- 2021-3-16
- 第204通常国会(令和3年-2021年)
- 8 comments
[写真]総務省、おととし2019年、宮崎信行。
総務省の黒い霧国会となった第204回通常国会。「東北新社衛星放送外資違反」「NTTのドコモ料金下げ接待」と疑惑の放送・通信融合がなされています。
民主党政権はマニフェストには明示されていませんが、原口一博大臣が「放送・通信独立委員会」を標榜。下野後の2015年にも、奥野総一郎さんらが主導し法案も出していました。この辺は私はあまり詳しくありませんが、この改革は進めるべきだったでしょう。民主党も与党期は電波オークションをするぞ、と民放記者を締め付けていた幹部もいましたが。
【参議院予算委員会 きょう令和3年2021年3月15日(月)】
わずか106兆円の緊縮脳の令和3年度予算案の審議は、総務省の黒い霧のピンナップを維持しつつ佳境となりました。11日目です。集中審議はまだ2本目で「内外の諸情勢デジタル社会、情報通信行政、ワクチンの接種体制等」
NTTの沢田社長と、東北新社のもともとCM部門でディレクターとして著名な中島社長が参考人。
このうち、後で詳述しますが、沢田社長は、NTTドコモケータイの値下げの話が、谷脇元総務審議官があったこと。中島社長は2017年半ばに外資規制違反に気付き、情報流通行政局総務課長に相談していたことを明かしました。
そして、松沢成文さんの問いに対して、菅首相は「私は郵政民営化について反対して自民党から処分を受けた」と切り出し、「それぞれの法人の政府の出資のあり方は官から民へという基本的考え方とともに各会社の公益性や事業の性格をとらえて考えていく必要がある」と答弁しました。
これだと、NTTの政府の持ち株を処分することを検討したと考えられます。NTTの筆頭株主は財務大臣で33%弱を所有。株価は2019年には一株5705円あった時期もありますが、2020年には2127円ほどまで低迷した時期もあります。発行済み株式総数は39億株。これは財務大臣は売るに売れない状況にあるとみていいでしょう。NTTは増収増益ですが、菅さんは値下げしろと言った後に、株を売るぞと言ったわけですから、かなり矛盾した発言となります。
立憲民主党の福山哲郎幹事長は「東北新社の39件のうち菅正剛さんが同した21件はすべて通信行政で、放送行政には同席していない」と指摘。東北新社の中島参考人は「菅正剛くんは優秀な若者だが、弊社元取締役の木田と三上に同席するように言われて同席した。40歳で部長になったことは首相の子息だからではない」と話しました。但し、週刊文春で帰り際にタクシーチケット
を渡す役回りをしていることとは印象が違う答弁です。
放送法外資規制について、中島社長は「大変お恥ずかしいことだが、認定の更新の申請で、1%以上議決権を持つ株主だけが記載された資料で足し算してしまった」という趣旨の答弁をし、福山幹事長は「これで確認していないで済むなら、総務省は、監督官庁はいらない」と断じました。
立憲民主党の青木愛さんは、全日本私立幼稚園連合会など3団体の香川前会長の4億円以上使途不明で質問。萩生田光一さんは「所管する文科大臣と言われたが、団体を所管していない。幼児教育を所管する大臣として、圧倒的多くが参加している団体として残念だが、先週末に団体が警察に告発しており、操作を見守りたい」としました。青木さんは「任意団体といっても、文部科学省は看過すべきではない」とくぎを刺しました。
あすは公聴会。
【衆議院 同日】
ありません。あすは集中審議。木曜日の本会議で「医療法改正案」について政府案と野党案を並行で議論するよう、野党が求めています。
東京都の新型コロナウイルス感染症の陽性者が、前週比2割近く増加してきました。「英国変異種」とみられ、ゲノム解析が急がれます。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。