
岡田克也副総理は2012年5月18日(金)の定例記者会見で「特例公債法案が通らないということが金利に影響を及ぼさないように注意深く進めていかなければいけない」と述べ、新年度入りから特例公債(赤字国債)が発行できない状態が続いていることが、長期金利(日本国債の表面価格と連動)の変動を最小限にするため、政府(財務省理財局)がオペレーションしていく考えを示しました。
そのうえで、「(衆議院・財務金融)委員会で議論しておられることですので、今の段階で政府が何か口を出さないほうが結果はいいというふうに思います。むしろ一般論として言えば、なるべく早く成立をさせていただきたい」と述べ、平成24年度の特例公債を発行する法案(赤字国債発行法案、第180国会閣法2号)を早く成立させるよう、国会に求めました。
衆院の社会保障と税の一体改革特別委員会(中野寛成委員長)にかかっている3領域7法案や、内閣委員会のマイナンバー法案などの「一体改革大綱」の法案との採決の関連性については、「ええ、もちろん、これは別の法案ですから、そういう意味では別のものです」とし、連動しないとの考えを示しました。昨年は8月9日の3党合意(民自公の幹事長、政調会長、実務者の合計9人)文書にもとづき、8月26日(金)の参院本会議で成立し、その夕、菅直人首相が退陣を表明しました。
ことしはギリシャ再選挙や、フランス新大統領のEUとの新政策、さらに日本国内の銀行の資金運用手段の手詰まり感などから、特例公債の発行への需要が変化したり、ヘッジファンドなどが日本国益を損ねるような相場への仕掛けをしてくる可能性は否定できず、与野党・衆参を問わず「決められる政治」への脱却が全国会議員に求められています。
まあここまで書くと、書いている本人も緊張感を覚えるわけですが、とはいえ、経済も社会も「支え合い」であり、相互依存は高まるばかりですから、まあなんとかなるものです。
記者会見での記者(筆者)との一問一答は次の通り。
[岡田副総理記者会見(5月18日)要旨から引用はじめ]
(前略)
(問)フリーランスの宮崎ですが、特例公債法案についてお伺いいたします。というのは、長期金利のほうが下がっておりまして、今週0.815%ぐらいをつけているときもあります。まだこの時間ですとニューヨークも開いたばかりの時間ですので、一般的な話なのですけれども、今、報道されているのは第322回新発国債10年もので、これは5月10日の発行ですから、当然建設国債です。赤字国債は発行できるわけありませんから、まだ現時点では。2.3兆円発行されるということで、今年の建設国債は、今、当初では6兆円ぐらいのはずですので、もう2.3兆円も発行するのかという気がいたします。
お伺いしたいことは、長期金利が低いか高いか、あるいは表面価格が安いか高いかではなく、いずれにしろ変化が激しいのは好ましくないというのは間違いないと思います。ちょっとヨーロッパのことはなかなか難しくて分かりませんが、衆議院で現在留め置かれている特例公債法案、審議のほうはかなり積み上がっております。採決しようと思えば、審議時間のほうはもうほぼあると思うのですけれども、この特例公債法案に関して、政府のお立場から国会に対してどうお願いされますでしょうか。
(答)委員会で議論しておられることですので、今の段階で政府が何か口を出さないほうが結果はいいというふうに思います。むしろ一般論として言えば、なるべく早く成立をさせていただきたいということですが、真摯に各党間で議論が行われているということですから、それを見守りたいというふうに思っています。
(問)今回の一体改革の法案のほうとの審議というのは、これは別のものだとお考えでしょうか。
(答)ええ、勿論、これは別の法案ですから、そういう意味では別のものです。
(問)ある程度、これは最後ですけれども、長期金利には今注目はされているところでしょうか。
(答)特例公債法案が通らないということが金利に影響を及ぼさないように注意深く進めていかなければいけないと、そしてなるべく迅速に結論を出していただきたいというふうに思っています。
[引用おわり]
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