先週金曜日に衆参3分の2に前後した4党が提出した「日本国憲法改正手続きのための国民投票法改正案」(221衆法8号)に「CM規制」が盛り込まれておらず、「アレッ?」と思い、第2弾があるのかと思ったのですが、野党時代に竹島を訪問しようとした3人衆(稲田朋美さん、佐藤正久さん)の一人新藤義孝・憲法審査会筆頭幹事が放送法が規制しないネットCM規制をしないとの趣旨にとれる発言をしていたことがきょうまでにわかりました。枝野幸男・山花郁夫(ともに2月落選)条項ともいえる附則第4条は「インターネット等を利用する方法による有料広告の制限」を 「この法律の施行後三年を目途に、検討を加え、必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとする」としており、検討の結果、法文がいらないという話は、武士道以前に法制執務としても違憲になりかねません。高市早苗さんの「政治の安定」のためのネットCM答弁逃げ切りが、参で6議席加われば3分の2の4党(但し法案は過半数で十分)の改憲発議作業で、運命的な暗礁となってしまいました。

【衆議院憲法審査会 きょう令和8年2026年6月11日(木)】
8回目の開催で、タイトルは「日本国憲法及び憲法改正国民投票法を巡る諸問題」ですが、これは後半のタイトルで、前半は議法の審査でした。
「日本国憲法改正手続きのための国民投票法改正案」(221衆法8号)が新藤義孝さんから趣旨説明されました。上述の通り、CM規制が入っていません。質疑では中道改革連合の幹事長兼選対委員長の階猛さんが「宿題の提出が遅い」と語りました。枝野・山花路線では宿題を回答させないというような抵抗護憲野党的な意味合いrがあったかもしれませんが、階さんのもとニュアンスは変わりました。古屋圭司会長が質疑終局を宣言しました。が、法案採決にはいたらず、先送りされました。今国会中に成立するようには思えないのですが。
【衆・本会議】
まず国会同意人事があり、公害等調整委員会委員に、横田信孝さん(昭和62年旧牢利府本府採用)が賛成多数で指名されました。参での同意も必要です。
「宇宙活動法を改正する法律」(221閣法40号参議院先議)は賛成多数で可決し、成立しました。委員会の討論では、共産がアメリカの烏有軍事利用に手を貸すと反対していました。
「金融商品取引法改正案」(221閣法57号)は賛成多数で可決し、参議院に送られました。参政党は法案に反対しましたが、委員会での附帯決議案を各党を代表して朗読する、おそらく初めての展開となりました。
【衆・総務委】
「郵政民営化法改正案」(221衆法 号)が古川委員長から趣旨説明され、全会一致で本会議に提出すべきだと決まりました。郵便局に地域貢献を努力義務として、郵政3事業の金融事業などからあがる国の基金を支援に回す内容で、いわば「郵便局のコンビニ化」を促すユニバーサルサービスと言えます。
今国会では郵便料金を上限の認可だけの変動制にできる「郵便法改正案」(221閣法34号)が先週火曜日に衆議院を通過していますので、局にとっても、利用者にとっても「飴と鞭」のようなしなり方が浮き彫りになります。きょうの審議では、郵政の参考人が「地方公共団体略して地公体」という金融・システムではよく使われる言葉を使って答弁。政局と選挙に明け暮れる私にとっては、数年ぶりに聞いた言葉でした。立憲民主党系はほぼ全員「自治体議員」と呼ぶのを知っていて、私は思想もあり「地方議員」という表現を使っていますが、地方自治体を地公体と呼ぶのは、民選議員がいない「消防一部事務組合」などを含む上では良いのですが、やはり郵政幹部は金融出身が増えてきたということだろう、との感想を持ちました。
【衆・農林水産委】
「重要品種の育成及びその種苗の生産の振興に関する法律案」(221閣法46号)「種苗法改正案」(221閣法47号)の参考人質疑。「富山県農林水産総合技術センター」の雄川洋子所長に対して「 富山100号は、令和元年の交配着手から、今年の品種登録の出願、3年後の高温障害に耐えうる品種の育種は、どの段階が時間がかかるのか」との問いがあり、雄川さんは「農研機構とのやりとり次第では短縮が可能だ」と述べました。上述の総務委は「郵政民営化法」を20年ぶりに見直していますが、こちらは「種子法廃止法」を8年ぶりに見直す内容で、国から県農業試験場に対する予算の復活が期待されます。
【衆・政治改革特別委員会】
大臣の所信的あいさつと、第27回参院選と第51回衆院選の結果の政府報告がありました。
【参・第1種常任委員会】
