(このエントリーの初投稿日時は2016年3月12日午後6時50分で、それから8日付にバックデートしました)
政府は、TPP条約の承認を求める件の国会提出とあわせて、「TPP条約の国内実施のための一括改正法案」(190閣法47号)を、平成28年2016年3月8日(火)、国会に提出しました。法案の正式名称は「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案」。
法案による改正条項の施行日はすべて「TPP条約が日本国について効力を生じる日」。
TPP条約の国内実施のため、著作権法の原則を50年後から70年後にします。薬機法(医薬品医療機器品質確保法、旧薬機法)、地理的表示保護法、特許法、商標法などに改正を加えます。TPP条約第16章の「第16・1条」が、外資系企業の競争政策違反(独占禁止法など)があった場合、公正取引委員会が事前に情報を提供しなければならない、としていることから、国内実施のため、公取が「確約手続」を企業に作成させることができるようになります。企業は知っていて知らないふりもできることから、罰金(課徴金)を抑止力とした公取の地位がますます低下します。この改正条項を、私は深く憂慮しています。
同時に農業対策も束ねて法案化。いわゆるマルキンを法制化する「畜産物の価格安定に関する法律(案)」を新設。肉豚とも生産価格が販売価格を上回った場合、9割まで補填します。「砂糖及びでんぷんの価格調整に関する法律(案)」は輸入ココアなどから調整金を徴収し、国内産砂糖を支援します。
ただ、農業対策も、TPP発効日に施行することから、TPP反対派も束ねて、国内法整備を一気呵成にすすめるねらいもあるでしょう。
一方、TPP条約の国内実施について、公取が独禁法抜本改正の勉強会を立ち上げるなど、第2弾以降も予想されます。好き嫌いに関係なく、TPP条約の精査や分析は、時代の先を見るためには避けて通れません。
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