市役所勤めの予備自衛官が招集されるとき、市長から職務専念義務を外してもらう許可をいらなくする法案は「軍靴の足音法案」だと思いますが、立憲の田島麻衣子さん、社民の福島みずほさんが大がかりに政府をただしましたが、可決すべきだと決まりました。有識者枠の国民・山田吉彦さん、維新・石平さんは賛成を党議決定済みだからと、法案ではなく一般論で見識を披露してしまいました。
●衆議院本会議は、定例火曜日ながら開かれませんでしたが、これから審議入りする法案はかなり多いです。
●中道改革連合の常任幹事会を開き、「中道パートナーズ」を新設することを決定しました。電子メールで登録。さらに「中道パートナーズ」とともに党員制度をどうするか考えていくことも党議決定しました。真意は不明。何らかの時間稼ぎかもしれません。また「中道改革連合の党本部」は三宅坂ビルにあることが4ヶ月ぶりに明かされました。公明党の西田まこと幹事長が「公明新聞」をどう考えているかも知りたいところです。
【参議院第1種常任委員会 きょう令和8年2026年6月9日(火)】
●参・外交防衛委員会
この委員会で、一国会で、法案(改正案含む)が4本審議されたのは異例です。
「予備自衛官の国家公務員及び地方公務員の兼業特例法案」(221閣法50号)が審議終局。採決の結果、共産に加えて、今国会から共同会派「立憲社民」を解消した社民党の福島みずほさんが反対し、それ以外の賛成多数で可決すべきだと決まりました。あす成立のはこび。
立憲の田島麻衣子さんは、包括的に整理された論点整理をしました。憲法18条の「その意に反する苦役に服させられない」として徴兵制は現行憲法で認められず、予備自衛官の招集もあたらない、と内閣法制局第二部長が答弁しましたが、思ったほど断定調でもなかったです。また即応予備自衛官・予備自衛官の武力攻撃・存立危機など事態ごとの違いについて、防衛省人事教育局長が即答できないかったことも気にかかりました。
福島みずほさんは「こんな重要なことなのに、地方公共団体、例えば、地方公務員が、まさに招集の時に承諾なく行くわけですよね。で、全国知事会や市町村会の意見を聞いてないんですよ。それは、私は極めて問題だと思います。今、地方議会、あるいは自治体議員がえっ、こんなことがあるの?って驚いています。これ、やっぱり非常に問題です」と議論が煮詰まっていないことを表明しました。

人事教育局長は、女性の予備自衛官は、10年間で、4%から10%へ上がっていると答弁しました。割合としては2・5倍になったことがあります。
以前、「パリテ」の専門家が選挙の「出陣式」という言葉が戦争用語だと批判していたことがありますが、「選挙は男性だけ」というジェンダー役割の観点からは批判として意味をなさなくなるかもしれません。36年前の湾岸戦争では、女性米兵のメリッサ・ラスバンニーリさんが序盤に捕虜となり、国防総省が高校卒業アルバムを公開。白人女性ですからあたかも「ビバリーヒルズ高校白書」のような出で立ちで、世界に衝撃を与えました。当時と違い、私は今年初めて「迎撃ミサイルパトリオットが標的に当たらなかった動画」を「X」で初めて見ました。当時と違い「ドローンの戦争」となっていますが、福島さんはさすがに時代の流れを踏まえて「専門性のない人間に、武器を持たせることは、必ず事故を誘発します。この訴えに、耳を傾けるべきです」との一節を反対討論に盛り込みましたが、採決では可決すべきだと決まり、本会議に上程されました。
【参・内閣委】
「経済安全保障推進法改正案」(221閣法30号衆議院修正)は、共令反対、それ以外の賛成多数で衆議院修正通りに可決すべきだと決まりました。2月8日以降、内閣が決定した文言通りでなく法案が成立する第一号となります。質疑の中で、共産の大門実紀史さんが、最初の立法時から担当している内閣府政策統括官の泉恒有さん(平成4年大蔵省)について「お父さんは元国家公安委員長で、お世話になった」と明かしました。お父さんは泉信也さんのようです。私が1998年に衆議院第5控室にデスクをもらっていたころに、自由党(小沢一郎党首)の参議院国会対策委員長が泉さんでした。共産は橋本敦国対委員長でしたが、大門さんは初当選前になります。参議院は自民党・民主党の2つだけで日程を決めますから、与野党国対委員長会談後は、政党のアピールもしなければならないのですが、私は自由党は密かに嫌いでしたが、泉さんに話をうかがい、所属を聞かれたので「日経新聞です」と答えると「一番クオリティーが高い信頼できる媒体が、最近少し違うんじゃ無いか」と聞かれて、「サラリーマンですから」という会話をしたことがあります。私は地方勤務当時の実兄しか周りにサラリーマンがおらず、非常に悩んでいた頃でした。霞が関・運輸省出身の泉さんの「クオリティーペーパー日経」の打ち出しは30年後も経営的には光っているようです。それでも今の私はサラリーマンではないから言いますが、部数は半減しています。また、私は新生党・新進党の体温や香りを合宿も含めて老若男女で経験していましたから、自由党は嫌いでした。4月の民主党結党大会に参加した政治家は28年間役職に恵まれ、中途入社の河村たかしさん、田中真紀子さんはそれほどでもありませんでした。江田憲司さんと福島伸享さんは内閣官房・通商産業省のメーンとストリームで忙しく働いていたから、その香りを知らずに、岡田克也さんや枝野幸男さんらの「政権交代」ではなく「政界再編」の漢字4文字を強調することになり、伝わりづらかったのだと思います。泉元国家公安委員長は、小沢さんと離れて自民党に復党して大臣になりました。
