アクセル全開民主党、人使いハンドル良し 特別会計法改正法案で礒崎哲史さん質問デビュー 初反対も

  • 2013-11-13
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[画像]緊張の面持ちで、本会議で質問デビューした民主党の磯哲史(礒崎哲史参議院議員、2013年11月13日(水)、参議院インターネット審議中継から。

 自民党の派閥政治のメリットは、お互いのことを知っていて、先輩が幹部にそれを伝えるから人使いがうまい。それを感じたのは、佐藤正久ネクスト防衛副大臣が「3・11」の後、福島原発事故や損賠賠償立法のチームに回されたこと。これはなぜかというと、ヒゲの隊長は、防衛大学校時代から陸上自衛隊化学兵器のエキスパートで、福島県出身で、野口英世さんのように医者になりたかった。そこで、「佐藤、お前はいいから」とシャドウ防衛副大臣(国防副部会長)は事実上更迭されてしまって、野党ながら損害賠償機構法案の筆頭発議者となったようです。

礒崎哲史さん、「100兆円超大型法案」で質問デビューの人使いのわけは?

 民主党もようやくそうなってきました。

 2013年11月13日(水)の参議院本会議では、特別会計法改正法案(185閣法13号)が審議入りし、今夏比例トップ当選の磯哲史(磯崎哲史、いそざきてつじ)さんが質問デビューしました。民主党にかぎっては、野田国義さん(衆院1期)、森本真治さんに続き、本会議での質問デビューが続いています。

 礒崎さんは緊張の面持ちで、「民主党みんなの党と共同で議員立法として提出しましたが、今回は閣法として提出されました。党派を超えて特別会計改革が実現しましたが、もともとは民主党政権時代の改革と同じ内容なので、改革は1年遅れとなってしまいました」と指摘しました。そのうえで、「社会資本整備特別会計の4勘定を一般会計化し、(利用料の前借り部分が多い)空港整備勘定(空整特会)は区分経理で残すなどの改革で、特別会計全体のスリム化は進みました」としました。

 そして、現在の籍がどうなっているか私は知らないし興味もありませんが、いずれにしろ、日産自動車社員20年の経験も踏まえて、「民間の仕事は不断の努力で現場の創意工夫によりコストの削減をしています。規模の大小は関係ありません」と麻生太郎財務大臣に質問しました。

 
[画像]麻生太郎副総理・財務相(左)に対して質問する民主党磯崎哲史さん、2013年11月13日(水)、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 ところで、この法案は単年度でも十数兆円規模、時限はないので、向う100兆円以上の税金の流れを動かす法案です。法案の大小の規模からしたら、いくらなんでも新人の質問デビューには、大きすぎる法案ではないでしょうか。

 そう思ったら、インターネット審議中継で、同時刻に衆議院財務金融委員会で、古本伸一郎さんが質疑していました。


[画像]参院で礒崎さんが質問デビューしている時間帯に衆・財務金融委員会で質疑する古本伸一郎さん、衆議院インターネット審議中継から。

 そして、礒崎さんは演説の最後に、「これらの質問は、先日の衆議院での5つの附帯決議にかかわることですから、麻生副総理にはしっかりと心して答えていただきたいと思います。最後に初めての質問の機会を与えていただき、ありがとうございました」。

 で、衆院段階での附帯決議は、古本・財金委野党側筆頭理事が朗読したものでした。このように、自動車総連、全トヨタ労連の古本さんがまとめた附帯決議にもとづき、自動車総連日産労連の礒崎さんが質問しているという、人使いだったようです。納得。

 ところで、議長から指名されて、緊張の面持ちで、演壇に昇る際、礒崎さんは、自民党西田昌司さんと思われる声で「誰だ!?」とやじられていました。2期目7年目になった西田先生は、そうやって「新人つぶし」をしているんですか?政務三役の人数枠が決まっているんだから、西田先生、新人つぶしは与党内でやってください。

 それはさておき、臨時国会も中盤になり、わずか56名の第2会派の財金委筆頭理事の古本さんはさすがにご苦労している感じ。トヨタママンは衆議院で苦労して、日産社員は参議院で緊張しているというのも、国会というのは仲間の代表として象徴的だと感じました。