●内閣委員会は「ドローン規制法改正案」(221閣法31号)があかま国家公安委員長から趣旨説明されました。
●総務委は「郵便法改正案」(221閣法34号)を審議し、安野貴浩さんらが質問した後に採決し、全会一致で可決すべきだと決まりました。
●法務委は「成年後見制度の適正化の民法改正2法案」(221閣法43・44号)の参考人質疑をしました。
●文教科学委は「著作権法改正案」(221閣法62号)が趣旨説明されました。来週火曜日は、京都の文化庁からは何人か、東京リアル出張するのでしょうか。
●厚生労働委は昨日の本会議に続いて「社会福祉法改正案」(221閣法45号)が趣旨説明され、直ちに与野党3時間の対政府質疑がありました。きょうは国土交通委員会はないこともあり、れいわ新選組の木村英子さんが厚労委に差し替えで登板し「特定地域サービスを高齢福祉だけで無く障害者福祉にも広げようとしているが、介護保険と障害者総合福祉は成り立ちが違う」と指摘しました。
●経済産業委は「産業技術力強化法改正案」(221閣法26号)は全会一致で可決すべきだと決まりました。タイトルが似た法律がありますが、こちらは産学連携です。あす成立のはこび。
●環境委は「廃棄物処理法改正案」(221閣法第59号)と「PCB処理特措法改正案」(221閣法第60号)を各々採決し、ともに賛成多数で可決すべきだと決まりました。きょうも無所属の望月良男さんが質問しました。和歌山をめぐっっては、世耕弘成り衆議院議員が自民党に復党届を出しました。一方、望月さんは「自民党公認候補がいるのにもかかわらず1人区で出馬し、公認候補を落選させて自ら当選した」ことが「最大の反党行為だ」と和歌山県連がしています。たしかに理屈として最大の反党行為だと思いますが、党本部に「除名」を上申したのに、党紀委員会が開かれた形跡がないように思います。新自由クラブ出身者が総裁・総務会長・幹事長になっている自民党のやり方は70年間変わりませんが、党紀の「紀」は、紀州の「紀」ですから、元禄を生み出した和歌山魂を見せて欲しいところです。
●あすは参の災害対策特別委があり、防災庁設置法案が審議されますが、総理質疑はありません。
オール国会ニッポン 番組生放送台本
番組名: 宮崎信行のオール国会ニッポン パーソナリティ: 宮崎信行(政治ジャーナリスト・メイン) レギュラー: ユキディレクター(日本年金機構から転職した経理担当・コンプラ重視) アシスタント: ハタ山(選挙専門ジャーナリスト・国会は無知) 月イチレギュラー(毎月11日): 鏡幸子(元NHKアナウンサー・30秒の重鎮コメンテーター) プロデューサー: 高橋(サブブースから睨みを効かせるボス)
【本編】
(深夜1時の時報の後、テーマ曲『Bitter Sweet Samba』の軽快なイントロが流れ、徐々に音量が絞られる)
宮崎: 時刻は深夜1時を回りました。永田町をキーステーションに全国ネットでお送りします。こんばんは、政治ジャーナリストの宮崎信行です。
ハタ山: こんばんは!選挙専門ジャーナリストのハタ山です。宮崎さん、さっそくサブブースの高橋プロデューサー(P)から「今夜は余計な映画の宣伝がないから、たっぷり11日のメインイベントにいけるぞ!」と笑顔のOKサインが出ています(お財布を握るユキディレクターも深くうなずいています)。
宮崎: そう(笑)、映画の宣伝は完全封印です! それでは、お待たせいたしました。毎月11日の「月イチレギュラー」、元NHKアナウンサーの鏡幸子さんの登場です。鏡さん、30秒で、永田町の核心を突く冷徹なコメントをお願いします。
鏡: (NHK仕込みの、非の打ち所がない完璧な低音美声で) ……みなさまごきげんよう、鏡幸子です。 本日、衆議院の憲法審査会で趣旨説明が行われた、国民投票法の改正案。『宿題』に対する回答に、ネットCM規制が盛り込まれなかったその背景には、法制執務としての歪みと、発議に必要な『3分の2』の重圧が見え隠れします。 世耕氏の復党、そして反党行為に揺れる紀州の和歌山政局。歴史と地殻変動が交錯する永田町の今夜の真実を、宮崎さんのノートから読み解きます。 ……以上です。
(30秒ジャストでタイマーが鳴る。スタジオ、一瞬で厳かな空気に包まれる)
ハタ山: (息を呑んで)いやぁ……何度聴いても、30秒で国会の空気の解像度が上がりまくりますね。
宮崎: 素晴らしい。鏡さん、今月も最高に痺れるコメントをありがとうございました! ……ユキさん、経理処理をよろしく。
