財務省主税局と自民党総務会の耐えられない劣化「偽装自主廃業の前・税理士という民間人を国税庁が税務調査できる」は内閣法制局チェックで「所得税法改正案」から完全に落ちる、政府税制改正大綱と異なる法案に


[写真]財務省(左手前)と内閣法制局が入る庁舎、衆議院第二議員会館(右)、宮崎信行撮影。

 政府は、今週火曜日(2022年1月25日)の定例閣議で「所得税法など改正案」(208閣法1号)を決定し、国会に提出しましたが、過去に考えられなかったプロセスをたどりました。

 衆院選直後の先月10日に自民党が決定した税制改正大綱には、税理士法の改正条項として

 「税理士であった者及び税理士業務の制限や名称の使用制限に違反したと思料される者」に関して、国税庁が関係者や官公署に帳簿書類の提出、閲覧、物件の提供などを求めることができることにしています。

 読売新聞1面トップで報じられた内容の一部です。税理士法改正条項の一つとして、懲戒逃れのために、自主廃業をした「前・税理士」が、「現・税理士」だと偽って営業することを禁じるためです。しかし、「民間人」の捜査権限を令状なしに国税庁が持つことになるため、内閣法制局が横槍を入れて、法制局チェックを通りませんでした。

 このため自民党総務会と自民党政調審議会が2回開かれることになり、福田康夫総務会長、高市早苗政務調査会長もオンレコのあいさつで言及しました。

 閣議決定である政府税制改正大綱の内容が、年次税制改正法案に反映できない異例の事態となりました。主語が「政府が」なので気づかなかったのでしょうが、自民党総務会の呆れたザルっぷり。矢野康治事務次官文藝春秋に寄稿しても相手にされない財務省主税局もかなりの劣化だと感じます。そして、福田、高市両会長がオンレコで言及しているのに、記事にできないレガシーメディア。

 月曜日の予算委の集中審議は「政府の規律」も入っていますので、野党の質問に期待したいところ。そして、そろそろ「年次税調」と年次一括改正法案という税法を、抜本的にシンプルにすべきです。

 ここまで劣化した、ひどい財務省は驚きです。国税庁職員も本省を突き上げろ。

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