きょうのハイライトは、ルーキー庭田議員が茂木外相から引き出した、イラン情勢への踏み込んだ答弁でした。
国会は順調に再開しました。経済安保とAIを含んだ個人保護保護法改正が審議入りしました。また、参議院本会議で重要広範議案1本目「国家情報会議」が審議入りし、修正に意欲を示します。そこそこ大きい針の穴に「非・自維だけの過半数」の1本の糸を通るのか、あるいは「自維を含めた参議院の総意」として衆に送り返すのか。
【参議院本会議 きょう令和8年2026年5月8日(金)】
「国家情報会議(国家情報局)設置法案」(221閣法24号)が木原国務大臣(官房長官)から趣旨説明され、小島とも子さんらが質問し、高市総理らが答弁しました。
小島さんは「そうした中で、高市総理周辺が関わったとされるある重大な疑惑が浮上しています。一部、メディアの報道によると、先の自民党総裁選や、衆議院議員総選挙において、高市総理陣営が総裁選の他の候補や、総選挙の野党候補を誹謗中傷する動画を大量に作成し、SNSに大量に投稿、拡散していたのではないかとの疑いです。事実だとすれば、選挙の正当性が疑われ、民主主義の根幹をも揺るがしかねない重大な問題と考えますが、本件で関与が指摘される地元の公設第一秘書ら関係者に確認した上で、こうした事実があったのか否か、正確なところを、しっかりとご答弁ください」と語りました。総理は「私の陣営による、SNS投稿に関する週刊誌についてお尋ねがありました。ええ、報じられた内容について、事務所の職員に確認をしましたが、高市事務所及び高市陣営においては、昨年の自由民主党総裁選および本年の衆議院選挙において、高市事務所が運営するアカウントでのSNS発信は行いましたが、それ以外のアカウントでの発信は行っておらず、また、他の候補に関するネガティブな情報を発信する、あるいは、そのような動画を作成して発信するといったことは、一切行っていないという報告を受けております」と答弁しました。この「一切行っていない」が「答弁ライン」となります。月曜日の森ゆう子さんの質疑にも、同じ答弁を続けるでしょう。仮にブレたら、政権の地位を揺さぶり兼ねない事態にもなります。一方、イメージだけ悪くなると、向こう4年間、自民党の各級議員が選挙で力が出ないということになるかもしれません。
【衆議院地域・こども・デジタル特別委員会】
「情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律の改正案」(221閣法53号)と「個人情報保護法改正案」(221閣法54号)が松本尚デジタル相から「国の行政機関等の保有するデータを活用し、行政手続きに関連する国民の利便性の向上を図るため、当該データの活用を行う事業を認定し、当該認定を受けた者が、当該データの提供を求めることができる。制度を創設する」などと趣旨説明されました。質疑は次回。ちなみに、松本さんはGW中に1993年の小沢一郎さんの「日本改造計画」を振り返るという本を読んだとSNSで発信。松本さんは当時はあまり政治の本を読む時間がなかったでしょうから、小沢さんの母の地元・千葉県ですが、それ以上深い意味はなさそうです。
【衆・内閣委】
「経済安全保障推進法及びJBIC法改正案」(221閣法30号)が小野田大臣から趣旨説明されました。質疑は次回。
【衆・法務委】
一般質疑。自民党内で「刑事訴訟法改正・再審法案」(仮に提出されたら、221閣法61号)の手続が終わっていません。
【参・災害対策・復興特別委】
所信に対する質疑。
【参・ODA・国際協力・人道支援等に関する特別委員会】
所信に対する質疑。委員長は、参議院自民党政審会長経験者で未入閣の古川俊治さん(改選は2031年)。
国民民主党の庭田幸恵さんが質問しました。庭田さんは先々月の調査会で「簡単に私の背景をお伝えしますと、私は2022年から2025年にかけまして、再婚した旦那さんがイラン人でございまして、イランの東西南北ほとんどの地域を回ってきております。今もイスファハンに夫の家族が500人ぐらい現地におります」と語りました。この際、テレビでも有名な3人の学者から「国際法」という言葉がでなかったことを嘆きました。3学者はプーチンとトランプに言ってくれとの思いかもしれませんが。


きょうの庭田さんは茂木外相に、対して、個人の法的地位は、国際基準か国内基準かを問いました。私が大まかに解説すると、欧米は、外国人の地位などは国際的な統一基準条約に基づいて守るべきだと考え、大まかに中東は国内の基準に基づき守るべきだという考えが強く、その論争は国連でも大してされないまま、プーチン・トランプの国連・国際法時代になりました。庭田さんは「このODA特別委員会での質疑は、初めてとなります。昨年来、イランにおいて拘束され、自由を奪われ、そして命を奪われた市民の方々に深い哀悼の意を表します。とりわけ、絞首刑という形で、命を絶たれた方々、そして、今なお不安と恐怖の中にある多くの市民と、そのご家族に、心からお見舞いを申し上げたいと存じます。本年に入り、軍事的緊張の高まりによって、中東の人、人、またイラン市民の命と尊厳が一層脅かされていると認識をしております。人が自らの尊厳を持って生きること。それが脅かされるとき、国際社会は沈黙してはならないと、私は感じています。政府は人間の安全保障を掲げています。本日は、この言葉がODAの理念にとどまっているのか、それとも、現実の政策として機能しているのか、伺ってまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い致します」と語りました。
茂木敏充外相や古川特別委員長らは「読んでください」「誰に質問通告しましたか」と不誠実な態度が相変わらずありましたが、茂木さんは庭田さんの個人的背景という圧倒的な当事者性が、百戦錬磨の茂木さんに逃げの答弁を許しませんでした。
茂木外相は庭田さんに対して「邦人につては、6台のチャーター機を手配をいたしまして、合計で千百名の方のですね、無事な帰国を実現をさせていただきました。そういったことは、極めて重要であると思っておりまして、まず我が国の国民を守るということは、極めて重要なことだと思っております。一方で、じゃあ、自国民だけを守ればいいのか、そういうことではないと、考えておりまして、イラン国内の状況については、1月にイランで発生したデモにおいて、多数の人が死傷した事態に対してですね、事態の悪化を深く懸念する旨の、総理のメッセージや私も外務大臣談話として発出させていただいたところであります。政府としては、平和的に行われるデモ活動に対する、いかなる実力行使も反対の立場でありまして、こうした観点も踏まえながら、イラン国内の状況について、引き続き、注視をしてまいりたいと、このように考えております」との答弁がありました。庭田さんサイドからすると、最大限の答弁を引き出せたのではないでしょうか。
質疑では、牧山ひろえ筆頭理事も質問。「
牧山さんが「すいません、私は質問した中で、排外主義についてはお答えにならなかったんですけど、いかがでしょうか」と問うと、茂木さんは「内向きになっているとの話もしましたが、国内格差とかもあり、排他主義、こういったものもですね、起こっているということも事実であると思っております」と語りました。牧山さんは「私の時間は、これで終わりますが、また、引き続き、今の排外主義についても質問させていただければと思います」と話しました。
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