◎TPP条約署名へ、条約、国内実施法案、補正予算案 第190回国会はTPP国会に

  • 2015-10-5
  • ◎TPP条約署名へ、条約、国内実施法案、補正予算案 第190回国会はTPP国会に はコメントを受け付けていません

[写真]自由貿易で栄えた横浜港、筆者(宮崎信行)撮影。

 2015年10月4日、日本時間だと、平成27年2015年10月5日(月)の午前2時ですから、夜明けまでもう少し時間があります。

 民主党内閣に対する、オバマ米大統領サントリーホール演説で初めてその名を知られた

 「TPP(ティーピーピー)」、環太平洋自由貿易圏条約が大筋合意しました。

 11月18日(水)19日(木)にフィリピン・マニラでのAPEC首脳会議で、条約締結国の首脳が最終確認。アメリカでは、国内産業への影響を議会事務局が100日間審査する「100日ルール」があるため、署名・批准・発効は2016年以降になる見通し。

 第190回秋の臨時国会に、「TPP条約の承認を求める件」(第190条約 号)として提出され、衆議院外務委員会で審議し、承認。その60日以内に承認されますが、参議院外交防衛委員会でも審議され、承認される見通し。

 条約を国内法に落とし込む国内実施法案は、法務省内に準備チームがあります。内閣官房TPP政府対策本部には、警察庁防衛省を除く全省庁が参加しています。このため、衆議院安全保障委員会を除く常任委員会警察庁を所管する内閣委員会含む)に付託される見通しですが、特別委員会が設置される可能性が高いと考えられます。ただこれに先立つ第189回通常国会では、「束ね法案(一括法案)」が批判され、最大野党・民主党枝野幸男幹事長が記者会見で、束ね法案にしないようけん制しており、おもに省庁ごとの国内実施法案になると考えられます。章(チャプター)によっては、来年以降の国会に国内実施法案は先送りされとみられます。

 いぜれにせよ、第190回臨時国会はTPP国会として、長期間の開催が予想されます。

 8年ぶりの越年国会となる可能性が高く、2016年1月までのロングラン国会のまま、通常国会になだれ込むと考えられます。

 麻生太郎財務相や最大野党・民主党補正予算案の編成に慎重ですが、国内既得権益者の転作支援の補助金は不可欠な情勢。

 具体的には、TPP発効後に、「高い国産牛(和牛,wagyu)」と「安い外国産牛」が並んでいて前者を購入する人はいるでしょうが、「高い国産豚」と「安い外国産豚」が並んでいて、前者を購入する人はあまりいないと考えられます。このように養豚農家、テンサイ農家、さとうきび農家への転作・転業支援は必須です。

 筆者は、政治部記者の後、横浜支局記者として3年半行政と経済を担当しました。アメリカのペリー提督の内政干渉によって、150年前に開港した横浜は日本経済新聞(中外物価新報)発祥の地であり、同時に三井物産発祥の地です。創業者はともに、益田孝(ますだ・たかし)さん。

 自由貿易は必ず日本を豊かにします。日はまた昇ります。

 一方、日本農業新聞電子版は、日本時間午前1時55分付の岡部孝典特派員の記事で「政府・与党は国内対策の検討を急ぐが、交渉結果に対し、農家の不安や不満が噴出するのは避けられないとみられる。国会決議との整合性や、国会での承認の是非が厳しく問われそうだ」と報じました。

 第3の開国は同時に、国会議事堂内外の、指導者たちに、より一層のお行儀を求めることになります。

[gooニュースから引用はじめ]

TPP大筋合意の見通し 甘利担当相「発表準備整った」

[gooニュースから引用おわり]

日本農業新聞電子版から引用はじめ]

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=34894

 【アトランタ(米国ジョージア州)岡部孝典】環太平洋連携協定(TPP)交渉は4日午後(日本時間5日未明)、大筋合意する見通しとなった。各国が同日午前から開いた首席交渉官会合後、甘利明TPP担当相が「大筋合意を発表する共同記者会見を開く準備が整ってきている」と記者団に明らかにした。

 前日からの夜通しの事務レベル協議の結果、最後まで残っていた医薬品のデータ保護期間や乳製品の市場開放をめぐる議論にめどが立った。同日午後に各国は再度、閣僚会合を開催。その後、甘利氏ら閣僚らが共同記者会見に臨み、大筋合意を正式に発表する運びだ。

 交渉の結果、日本はかつてない高い水準で農産物市場の開放に応じることになる。最終調整が続いていた米国産米の特別輸入枠をめぐっては、最大7万トンで決着する見通し。乳製品については、脱脂粉乳やバターの関税割り当て(低関税輸入枠)を、ニュージーランドと米国、オーストラリアに生乳換算で計7万トン程度設置する方向で決着する見通しだ。

 衆参の農林水産委員会の決議は、米や乳製品などの重要品目について聖域を確保するよう求めていた。だが日本は、この他の重要品目についても①麦のマークアップ(売買差益)は45%削減②牛肉の関税は現行の38.5%から15年かけて9%まで削減③低価格帯の豚肉にかける1キロ482円の従量税を50円まで引き下げる――などの方向で最終調整している。全体の大筋合意に合わせ、この水準で決着する方向だ。

 重要品目には、セーフガード(緊急輸入制限措置)など一定の影響緩和策も導入されるものの、国内農業への打撃を抑えきれるかは不透明だ。また今後、政府・与党は国内対策の検討を急ぐが、交渉結果に対し、農家の不安や不満が噴出するのは避けられないとみられる。国会決議との整合性や、国会での承認の是非が厳しく問われそうだ。

 TPP交渉は、2010年3月に米国など8カ国で第1回交渉会合を開いてから、約5年半で大筋合意に達する。日米やカナダ、メキシコ、オーストラリアなど12カ国が参加し、1993年のウルグアイラウンドの合意以来、最大の貿易協定となる。日本は13年7月に交渉に合流した。各国は9月30日から当地で閣僚会合を開催。大筋合意を目指し、1日までの予定を2度延長し、5日目の交渉に入っていた。
(5日、午前1時55分)

日本農業新聞電子版から引用おわり]

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(https://miyazakinobuyuki.net/)

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