会に提出しています。出先機関がないにもかかわらず検査院はがんばっています。
民間企業の社長さんやサラリーマン、あるいは投資家の人ならば「いまだに平成21年度の決算を認定していないような国会・政府は“上場廃止”だ」と起こるでしょう。そして「政治は遅れている、我々民間では考えられない」と言うでしょうが、ところが、地方議会だって、すでに昨年度の決算審査は終え、来年度予算の査定に生かしています。
例えば、ネットを拾ったところでは、栗山町議会は平成23年9月13日に平成22年度決算を認定しています(動画:一般会計の決算のシーン)。調布市議会は、10月17日に平成22年度の一般会計の決算を賛成少数で「不認定」としています。ここは共産党系の市長のはずですから、「不認定」となったようですが、議会として審査のうえ、一つの結論を出しているわけですから、平成21年度の採決すらできていない国会とはまったく違います。横浜市議会は、決算第1特別委員会、決算第2特別委員会を設けて審査し、10月28日に本会議で採決しています(横浜市議会の日程表)。横浜市の平成22年度は7次にわたって補正され、一般会計総額は1・4兆円、一般会計と特別会計と公営企業会計の総額は3・1兆円です。高秀秀信市長時代から、各会計間の繰り入れと繰り出しの重複分をならした「純計」を発表しており、純計総額は2・4兆円となりました。
衆議院で平成21年度決算の審査をしていないのに、参議院で平成23年度第3次補正予算(案)を審議し、財務省が平成24年度予算案を作成しています。Plan→Do→See→CheckのPDSCサイクルがぐっちゃぐちゃ。
だから、誰が総理をやっても、うまくいかないのです!
できないんなら、丸ごと自治体に分権すべきです。
決算行政監視委員長は、民主党が野党時代は川端達夫さん、枝野幸男さんらが委員長を務め、総括質疑はNHK中継されるので、民主党議員が第1委員室の委員長席にすわる数少ない機会でした。政権交代後は、同じく野党の自民党が委員長となり、今村雅弘さん、新藤義孝さんら閣僚経験がない「適齢期」の人が委員長を務めています。しかし、前任の大村秀章委員長は仕事を途中で投げ出して、知事選に出馬してしまいました。
平成21年度決算は、麻生自民党内閣が当初予算を編成し、4月に14・5兆円の第1次補正(都道府県や外郭団体への基金創設など)をし、10月に鳩山民主党内閣が第2次補正したというとても難しい予算です。前年度の決算審査に関しては、参院事務局などが海外の事例を調べ、政権交代により、前政権の予算・決算を今の政権が答弁する方法について研究したようです。
しかし、平成21年度決算が審査未了で、平成22年度決算が提出されているのに、付託もされていないのに、「憲政史上初の国会事業仕分け」じゃないだろという気がします。自民党の河野太郎さん、平将明さん、公明党の遠山清彦さんらは良いのですが、民主党が岡島一正(氏、千葉3区=市原市、千葉市緑区)、黒田雄(氏、千葉市花見川区、習志野市、八千代市)、熊谷貞俊(氏、近畿比例単独)ら小沢グループが多いのも問題です。階猛(氏)は岩手1区でまだ良いのかも知れませんが、彼ら小沢グループは追い込まれたから、こういうところに活路を見いだそうとしているのでしょう。しかし平成21年度決算すらしていないのに、2番煎じの仕分けなどいかにも小沢グループが飛びつきそうな話で、自民党のエース格である議員は、あまりこういう筋の悪い人間と付き合うべきではありません。
ただ、国民健康保健連合会(国保連)の計数計算だか何かが民間に開放されていないというような話で、「なぜ労災は開放されているのに、国保連は役所だけでやっているのか」という趣旨の質問をした民主党の岡田康裕さんは鋭いし、第46回衆院選後も残ってほしい人材だと考えます。
このように、全体として、今回の試みは認められませんが、とりあえず、「システム」として今回の議事録は、理事会での協議も含めて残しておいてほしいと考えます。仕分けは国会でやるべきです。
また、マスコミ、国民のみなさんも、平成21年度(22年度も含めて)決算ができていないのに、このようなパフォーマンスをすることを厳しく見てほしいと思います。民主党閣僚がなかなか、決算審査に出席できないなら、土曜日、日曜日にやればいいだけの話です。
話は変わりますが、オリンパスには、「オリンパス労組」はないんでしょうか? 4万人の会社ですから、こういうときに労組が出て来ないというところに、日本型資本主義の閉鎖性を感じます。損をするのは、自分自身です。
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