
国の予算案というものは、閣議決定後もなかなか全容が分からないものです。とくに国交省の個別事業への予算の配分、箇所付けに関しては、予算が執行される4月になってから分かる場合もあります。総理もほっと一息されていたようですが、政務三役は役所内の情報をどんどんディスクロージャーしていただきたい。
私もけさの新聞を読みながら、しばらくしてかなりすごい内容が昨日、発表されていたことに気付きました。
国交省が25日発表した資料の中に、
「新たな基準に沿った検証の対象とするダム事業を選定する考え方について」
というペーパーがありました。同省内のPDFファイルは次のアドレスです。
http://www.mlit.go.jp/common/000055943.pdf
これは、2010年度に本体工事や生活再建工事(道のつけかえなど)が行われる143ダム事業のうち、89ダムに関して、来夏をめどに「事業を継続するかどうか(=中止の可能性を)検証する」と発表したものです。
この89ダムには、国と水資源機構による「八ッ場ダム」や、県が事業主体となり、国が半額程度を補助する、いわゆる補助ダムのうち、長野県の「浅川ダム」、これは田中康夫知事の「脱ダム宣言」をめぐる政争の舞台となったところですが、合計89ダムを「検証」します。
朝日新聞1面の記事によると、143事業の総事業費はおよそ8・5兆円で、仮定の話として89ダムがすべて中止されると、総事業費は2・5兆円前後にのぼると見込まれます。これは私の推測では、国庫で2兆円近い「ムダづかい削減」となるのではないでしょうか。
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上のリンク先にあるリストには和歌山県が事業主体の「切目川ダム」も「検証」の対象になりました。切目川ダムは、ことしは生活再建工事、来年ダムの本体工事が着工する予定だそうです。
私は昨年2月に彼の地を訪れています。選挙カーの後続車の助手席から、切目川ダムを何度も周回しています。
切目川ダムがある和歌山県日高郡印南町の玄素彰人町長(36)から直接話を聞きました。
玄素町長は「検証の結果、“中止”という答えが出た場合は、
住民投票などで住民の意向を確認したうえで、
中止してほしい」と語りました。
町長によると、総事業160億円の県営ダムとはいえ、町も1%を負担することになっているそうです。現在編成中の来年度予算案に盛り込まれるはずですが、具体的にどのような内容になるか、これを聞くと、玄素君と僕がともに傷つくことになりますので、親しき仲にも礼儀あり、友情にかけて絶対に何も聞いておりません。町議の先生方も3月議会で大いに議論して下さい。ただ、玄素君からは「反対している住民は当然いる」「県営なので町の財政負担としてはあまり関係ない」という本音を教えてもらいまいた。私は町長に「ピンチはチャンスだ」と言って電話を切りました。
本予算のどさくさ、土日前、年末というタイミングで発表したのは、前原さんが情報の出し入れに長けていることを示した、と思います。世論というものを理解している。今年初め、前原代表が情報の出し入れの未熟さで守りきれなかった国会議員が若くしてこの世を去りました。その年の暮れ、前原大臣は情報の管理で見事な手綱さばきを見せました。
前原誠司と民主党は成長し、確実に一歩前進したように思えます。ダム絡みでは「恐い人」がいます。国民がしっかり守り抜きましょう。
asahi.com(朝日新聞社):本体未着工の89ダム事業、事実上凍結 国交相が表明 – 政治
前原誠司国土交通相は25日、国と38道府県が進める143のダム事業のうち、ダム本体に着工していない89のダム事業(計90カ所)を来年度、新たな国の治水基準による検証の対象とすることを明らかにした。新基準はダムに頼らない前提で検討されており、89事業は事実上、凍結される可能性が高い。
前原国交相は、(1)11月までにダム本体工事に着工している(2)すでにあるダムの機能を強化する事業(堤のかさ上げや新ダム建設は含まない)(3)すでにダムに頼らない治水対策を検討している――のいずれかに該当するものは検証の対象から外したと説明した。
143のうち、7事業は今年度完成したり、すでに中止が決まったりしている。残る136事業のうち、89事業が三つの条件のいずれも満たしていないため、検証対象になるという。
このうち、国直轄と水資源機構によるダム事業は31で、58事業は道府県が国から約半分の補助金を受けて進めている補助ダム。前原国交相は「国に検証を強制する権限はない」としつつ、「国の補助金をどうするか裁量の余地はある」と述べ、道府県が国の求める検証を拒否した場合、国の補助を減額する可能性に言及した。道府県は国の補助を受けずに事業を継続することはできる。
143事業の総事業費は計約8兆5千億円。89事業が検証の結果、仮に中止されれば2兆5千億円前後の事業費が削減される見通し。(歌野清一郎)
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《検証対象になる国と水資源機構のダム事業》
【北海道】新桂沢、三笠ぽんべつ、平取、サンル【秋田】鳥海、成瀬【宮城】鳴瀬川【栃木】南摩【茨城】霞ケ浦導水【群馬】八ツ場、吾妻川上流【群馬、埼玉】利根川上流【埼玉】荒川上流再開発【富山】利賀【長野】戸草【岐阜】木曽川導水、新丸山【愛知】設楽【三重】川上【福井】足羽川【滋賀】丹生、大戸川【高知】横瀬川【愛媛】山鳥坂【福岡】小石原川、筑後川水系【佐賀】城原川【大分】大分川【熊本】七滝、立野【長崎】本明川【沖縄】奥間
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《検証対象になる道府県のダム事業》 【北海道】厚幌【青森】駒込、奥戸、大和沢【岩手】簗川、津付【宮城】筒砂子、川内沢【山形】最上小国川【群馬】倉渕、増田川【千葉】大多喜【新潟】儀明川、常浪川、新保川再開発、晒川【長野】浅川、角間、黒沢、駒沢【岐阜】大島、内ケ谷、水無瀬【静岡】布沢川【三重】鳥羽河内【福井】河内川、吉野瀬川【滋賀】北川【大阪】安威川【兵庫】金出地、武庫川、与布土、西紀【和歌山】切目川【島根】波積、矢原川【岡山】大谷川【広島】野間川、庄原【山口】平瀬、大河内川、木屋川再開発【徳島】柴川【香川】椛川、五名再開発、内海再開発、長柄再開発【高知】和食、春遠【福岡】五ケ山、伊良原【長崎】石木、浦上【熊本】路木、五木【佐賀】猿川【大分】玉来【沖縄】タイ原







