菅・小此木・松本・遠山「横浜黄昏カルテット」敗れるも全国影響は限定的か、立・共山中横浜市長が誕生、2年前の統一選で立憲倍増の特殊事情で大差

 カジノというよりも、コロナ・デルタ株のワクチン遅れなどが、立憲・共産候補の圧勝につながったようです。

日本のすべての政治家(閣僚自主返納と市長退職金を勘案)で最も給料が高い、横浜市長選は8人が乱立しましたが、山中竹春候補が圧勝しました。国政野党系の候補者の総得票は、国政与党系と第三極系の総得票を上回る見通し。

【追記・訂正 翌朝4時半】 国政与党系と第三極の総得票が、国政野党系の総得票を上回りました。【追記・訂正 終わり】
同じ行政区でも菅義偉さんの地元西区と、江田憲司さんの地元青葉区は、人口が3倍も違う特殊な自治体で、「中区・西区あたりの市政を青葉・港北区辺りに戻したい」という揺り戻しは19年前の市長選でも起きています。

衆院神奈川1区から8区までの構成する巨大な横浜市ですが、菅さんの2区や、公明党の遠山清彦前議員が撤退し自民党市議に交代した6区。1区の松本純さんも銀座クラブ問題で離党しています。

明治維新後に丘を切り崩し、海を埋め立てる急な登り坂を駆け上がった横浜市。崖の切り崩しと沖の埋め立ては意外にも革新の飛鳥田一雄市長時代から始まりました。それがコロナ禍でリバースして、急な下り坂を落ちていると考えるのが妥当。コロナワクチンの接種率を他の自治体並みにすることが、新市長の最初の過大になりそうです。

●2年前の統一地方選で「立憲倍増」は横浜市・神奈川県議会だけなので他県に波及しない

横浜市長選は、立憲民主党・共産党の山中竹春さんが圧勝の公算。箱根以東津軽以南の政令指定都市市長はすべて立憲民主党系になり、100日以内の第49回衆院選に向けて大きな弾みになりました。但し、2年前の統一地方選では、「枝野・多様性ブーム」で横浜市議会と神奈川県議会で立憲民主党は議席倍増。同じ現象は全国では札幌市議会でしか起きておらず、他の県への波及は限定的。

県下選出の阿部知子県連代表は社民党、神奈川8区の江田憲司さんのみんなの党の出身で、2009年当時国会議員なのに民主党ではない政党から入っています。候補者リクルートは、阿部、江田両氏のほか、篠原豪、中谷一馬、早稲田夕季(早稲田ゆき)各衆議院議員らが「前々回の市議選で次々点だった人は今どこで何をしているか」を調べて会いに行くところから掘り起こしており、こういうことは2017年の阿部・立憲神奈川だけでしかしていないと考えられます。

●小此木八郎さんが菅首相の側近だというのがそもそも間違い

小此木八郎さんを菅義偉首相の「側近」とする認識はそもそも報道が間違い。きょねん9月22日付で、当ニュースサイトが指摘したように菅首相は就任6日目に多摩川を渡り、小此木彦三郎さんのお墓参りをしましたが、なぜか息子である小此木八郎国家公安委員長(当時)は同行していません。先輩議員である八郎さんが「菅側近」ならばそもそも「菅選対本部長」ではなく「菅選対事務局次長」になり再入閣は1回待機になっていたでしょう。

また菅さんが仮に「影の横浜市長」だったとして、私が市政記者会在籍したときに財政局財政部財政課長だった柏崎さんが、林文子市長の下で筆頭副市長をつとめましたが、菅さんの恣意的な人事権でしょうか。

今週木曜日に自民党総裁選のフルスペックかどうかと日程が決まります。横浜市長選の結果が極端なだけに、逆に菅おろしの動きが止まるような気もしなくはありませんが、今週の最大の注目点になります。

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