今年度内「航空宇宙自衛隊」改称の法案が通過、石破少数与党時代の維新目玉「OTC類似薬」当時立憲目玉「高療」とも落とし込む健保法改正案は共以外の賛成で通過

 きょねんの3月から6月までの「衆議院少数与党」で、立憲民主党(当時)が予算審議で頭出しした「高額療養費」、日本維新の会の主流及び猪瀬直樹元都知事が頭出しした「OTC類似薬の保険適用の一部の除外」を法律に落とし込む「健康保険法改正案」(221閣法25号)が共産のみ反対、自民・維新・中道・国民・参政・みらいの賛成多数で可決。来週の本会議で参議院に送られ、今国会で成立します。重要広範議案2本目も共産以外の賛成の無風国会ですが、少数与党時代の「第2会館地下2階」の合意の落とし込みがありますので、参政党、チームみらいは謙虚に勉強して暴れず、両党の支持者はしばらくはその姿勢を評価するのがよさそうです。

【参議院本会議 きょう令和8年2026年4月24日(金)】
 6法律が成立しました。60閣法中17本が成立したことになります。
 役所の「建制順」ではなく、委員会の審査を議了した順に採決されます。
 まず、参議院先議の「宇宙活動法改正案」(221閣法40号参議院先議)について松下新平・デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員長が報告し、採決。投票総数242、賛成231、反対11の賛成多数で可決し、衆議院に送られました。
 「裁判所職員定員法を改正する法律(案)」は、243、228、15で可決し、成立。「4月1日または公布の日のいずれか遅い日」となっており、後者が施行日となります。126名純減は過去最多かもしれません。

 「金融機能強化法を改正する法律(案)」は242、237、5で可決し、成立しました。金融庁は当ニュースサイトの取材に対して「10年延長をめざしたい」と答えていましたが、何らかの段階で「5年」に前の改正法と同じになりました。預金保険だけでなく、現金の真水を数十億円程度投入することが新しくできるようになります。この法律はリーマンショックに前後した半年間失効していました。「銀座クラブ」というと世論では全否定されることがありますが、銀行合併では、日銀本店を囲んで林立する地銀東京支店から専務らが銀座クラブに集まり、合併交渉をしているとされます。金融庁は課長補佐になると先輩から連れて行かれて、補佐になったことを実感するようです。同じ県内で渉外係が競争するライバル同士のショッキングな合併交渉は表に出せませんが、今後は同県合併人員削減ではなく、隣県合併で本社システム部以外は人員維持という方向性での再編・持続可能な信用秩序をはかることになります。

 「旅券法を改正する法律(案)」は243、243、0となり、衆参とも全会一致で可決し、成立しました。手数料のうち「邦人保護費」とされた部分を全廃。別に邦人保護という行政サービスをしてくれなくなるわけではありませんが、およそ4割安くなります。県庁の取り分は同額。

 「海外通信・放送・郵便事業支援法を改正する法律(案)」(221閣法32号)は、243、228、15の賛成多数で可決し、成立しました。吉川沙織さんは19年目にして専門の総務委員長となりました。

 自民の藤木真也さんは10年目で専門の農林水産委員長。「農林中央金庫法を改正する法律(案)」(221閣法28号)は投票総数243、賛成230、反対13の賛成多数で可決し、成立しました。「農業近代化資金融通法を改正する法律(案)」は242、217、5で可決し、成立しました。

 これに先立ち、永年在職表彰があり、宮澤洋一さん(衆あり)、松山政司さん、小池晃さん(浪人あり)、有村治子さんの4名が表彰されました。このうち有村さんは謝辞で「全国選出の議会人は日本全体にとって良いことを提案し、具体化していかなければ、存在意義がありません。ゆえに、国政を実際に動かす国会質問を意識してまいりました。戦中戦後も厳しい道のりをたどった沖縄に思いをはせ、国民的批判を実現した。沖縄本土復帰の歴史を日本全域で記憶に留めるため、沖縄復帰50周年記念式典を政府主催で開催することを、まさにこの参議院本会議場で提案をし、天皇皇后両陛下のご臨席を仰いで、式典が実現をしたことなど、しっかりとした国家観と地に足のついた生活感を併せ持って、命の重みと地域や家族の絆、国家の尊厳を守ることを初当選以来、行動指針にしてきた私は、明確な国家観と堅実な生活感の双方を大事にしています。私は現職中に出産した戦後4人目の女性議員となりましたが、本日、正直に申し上げることが許されるのであれば、当落線上の選挙を抱える議会人として子供を授かることにし継続すること、睡眠と体力が削られる、夜中の授乳や子育てをしながら全国を歩く仕事は常にジェットコースターのようでした」と振り返りました。

 祝辞として登壇した水岡俊一・立憲民主党代表は、宮澤さんについて「自由民主党税制調査会会長等の要職を歴任され」たと紹介しました。党首・幹事長・議員会長以外での政党の役職名を挙げるのは、珍しいと思います。

●高額療養費、OTC類似薬盛り込む
【衆議院厚生労働委員会】
 「健康保険法改正案」(221閣法25号)が採決され、共産反対、自民・維新・中道・国民・参政・みらいの賛成多数で政府原案通りに可決すべきだと決まりました。略すと「共反対、自維中国参み賛成」となります。