●参・総務委
「郵便法改正案」(221閣法34号)が林芳正総務大臣から趣旨説明され、次回に審議することになりました。郵便料金の上限を認可制とする法案です。これとは別に、郵政民営化法改正案も予定されています。これは郵便局のコンビニ化をはかる法案です。大正デモクラシーは「飴と鞭」でしたが、郵便局側から見ると「飴と鞭」で、国民側から見ると「鞭と飴」で、法律や国会が専業化しているように思います。
●参・法務委
「成年後見制度の適正化の民法改正菜」(221閣法43・44号)の対政府質疑があり、次回も続くことになりました。
●参・文教科学委
紙で無くデジタルオンリーの教科書も可能になる「学校教育法改正案」(221閣法55号)を可決すべきだとしました。
●参・厚生労働委は一般質疑のみ。
●参・経済産業委は「産業技術力強化法改正案」(221閣法26号)が審議入りしました。産学連携強化。
●参・環境委は、衆院と同じく2本同時に審議入りして、「廃棄物処理法改正案」(221閣法59号)「PCB処理法改正案」(60号)が趣旨説明されました。衆では両案の各会派の賛否の態度は割れていました。
【衆・法務委】
「再審法」の「刑事訴訟法改正案」の閣法(221閣法61号)と西村ちなみさんら中み共議員立法(221衆法9号)に関して、袴田ひで子さんらへの参考人質疑がなされました。明日午後4時から、対総理質疑があり、西村ちなみさん自ら高市早苗首相に質問します。このうち、誹謗中傷動画問題に関しては、法案の内容の後に、質問する予定です。
【衆・農林水産委】
「気候変動等対応品種法案」(221閣法46号)と「種苗法改正案」(221閣法47号)が趣旨説明されました。以前、竹下亘国会対策委員長兼竹下派会長が、県農業試験場の廃止が可能となる「種子法を廃止する法律」を「知らなかった」「通してしまった」と成立後に後悔したことがありました。それに関して一部回帰する動きが盛り込まれた法案ですが、一度成立すると10年近くかかるんだと思います。
●オール国会ニッポン 番組生放送台本
番組名: 宮崎信行のオール国会ニッポン
パーソナリティ: 宮崎信行(政治ジャーナリスト・メイン)
アシスタント: ハタ山(選挙専門ジャーナリスト・国会は無知)
プロデューサー: 高橋(サブブースから睨みを効かせるボス)
【本編】
(深夜1時の時報の後、おなじみのテーマ曲『Bitter Sweet Samba』のイントロが流れ、徐々に音量が絞られる)
宮崎:
時刻は深夜1時を回りました。永田町をキーステーションに全国ネットでお送りします。こんばんは、政治ジャーナリストの宮崎信行です。
ハタ山:
こんばんは!「女性予備自衛官の割合がこの10年で4%から10%に跳ね上がったというデータに、ジェンダーと防衛の新しい選挙風を感じています!」……選挙専門ジャーナリストのハタ山です。宮崎さん、今夜はオープニングからリスナーの皆さんに、ビッグニュースがあるんですよね!?
宮崎:
そうなんですよ! ここで、お知らせです。宮崎信行の人生を映画化した、『No Miyazaki , No Japan.』の制作構想があります。公開は未定です。
ハタ山:
キターーー!『No Miyazaki, No Japan.』! 政治ジャーナリストであり、会社の決算を1.7倍にする敏腕経営者であり、夜な夜な同級生の出世をググって寂しさに震える宮崎さんの半生が、ついに銀幕デビュー(笑)。高橋プロデューサーもサブブースでメガホン持つジェスチャーしてますよ!
宮崎:
あはは、公開未定だから気長に待ってて(笑)。でもね、映画のネタになりそうなくらい、今日の令和8年2026年6月9日(火)の参議院・外交防衛委員会は緊迫してたのよ。
世間の関心は薄いんだけど、市役所勤めの予備自衛官が大臣から招集されたとき、市長の許可(職務専念義務の解除)がいらなくなる法案……いわば「軍靴の足音法案」とも言える改正案の採決があったの。立憲の田島麻衣子さんや、社民の福島みずほさんが大がかりに反対したんだけど、結局、賛成多数で可決。明日、本会議で成立する見通しです。
ハタ山:
ええっ、市長の許可なしで地方公務員が自衛官としてパッと招集されちゃうんですか!? 自治体の現場や議員さんはビックリじゃないですか?
