再考の府・参議院法務委員会で再審法審議始まる、手ぐすね引いて待っていた論客ら「証拠一覧表の開示は」に最高裁幹部「小さい支部なら周辺の支部から応援に行く」も刑訴法の問題点指摘も相次ぐ

 「令和8年沖縄全戦没者追悼式」での高市早苗首相のスピーチで「9条をまもれ」「戦争反対」という男女のヤジが複数回あり、すぐには、制圧されなかったようです。あすの参議院憲法審査会で「改憲手続きの国民投票法改正案」(221衆法11号)が硫黄島に散った栗林忠道陸軍大将の実孫、新藤義孝・衆議院側筆頭幹事から趣旨説明されます。が、衆参憲法審の回数を考えると、来年の6月23日は、国民投票より前の開催となりそうです。「9条をまもれ」が「守れ」か「護れ」かはホルムズ有事真っ最中の今日でもわかりませんが、あすの参・憲法審は、衆選挙困難事態及び参緊急集会で自由討議は終わります。衆はあさってから、9条改正となり、基本は、学説・憲政では「芦田修正」とされ、内閣法制局は「あまりに大事だから同じことを言っているだけだ」と解釈している9条2項の削除が軸になると思いますが、ブレーキ役の自民とアクセル役の維新の自維連立の中の力関係もあり、予断を許しません。中道改革連合はきょう常任幹事会を開き、沖縄2区の新垣さん、沖縄3区の屋良さん、沖縄4区の砥板さん(1区は共産・赤嶺前議員との位置づけだと思われる)を「沖縄協議会幹事」として取り込みました。1月に混乱した新党の辺野古の認識、「オール沖縄」、知事選の対応との関係性は不明。離党はありません。地方選挙の応援演説・役員派遣のガイドラインも決定しました。次回は2週後。

[写真]玉城デニー沖縄県知事、9年前の2017年6月、国会内常任委員長室で、宮崎信行撮影。

 ところで、私は今月、宗教法人靖国神社が設置する「遊就館」を再訪しました。沖縄地上戦では女性の陸軍軍属も英霊となっており、沖縄出身の黒島幸子さんが沖縄本島石川で戦傷死されています。御真影番号は「3の1列の7番目」。亡くなった日は、1945年の「7月10日」。終戦の日とはいったいいつなのか。一人一人の終戦を統一化しようとする社会思想にあわずに、私はこのことに執着しているのかもしれません。

【参議院第1種常任委員会 きょう令和8年2026年6月23日(火)】
 ●法務委員会では重要広範議案の再審法こと「刑事訴訟法改正案」(221閣法61号衆議院修正)が平口洋法相から趣旨説明され、衆議院修正部分を自民党の藤原崇さん(5期・岩手3区)が説明し、長時間答弁もしました。
 高市一強の中、自民党政調会で手間取ったため、泉房穂さん、仁比聡平さん、北村晴男さんらの論客が手ぐすねを引いて準備しており「再考の府」を感じさせました。とくに証拠の一覧表や開示に関する質問が相次ぎ、最高裁事務総局刑事局長が小規模な支部だと周りから応援にかけつけるようにしないといけない、という実践的な答弁も出ました。
 刑訴法は「いわゆる六法」の一つだとされていますが、おそらく意図的に「第4編 再審法」以外のところに「改め文」が及ばないように作られています。きょうは、若い弁護士が国選・当番など刑事訴訟を避けるきらいがあるといったことや、遅いという刑訴法・検察に関する広範な指摘が出ました。法案審議入り後に「日野町事件」で初めて亡くなった人のえん罪が認められるとの報道が出たことについて、牧山ひろえさんは現場の検察官のメッセージではないかと大臣に問い、大臣は否定はしませんでした。牧山さんは財務省主計局次長を呼び、成立後の予算にまで踏み込んで質問しました。

●農林水産委「食糧法改正案」(221閣法48号)の参考人質疑がありました。

●衆議院では憲法審査会の幹事懇談会がありました。
●また、内閣委も理事懇があり、国民投票法と同じく「自維国参4党」の体制で提出した「国旗損壊等の処罰に関する法律案」(221衆法13号)をあす審議入りさせることで合意しました。「清和研5人衆」の松野博一さんにとっては復権の足掛かりとなります。「皇室典範改正法案」(221閣法 号=未提出)が来週火曜日以降の閣議決定となりそうで、それ以外の委員会は今週は極めて珍しい中休みとなります。また参議院ですが、あす災害・復興特別委は開かれないので、防災庁設置2法案の対総理質疑や採決はずれ込みそうです。

●参政党とチームみらい「企業団体献金、政治資金パーティー全廃」強調
【衆議院政治改革特別委員会】
 政治資金規正法の「自維案」「中国案」「参み案」(221衆法の12、1、14号)の自由討議がありました。
 自民は「禁止より公開。先月も党幹部が外遊したが党職員が同行した」としました。中道の中野幹事長代行は「令和6年末までに結論を出すはずだった。公明党と国民民主党が成立させた政治資金監視委員会プログラム法の議論も必要だ」と指摘しました。国民民主党の臼木秀剛さん(2期・比例北海道単独)は「この後の理事会から修正協議をしてほしい」としました。

 企業団体献金は「表現の自由だ」という八幡製鉄判例に関して、共産の塩川さんは「先日の谷口東大教授も、飛んだ勇み足の判決だと学界で言われている」としこだわらないよう促しました。

 この後、参政党の石川勝さんと、チームみらいの高山幹事長は「企業団体献金、パーティー開催を全面禁止すべきだ」と党の公式見解だとして断言しました。「221衆法14号」は「参み2党提出法案」の第一号となります。

 維新の池下卓さんは、政治資金規正法が単式簿記であることから「こんなお小遣い帳のようなもので、監査にならない」とし、改正論議以前の問題がある指摘しました。一つの見識だと思います。

【東京地裁】
 「8000万円の裏金」として逮捕され、起訴された大野泰正被告の検察側の求刑150万円にについて、2022年の1000万円強しか共謀が断定されないとして、わずか60万円の罰金とした判決が言い渡されました。62歳の会館女性秘書は20万円。
 初公判だけ傍聴しましたが、大野伴睦さん以来の「大野後援会」で毎年同じ名簿で地元を回り「大野岐阜県パーティー」の券を売っていた男性秘書は、そもそも起訴されませんでした。起訴は合計2名で、62歳の女性秘書は早稲田大学卒業の「ワセ女」で、私はワセ女が被告の裁判を初めて見ました。最近は販売されていないとみられる正統派の黒縁眼鏡を着用していました。61~62歳の会館秘書の裁判は複数見たことがありますが、うつむいて、逃げ遅れた人という印象はぬぐいされません。大野後援会の県や清和政策研究会のパー券が、前年と同じ名簿を回るだけで数千万円売れるという構造的な問題もあったと思います。きょうは政治資金規正法の審議とともに、刑事訴訟法は時間がかかるという国会審議もありましたから、期せずして図ったかのようなタイミングとなりました。
 岐阜県では、大野議員と面識がある県都有力企業勤めの20代後半男性がかなりショックを受けたようで、目に見えないお金の犯罪の波及力はすさまじいようです。なお、規正法・公選法・区割り法・政党助成法などの話を書くと、ページビュー(PV)数が伸びない傾向がありますから、後ろで言及しました。

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