朝8時15分の「閣議」より前に「経済安全保障推進会議」が開かれ、首相は、経済安全保障法を改正して危機管理投資17分野を充実させる法改正案を次の通常国会に提出するよう、分野ごとの閣僚に指示しました。それに先立つ朝3時から公邸で答弁勉強会。
「立憲 国対」のXアカウントが廃止されましたが、2017年秋の旧立憲の衆議院国対発足から継続して質問通告をいただいています。しっかり目を通してから、国会傍聴取材にのぞんでいます。
今後の日程は、来週13日(水)から新大臣一人一人の所信的あいさつが始まります。その次の委員会で所信に対する一般的質疑。令和7年度第1次補正予算案が審議入り後に人事院勧告の実施法案と地方交付税法改正案を並行して審議することになります。あっという間に正月です。
【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年11月7日(金)】
予算実施状況の調査の件として、全閣僚出席の審議がなされました。枝野幸男委員長は、かつての第一委員室委員長(決算行政監視委員長)の時代と違い、自民閣僚に答弁を急かす技術を見せることは皆無でした。
首相の危機管理投資と立憲の健全財政のバトルがありました。
自民党の斎藤健さんが質問。斎藤さんは「
日本は1980年代は個別の産業に政府が主導して、いわゆるターゲッティングポリシーということで、個別の産業にテコ入れをして競争力をつけてきました」「しかし、それがアメリカの目にとまって、そういう個別のターゲティングをした。産業政策はやるべきではないということで、私が通産省に入った頃は、アメリカが目の敵にして日本のその政策に注文つけてきました。細かい通達にまでアメリカのUSTRが目を通して」と振り返りました。そのうえで「EUにも負けない、中国にも負けないだけの政府と民間が一緒になる、あるいは官が一歩前に出るような形で個別の産業の競争力強化に本気で取り組んでいただきたい」としました。首相は「世界の潮流は、斎藤委員がおっしゃる通りだと思います。この官民で課題解決のための投資が進んでおります。この内閣は成長戦略の肝は、危機管理投資だと考えております」と答弁しました。17分野はたいへんな盛り上がりで自民党政調は先月23日に日本造船工業会から話を聞き、世界シェアが1990年代の40%超が、中韓に抜かれ現在8%だとしました。政府が10年後2倍をめざしており、業界が累計3500億円設備投資する計画だとし、政府のGX移行債だけでなく真水の税金も含めて1兆円基金を造成すべきだとの日本成長戦略(来夏とりまとめ)への意見が出ました。
委員会では、設備への投資より「人への投資」を重んじる
立憲民主党の本庄知史
政調会長が真っ向から挑みました。本庄さんは「
アベノミクスの評価というところからです」としました。首相は4日の答弁で「デフレでない状況を作り出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の構造化傾向にも繋がった」としており、本庄さんは「ちょっと私は変わりましてつまりですね、安倍政権発足した2012年、そして直近2024年を比較しますと、例えば食料品価格は33%上昇、食卓インフレの深刻化です。国債発行は370兆円53%増加、実質賃金は6%低下、非正規雇用が310万人増加。一方で企業の内部留保273兆円から588兆円倍増、所得1億円超の人数も1万2000人から3万2000人増加。これが私確認しているファクトです」と語りました。投資より分配を重視するよう求めたものの、質疑はかみ合いませんでした。
岡田克也さんは、外交調査会長といて、ちょうど10年前の今頃、「岡田代表ー枝野幹事長」で挑んだ平和安全法制で議論しました。
岡田さんは「
自衛隊が共同で対処している。米韓が攻撃され、日本自身は武力攻撃受けてないという段階で、それを放置するというわけにはいきませんからこれをどういうふうに説明すべきかという。一つは個別的自衛権の解釈を拡張するという考え方でもう一つは、集団的自衛権を制限して認めるという考え方と、両方あり得るなというふうに思っておりました。自民党の中には、全面的な集団的自衛権を認めるべきだという議論もかなりあったと思うんです。そういう中で安倍晋三さんが出してきたのは、この存立危機事態という考え方でした」と述べました。
岡田さんは憲法論として「
我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより国の存立が脅かされ、国民の生命自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」「我々はこの概念がかなり曖昧である」「これで果たして限定になってるんだろうかと多くの法制局長官経験者とか、著名な憲法学者が、違憲ではないかというふうに疑義を呈されました」と述べました。
岩尾信行内閣法制局長官(昭和60年司法修習)は次のように答弁しました。「
参議院、我が国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会におきまして、当時の横畠法制局長官はこのように述べましたペルシャ湾(アラビア湾)ホルムズ海峡の事例が起きそうな国際情勢は、正直、まったくなかったです。平和安全法制の国会前デモは十分な効果があったうえで、危機管理投資に向かう日本のかじ取りは違った方向性になるのが現実的なようです。
立憲の長妻昭さんは、平成25年生活保護費生活扶助基準の違憲判決で、「私は厚生労働大臣のとき、不正受給は返還させた」として公平性を重んじる立場から、差額を支払う専門委員会が一部にとどまる意向であることを批判しました。
立憲の中島克仁さんは、高額療養費の凍結後の「秋の見直し」について、首相や上野賢一郎厚労相が「医療保険制度全体で考えるべきだ」とし、5月に天野さんら当事者も参加した専門委員会をつくり社保審でも2回議論したとし、12月に結論が出るとの答弁を得ました。
希望の党騒ぎのあと、岡田さんが「大きな塊」を唱え、「政治塾」という勉強会を野田佳彦さんらと立ち上げ、本庄政策秘書(当時)が事務局を担いました。最大野党党首の枝野幸男さんも1期生(当時=早稲田ゆき・伊藤俊輔さんら)に声をかけるのを全く嫌がらないどころか、自ら講師として参加しました。「大きな塊」があるから小選挙区で新人が当選し、予算委員会でも時間がとれることになります。
7時間かける3日間。立憲は4時間39分間の割り当てで、月曜日も午後14時39分まで立憲。維新派中司幹事長、斎藤政調会長、梅村税調会長。午後16時から2期の長友さん、1期の森さん。火曜日も続きます。
次回は週明け月曜日(11月10日)朝8時55分から。
【参議院】
ありませんでした。

[写真]枝野幸男さんと岡田克也さん、6年前の2019年12月4日、議員会館内で、宮崎信行撮影。

[写真]自民党の斎藤健さん、おととし2023年「共同通信きさらぎ会」で、宮崎信行撮影。

[写真]立憲民主党の中島克仁さん、きょねん、議員会館内で、宮崎信行撮影
以上です。
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