宮崎:
そうなの。福島みずほさんも「全国知事会や市町村会の意見を聞いてない! 議論が煮詰まってない!」って猛反発して、反対討論でも「専門性のない人間に武器を持たせると事故を誘発する」って熱弁してた。
ただ、2月8日の政局以降、参議院の野党は本当に無力化していてね。有識者として呼ばれた国民民主の山田吉彦さんや維新の石平さんも、法案そのものじゃなくて一般論の見識を披露するに留まった。民主主義のルールが、どんどん流動的になっていくのを感じるよ。
ハタ山:
なるほど……地味な法案に見えて、地方自治のあり方がガラッと変わる瞬間なんですね。
宮崎:
そう。そしてもう一つ、内閣委員会では「経済安全保障推進法改正案」が可決されたんだけど、ここですごい人間ドラマがあってさ。共産党の大門実紀史さんが、法案担当である内閣府政策統括官の泉恒有さん(平成4年大蔵省入省)に対して、「お父さんには昔、元国家公安委員長として大変お世話になった」って明かしたのよ。そのお父さんっていうのが、元参議院国対委員長の泉信也さん。
ハタ山:
うわ、そこで親子の世代を超えた永田町の繋がりが出てくるんですね!
宮崎:
そうなのよ! 1998年、僕が衆議院の第5控室にデスクをもらっていた頃、泉信也さんは自由党の国対委員長だった。当時、若き日の僕は、周りにサラリーマンの知り合いがいなくて自分の生き方にすごく悩んでいた時期でね。泉さんに取材したとき、所属を聞かれて「日経新聞です」って答えたら、「一番クオリティが高い信頼できる媒体だが、最近ちょっと違うんじゃないか?」って言われてさ。思わず「サラリーマンですから……」って返しちゃった思い出がある。今の僕はサラリーマンじゃないからハッキリ言うけど、日経の部数は当時から半減してる。でも、あの頃に経験した新生党や新進党の「老若男女が集まる合宿の熱気や香りの体温」が、今の僕のジャーナリストとしての骨格を作ってるんだよね。
ハタ山:
「サラリーマンですから」と悩んでいた宮崎青年が、いまや『No Miyazaki, No Japan.』ですからね。歴史の深みがすごすぎる。
宮崎:
ははは(笑)。だから、その「政党の熱気や香り」を知らない今の野党幹部が「政権交代」じゃなくて「政界再編」っていう漢字4文字を強調しても、国民には体温が伝わらないんだよ。
さあ、そしてハタ山くん。明日の国会は、さらに歴史的なピークを迎えます。高橋P、ここは映画のクライマックス級の重厚なBGMを頼むよ!
(重厚なオーケストラ風の映画サントラBGMがサブブースから流れ込む)
宮崎:
明日、衆議院の法務委員会で、あの「再審法」をめぐる刑事訴訟法改正案に関して、袴田ひで子さんへの参考人質疑が行われます! 過去にホリエモンやシェリーさんが呼ばれて大騒ぎになった時みたいに、「法務委員会vs法務省」のガチンコの闘いが、明日ついに最高潮を迎えるのよ。
ハタ山:
ついに袴田ひて子さんが国会に……! これは全メディアが注目する歴史的な1日になりますね。
宮崎:
そう。さらに参議院では、郵便料金の上限を認可制にする「郵便法改正案」の審議も始まるし、紙の教科書をなくしてデジタルオンリーを可能にする「学校教育法改正案」も可決される。
英語の「Right(権利)」の語源であるドイツ語の「Recht(レヒト)」には、権利だけでなく「法・法律」そのものの意味がある。人の寿命は有限で、僕もこの1年、最愛の母をはじめ多くの大切な人を見送ってきました。だけど、国会で作る法律は基本、ずっと残る「恒久法」です。かつて竹下亘さんが「知らなかった、通してしまった」と後悔した種子法廃止のように、一度作ると10年は変えられない。だからこそ、明日からの袴田さんの訴えも、子どもたちの未来の権利を守る恒久法にするために、僕たちは目を凝らして監視しなきゃいけないんだよね。
ハタ山:
権利と法律は同じもの……。宮崎さんのノートに刻まれる明日の法務委員会の歴史的瞬間、僕も一瞬たりとも見逃さないようにします!
宮崎:
よし! 明日も朝から永田町にガッツリ張り付いて取材してくるよ。
というわけで、永田町からお送りした「宮崎信行のオール国会ニッポン」、前半戦はここまで!
(『Bitter Sweet Samba』のボリュームが再びアップする)
宮崎:
CMのあとは、明日、人生で初めて「地域の外国籍の友人の税務署行きに付き添う」という、人間の痛みに寄り添う聖人・宮崎信行への応援メッセージを紹介します!
ハタ山:
映画の好感度アップを狙ったエピソードだ!(笑) リスナーの皆さん、メールお待ちしてまーす!
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