 重要広範議案ですので対総理質疑がありました。中道の早稲田ゆきさんは「高額療養費等の支給を受ける者が治療費のために、生活困窮に陥ることがないように、また治療を控えたり、それから治療断念したりすることがないように政府としてどのような配慮をしていくのか、総理から明快なご答弁をいただきます」としました。高市早苗首相は「高額療養費制度はこの患者の皆様にとって重要なセーフティーネットであるからこそ、今回の見直しでは多数回該当の金額を維持する、新たに年間負担に上限を設ける。また年収200万円未満の非課税世帯の多数回該当の金額を引き下げるなど家計への影響や、必要かつ適切な受診への影響を考慮して長期療養者や低所得者に十分配慮した見直しといたしました。本法案では今後の見直しにあたっても、今回のような視点に立つことがすなわち、高額療養費の支給要件を定めるにあたって、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化するということにしております条文に書いております。仮に将来改正する際には、今回と同様この規定に基づいて、配慮が必要な方にはしっかりと配慮がなされ、必要な受診が確保されるよう、丁寧な対応を行ってまいります」と答弁しました。

 天野さん、轟さんらの当事者の声が反映され、政府はきょねんの予算委員会に示した数字の半額程度にとどめたと答弁しています。岸田首相の「加速化プラン」の行間に隠れた高療を「立憲長妻・山井予算チーム」が発見して、改革されました。もちろん、野田佳彦代表が「参議院での再修正」という遅れをとったことで支持拡大の好機を逃しました。が、この1年半の政治ドラマは、「高療」の存在を現役世代が初めて知ったことに意義があったといえるでしょう。小泉構造改革の「第三分野がん保険」は「アフラック」がシェア5割1900万件となっていますが、がん家系でなければいらないでしょう。以前ほど広告を出していないのか、ロビーイングはなかったようです。マイナ保険証と、1万円札6枚から10枚が常に財布にあれば、第三分野保険はいりません。緊急の時「きょうは差額ベッド代の個室しか入院できません」と言われることがありますので、それを拒むのは難しいので、現金は6万円程度は財布か自宅にあれば安心です。日本の医療保険はすばらしい制度です。

 そして、自維連立合意や骨太の方針に明記されたOTC類似薬の一部保険適用除外も法制化されました。しかし、これは大事なことが残りました。維新の説明では、それをして、現役世代の社会保険料を下げるという「維新版・手取りを増やす」というプログラムです。それが具現化しない限りは、維新の公約は達成されたことにはなりません。

 審議では、中道提出の「高額療養費法案」(221衆法7号)も審議されました。

[写真]3年前の2023年に、衆議院事務総長に法案を提出した早稲田ゆきさんら、宮崎信行撮影。

●航空宇宙自衛隊もあっさり通過でペンライトさらにともるか
【衆・安全保障委】
 航空宇宙自衛隊へと今年度内の政令で定める日から改称することなどを盛り込んだ「防衛省設置法改正案」(221閣法18号)が採決され、共産党の田村とも子委員長のみが反対し、自維中国参みの6党派の賛成多数で可決するべきだと決まりました。こんなにあっさり決まって、私もあっけにとられた心持ちです。まだ、ペンライトデモを直接見に行ったことがないのですが、ホルムズ海峡の戦況と関係なく、少なくとも再来年夏の参院選までは続きそうだと予見されますので、早めに見に行こうと思います。

【衆・法務委】
 「入管難民法改正案」(221閣法20号)が採決され、中道改革連合が反対し、委員が割り振られた他の自民・維新・国民・参政の4党が賛成して可決すべきだと決まりました。

●教科書の法案は参政党だけ反対表明
【衆・文部科学委】
 「学校教育法改正案」(221閣法55号)は、参政党が反対し、自維中国み賛成多数で可決すべきだと決まりました。参政党は愛知5区で法定得票率ギリギリで比例東海で議席を得た元学習塾経営の渡辺藍里さんが反対討論。渡辺さんは「法文上、教科書が紙でなくデジタルだけでいいことになる。デジタルだけ使う学校がでても違反にはならない」と、児童の健康上の理由などから反対するとしました。なお、私の予習取材に基づけば、参政党の指摘は正しい指摘です。

【衆・国土交通委】
 「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律を改正する法律案」(221閣法23号)が大臣から趣旨説明され、次回審議することになりました。

【衆・経済産業委】
 審議中の「産業競争力強化法改正案」(221閣法15号)について、きょうは参考人から話を聞きました。
【衆・環境委】
 「太陽電池廃棄物再資源化推進法案」(221閣法49号)についての参考人質疑がありました。
【衆・内閣委】
 一般質疑。人口が流動的な首都圏を選挙区としながら、連続10回26年間、議席を守り続ける、長妻昭、大島敦両ベテランが必死にがんばっています。大島さんは自ら企画しての「視察好き」で、今回は埼玉・東京を離れて、いつも教えてもらっている「アジア経済研究所」の千葉美浜にある本部を直接訪れたと動画で発信しています。

【参議院・沖縄北方問題及び地方に関する特別委員会】
 一般質疑がなされました。
【参議院改革協議会】
 開催されました。非公開でマスコミに分かりませんから、これに参加している各会派幹部はそれを分かってください。時々、公開してないくせに、SNSでマスコミを批判する会派幹部である当選1回議員がいますから。

【定例閣議】
 石垣のりこさんの質問主意書に対する答弁書などを決定しました。

●週明け月曜日(2026年4月27日)は参・予算委集中審議「内外の諸課題」2時間54分コース。

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