村木厚子さん「小渕報告が出発点」子ども子育て新システムは自公案が基との認識を答弁

  • 2012-5-29
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[画像]答弁する内閣府政策統括官(局長)の村木厚子さん、2012年5月29日(火)、衆議院インターネット審議中継から。

衆議院社会保障と税の一体改革特別委員会 2012年5月29日(火)】

 金曜日と月曜日に「子ども子育て新システム」を議題とし、今日からは「年金(最低保障機能強化と被用者年金一元化)」が議題となりました。自民党から4人が質問に立ちましたが、3人目の小渕優子さん、4人目の馳浩さんの2人がまた「子ども子育て新システム」に戻ってしまい、やはり自民党内で幼保一体化に関して、選挙も近いですし、様々な議論があることをうかがわせました。

 小渕優子さんは、市町村による認証こども園から、市町村の「指定」による総合こども園について、もっと市町村に政策の裁量を持たせるよう要望しました。しかし、これだと首長が幼稚園経営者である場合があり、市町村によっては、首長の顔色をうかがうことになり、反対です。例えば、文部科学省でスポーツ・科学技術(放射能関係含む)を担当している文科副大臣奥村展三さんも理事長を務める学校法人が幼稚園を3つ経営しています。ただし、奥村さんはこの委員会に出席していませんし、大臣就任後も幼稚園に関する答弁をしたことがありません。このように政治家の身近なところには、学校法人理事長や、社会福祉法人理事長がいます。「指定」にすることが子ども子育て新システムの味噌です。

 小渕優子さんが内閣府少子化担当大臣だったとき、認証こども園の低迷てこ入れ策について出したリポートが「小渕報告」。これについて、小渕さんの後に質問した馳浩さん(石川1区比例)が質問しました。こういったチームプレーは自民党がうまいところです。小渕報告は参照先は、「今後の認定こども園制度のあり方について」(内閣府ホームページ、http://www8.cao.go.jp/shoushi/10motto/06kodomoen/pdf/sh-2.pdf)。

 馳さんは内閣府共生社会担当政策統括官(局長)の村木厚子さんに答弁を求めました。

 ここで初めて知ったのですが、2009年3月の小渕報告には村木さんは厚労省保育所)側から関わったそうです。そして、2012年3月に国会に提出した子ども子育て新システムには内閣府(総合こども園)側から関わったそうです。村木さんは「その間に職業生活に中断がありましたが、戻ってきましたときに、小渕報告が出発点でした」としました。また、小渕報告の2009年の際は、認定こども園がスタートしてから間もないので、「法律を変えることはやめよう」という考えがあったそうですが、政権交代もあり、時間も経ったから、今回は法律を変えるということで、子ども子育て新システム関連法案の総合こども園法案を書いたということでした。

 馳さんが求めたとはいえ、政府参考人がここまで踏み込んで答弁するのは異例。この委員会は何もかも異例づくしで新しい時代の幕開けを感じさせます。小宮山洋子少子化担当大臣も、はじめは野党議員から部下に立ち入った質問なので顔をしかめているようでしたが、村木さんが「(総合こども園法案は)小渕報告が出発点でした」と答弁することには大きくうなずいていました。小宮山さんは部下に西村智奈美副大臣もいますが、野党時代から女性議員同士仲が良い傾向があります。この辺は自民党の中堅にも見習って欲しいところです。

 馳さんは、「野党だが、村木さんは半年ごとに野党に説明に来ていたが、そのたびに説明が変わっていた。小宮山大臣と関係団体の間で板挟みになっていたのだろう」としましたが、それが政治主導なのではないでしょうか。そのうえで、馳さんは「私学幼稚園団体の声が反映されていない」として、内閣府政務官園田康博さんから幼稚園団体への法案の連絡が直前だったとして、「ていねいさに欠ける」とケチをつけました。馳さんには「私学幼稚園団体の声」も大事ですが、保護者とこどもを大事にして欲しいですね。


[写真]ついに出た。自民党幼稚園族を代表して質問に立った馳浩さん、後ろの保育族・田村憲久さんと同床異夢か?。

 この日の委員会は午前9時から午後7時12分まで。中野寛成委員長はまったく疲れ知らずでした。この委員会について、寛成さんに「長時間になりますね」と声をかけたら「大丈夫だよ、座っているだけだから」という長老の何気ないひと言。頼もしい限り。

 自民党あべ俊子さんからは、「マイナンバー法案は一体改革の給付つき税額控除に必須だ。なぜ、この委員会で審議しないのか」と岡田副総理に迫りました。これは変な話で、元々民主党城島光力国会対策委員長(神奈川10区)がこの委員会への付託を求めたのに対して、自民党岸田文雄国会対策委員長(広島1区)が前裁きの段階で、衆院内閣委員会に付託させるように促したはずです。ただし、きょう時点で、衆院議院運営委員会小平忠正委員長)は同法案の付託先は決めていません。答弁を求められた岡田副総理は苦笑いしながら、「それは自民党国対に聞いてください」としましたが、あべさんは納得せず、あべさんの正直さが出ました。自民党も下野後3年が経とうとしています。新進党は野党3年にして解党してしまいました。基本的には小選挙区二大政党制に対する国会議員本人や後援会員の想像力が不足していた面があります。別段、ジュール・ヴェルヌ並みの想像力を求められたわけでもないのですが、今に振り返ると、やはり政治とは想像ではなく、目の前で実演して初めて世論が動くものだと実感します。しかし、最大の要因は、谷垣禎一さんと小沢一郎さんの人格の違い、側近の違いがすべて。谷垣さんが1人の離党者も出していないのは特筆に値します。

 その中で、公明党遠山清彦さんが第159通常国会(2004年年金未納国会)などで参院厚生労働委員会理事を務めたころ、民主党森裕子理事らから「小泉純一郎首相の年金記録を見せないと審議に応じない」と言われ、1日に7回理事懇談会を開いたことを披露。そのうえで、質問のなかで「そろそろ過去(民主党が野党時代)の経緯にふれるのはやめようと思います」と語り、前に進みました。与野党問わずベテラン議員が「100時間審議」を求めた理由が分かってきました。

 審議時間はきょうで40時間に乗りました。

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