●制定法律トップは、民主党委員長が審査

 このあと、参議院本会議では、民主党の大久保勉・経済産業委員長が登壇し、委員長報告。改正電気事業法(電力システム改革プログラム法)が可決・成立しました。


[画像]大久保勉・参議院経済産業委員長。

 続いて、民主党藤本祐司・国土交通委員長が報告し、「海賊多発海域のタンカー民間人警備員法」(185閣法4号)が可決・成立しました。


[画像]藤本祐司参議院国土交通委員長。

 昨日のエントリーでも指摘した通り、衆参ねじれ解消後の、制定法律1号、2号は、ともに民主党の委員長によって仕上がりました。

●法案に初めて反対で、メリハリ野党

 物わかりの良すぎる野党でも困ります。衆参ねじれ解消後初の「反対」が出ました。国会同意人事では反対していますが、法案の反対は初めて。

 衆議院文部科学委員会では、「高校授業料無償化法に所得制限(年910万円)をかける改正法案」(185閣法7号)が採決を迎えました。民主党を代表して菊田真紀子さんが反対討論。その後の採決では、自公維の賛成、民共生社の反対(みんなの党は不明)の起立多数で可決しました。法案には反対しましたが、お得意の附帯決議(自民公み生社共同提出)は、笠浩文筆頭理事が朗読し、可決しました。この法律により、すべての高校生(の保護者)は所得証明書の提出が必要になるようです。下村文科相は「予算関連法案をその前の秋の臨時国会に提出したのは、おそらく戦後初だ」と胸を張りました。たしかにそうかもしれませんが、永田町の論理ですね。

 ●野党ながら、大臣に「早く法案を出せ」と迫る

 衆議院内閣委員会では、後藤祐一さんが「早く法案を出せ」と大臣を叱る場面がありました。国家戦略特区法案(185閣法18号)の審議にあたり、国家公務員法改正法案(185閣法19号)の提出が順番として後になったことを問題視。稲田朋美規制改革担当大臣が公務員制度改革担当大臣も兼ねているため、後藤さんは「稲田大臣、国家公務員法案を出すのが遅いんですよ。何やっていたんですか。国家戦略特区法案に先を越されちゃったでしょ。もうこの国会では成立させられませんよ。通常国会の終わりに出しておけば、継続審査にして、この国会の前半で成立させられたのに」とこれまでの野党ではありえない質問。これに対して、稲田大臣は「改革の集大成としてベストな状態にして提出しました」と答弁しました。


[画像]「もっと早く法案を出せ」との質問に答弁する稲田朋美大臣。

 さらに後藤さんは、国家戦略特区法案を逐条で、質問しながら修正案が必要だと指摘。「衆議院法制局の(内閣委員会担当の)人が忙しいんで、もう私の質疑を聞いて、政府が修正案をつくって持ってきてください」と注文を付けました。 


[画像]国家戦略特区法案を逐条審査しながら、「衆議院法制局が忙しいから政府が修正案を持ってきてください」と注文する民主党後藤祐一さん。

 衆議院法制局の職員は、議院事務局法で定員が決まっているんですが、この際、大増員したらどうでしょうか。けっこう良い人材、浪人してますからね。一応、私、このブログで民主党の前議員のことをあえて書かないようにしているんですが、気にしてはいるんですよ。だれが1次集約で漏れたとか、だれは引退するとか。2次集約も厳しそうだなとか。しかし、あえて、書かないようにしているんで、ぜひ、浅野一郎・河野久編著「新・国会事典第2版」(有斐閣)を懐は寒くても購入して読んだりしていただきたいと。ちなみに、きょう気づいたのですが、後藤さんは「内閣法12条では」が持ちネタだと気づきました。

 この後、後藤さんは、参議院第1委員会室でのNSC設置法案の修正案の趣旨説明にも出ていて、「双子かよ?」と目を疑ってしまいました。大西健介さんも、衆議院厚生労働委員会で、田村憲久厚生労働大臣から政権の浮沈に関係する答弁を引き出しています。


[画像]日本版NSC設置法案の修正部分の趣旨説明をする後藤祐一衆議院議員参議院国家安全保障に関する特別委員会、参・第一委員会室。
 
 民主党議員立法で出してきた「民法900条の非嫡出子の相続差別規定を削除する民法改正法案」(185閣法20号)が審議入りました。参議院本会議では生活保護関連2法案(生活保護法改正法案、生活困窮者自立支援法案)が「賛成216反対16(共社)」で可決し、ともに附帯決議つきで、衆議院に送付されました。

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