鷲尾英一郎さん、「日本航空の繰越欠損金控除3000億円減税は国民の負担だ」勇気の源は? 税制改正法案

  • 2014-2-25
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[画像]JAL法人税繰越欠損金控除について質問する民主党鷲尾英一郎さん=衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット

【2014年2月25日(火)衆・財務金融委員会

 平成26年度税制改正関連2法案(186閣法7・8号)

 本州・新潟2区選出の民主党の鷲尾英一郎さんが質問。

 鷲尾さんは「(法人税の)繰越欠損金控除に関して、JAL日本航空会社更生法を申請して破たんしたのに、(再建を果たし単年度黒字に転換した)今後9年間、(過去の単年度赤字の単純積算額である)繰越欠損金控除を使って、今後9年間で、3000億から4000億円の減税になる、との報道がある」とただしました。

 財務省主税局の田中局長は「JALと税制に関しては、与党内でも協議になっているところです。企業再生税制とあわせてJALは競争上の不公平になっている」と答弁し、JALに対して、他の企業・個人がいだく不公平感に理解を示し、記者も締め出している、与党税調で協議されていることを明かしました。

 鷲尾さんは「JALの破たん処理(のために投入した国費は)国民の負担であり、(株主の多くが日本政府・国民であることによる)キャピタル・ゲインでも(3000億円以上の減税分は)回収しきれない。そもそも、JALは5215億円の債権放棄を受けたが、政府系金融機関も含まれている。企業にとっては、債務免除益(として処理されること)になる。その分国庫に負担がかかる。与党でもっと議論してほしい」と促しました。

 麻生太郎財務大臣は「おっしゃっていることは分かりますが、前原さんのときにつくった法律ですから。特定企業のねらいうちではなく、(法人税の)課税ベースの拡大に向けて議論をしています」と答弁。

 鷲尾さんは「繰越欠損金控除を使う上で、議論があっていいうのではないか。けっしてどなたかに言われて、(JALの)質問するわけではないのですが、申し上げさせていただきました」

 なお、この後、麻生大臣と鷲尾さんは「軽減税率(複数税率)よりも給付つき税額控除の方が良い」との認識で完全に一致しました。

 冒頭に「本州の鷲尾さん」と書きました。JALのホームページを見ると、「羽田―新潟便」がありますが、今は運行していないようです。鷲尾さんの選挙区内である佐渡島の飛行機便もないようです。

 歳費法の第10条に「議員は、その職務の遂行に資するため、(略)本邦航空運送事業者が経営する(略)航空券の交付を受ける。(略)予算の範囲内で、当該申出をした者に係る選挙区等及び交通機関の状況を勘案し、各議院が発行する航空券引換証の交付をもつて、行う」とあります。

 このように、国会議員は選挙区との往復にJAL便を使っています。なので、本州以外の選出議員は全員JALの航空券を無料でもらっているし、本州選出でも、応援演説などでの出張がある議員はJALの航空券を無料でもらえることが多いです。ただ、これは歳費法にもとづき、衆議院参議院JALから一括して購入しているものです。だから、国会議員はJALに頭を下げるのではなく、私たち納税者に頭を下げるべきなのです。ところが、それ以外の便宜供与をJALはしています。例えば、金曜日の衆議院本会議が遅れれば、議員会館の部屋の電話が一斉に鳴り、「先生の便、その次の便をおとりしましょうか?」とJALの方から電話してきます。機内の乗り込むと、座席は最前列で、足をのばし、スチュワーデスと雑談し、コンセントでケータイを充電してもらったりします。このような便宜供与を国会議員のほとんどが受けています。ちなみに、ANAはこういうことは、あまりやっていません。ロッキード事件前もおそらくJALほどはやっていなかったでしょう。JALがこういった面では圧倒しています。JTBもていねいにやっています。JRグループは案外あまりやっていませんが、新幹線は自動的にグリーン席になります。

 その点、鷲尾さんは新潟なので、JR東日本上越新幹線が充実しているし、佐渡島へはフェリーで渡るのでしょう。いっちゃなんですが、さほど、鷲尾さんが応援演説で全国をかけめぐる、ということも現時点に限れば、あまりないでしょう。それが勇気の源です。

 こういった視点で政治家を見ることは大事だと思います。

 鷲尾英一郎さんは当選3回生ですが、37歳で、最大野党・民主党の最年少国会議員です。6年前、ガソリン値下げ隊員として体を張って下働きしたのに6年経っても最年少。

 第46回衆院選・第23回参院選で、有権者もここまで激しく民主党を負けさせる必要はありませんでした。将来の日本丸のかじ取り役候補を多く失い、国民は自分で自分の首を絞めました。党派を問わず日本の損失です。まあ過去のことは振り返らず、未来に向かって、今20代の政治家志望者は、自民党ではなく民主党の公募に参加した方が将来、党内出世しやすいということになります。

 選挙区うんぬんではなく、鷲尾英一郎さんの勇気を支えてましょう。 

 なお、平成26年度税制改正法人税のしくみなどについては、当ブログではなく、法人・個人とも、ご自身でご確認ください。 

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