ユキ: (真剣な表情で電卓を叩きながら) はい。鏡さんへの出演料10万円、お預かりしております。ただいま当方にて源泉徴収手続きを厳格に完了いたしました。明日朝一番に指定口座へ銀行振込にて着金いたします。こちらが支払調書の控えでございます。
鏡: (エレガントに微笑み、お辞儀をして) ユキさん、いつも確実で迅速な職務、感謝いたします。それでは、また来月11日にお会いしましょう。
(鏡幸子、颯爽とスタジオを去っていく。高橋Pがドアを開けて最敬礼で見送る)
ハタ山: 鏡さんが美しく去ったところで、僕たちも宮崎さんの泥臭い取材ノートを開きましょう! 宮崎さん、まずはその国民投票法の「ネットCM規制なし」の件、かなり「アレッ?」という空気みたいですね。
宮崎: そうなのよ。先週金曜日、自・維・国・参の4党が提出した国民投票法改正案に「CM規制」が入っていなかった。憲法審査会筆頭幹事の新藤義孝さんは、過去に「放送法が規制しないネットCMは規制しない」という趣旨の発言をしていたけれど、かつて落選した枝野さんや山花さんたちが残した附則第4条には「3年を目途にネット有料広告の制限に必要な措置を講ずる」ってはっきり書いてある。検討した結果「法文はいらない」で済ませるのは、武士道うんぬんの前に、法制執務として違憲になりかねないのよ。階猛さんが「宿題の提出が遅い」ってチクリと刺したけれど、今国会中に成立するとは到底思えないね。
ハタ山: 改憲発議の『3分の2』にあと6議席足りないという参議院の数合わせも含めて、運命的な暗礁に乗り上げている感じですね……。
ユキ: 法律の文言というのは、年金の受給資格と同じで、1文字変わるだけで国民の権利を大きく左右します。「作らない」という選択のプロセスにも、厳格なガバナンスが必要です。
宮崎: (背筋を伸ばして)ユキさん、その通りだね。 そして、動きが早かったのが衆議院の総務委員会。郵便局に地域貢献を努力義務化して基金で支援する「郵政民営化法改正案」が、全会一致で本会議に提出されることになりました。いわゆる『郵便局のコンビニ化』。先週通過した郵便料金の変動制と合わせて、まさに「飴と鞭」だよね。 今日の審議では、郵政の参考人が「地方公共団体」を略して『地公体(ちこうたい)』というシステム用語を使っていてさ。政局と選挙に明け暮れる僕にとっては数年ぶりに聞いた言葉だったけれど、立憲民主系が『自治体議員』、僕が思想を持って『地方議員』と呼ぶのに対して、民選議員のいない組合まで含むこの言葉を使うあたり、郵政の幹部に金融出身が増えてきたんだなと染み染み感じた。
ハタ山: なるほど、言葉ひとつでその組織の今の「色」が分かるわけですね。……あ、サブブースの高橋Pから「和歌山のドロドロの選挙政局に切り込んで!」と、熱い注文が来ましたよ!
宮崎: よし、ハタ山くんの得意分野に絡めていこう(笑)。 参議院の環境委員会で、無所属の望月良男さんが質問に立ったんだけど、いま和歌山が大変なことになっていてね。世耕弘成衆議院議員が自民党に復党届を出した一方で、和歌山県連は「自民の公認候補がいるのに1人区で出馬して、公認を落選させて自分が当選した望月さんの行為こそ、最大の反党行為だ」として除名を上申している。でも、党本部で党紀委員会が開かれた形跡がないのよ。自民党の党紀の「紀」は、紀州(和歌山)の「紀」なんだから、元禄の時代を生み出した和歌山魂をここで見せてほしいなと、僕は思うわけ。
ハタ山: (身を乗り出して)そこですよ! 公認を喰って当選した無所属と、復党を狙う大物の間で、県連のメンツは丸潰れ。この党紀の揺らぎが、次の参院選の公認争いにどうドミノ倒しを起こすか……僕の選挙コンピューターが完全にバグるレベルで面白いです!
宮崎: ははは(笑)。 ドイツ語の「レヒト(Recht)」が、個人の「権利」と、国家の「恒久法」の二つの意味を持つのと同じように、国会で作られる法律は、一度成立すれば10年は変わらない、子どもたちの未来の権利そのものです。先日急逝された小木曽稔さんのように、命を削ってその文言に向き合った先人たちの生きた証を、僕はサラリーマンではない一人のジャーナリストとして、これからも永田町の最前線で見届けていきます! というわけで、「宮崎信行のオール国会ニッポン」、前半戦はここまで!
(『Bitter Sweet Samba』のボリュームが再びアップする)
宮崎: CMのあとは、ユキディレクターから「経費で落ちない高額な一人飲みをするくらいなら、地域の友達への付き添いのお土産代に回してください」と、極めて真っ当な指導を受けた宮崎社長の反省文をお届けします(笑)。
ハタ山: ユキさんのコンプラチェック、今夜も完璧です!(件の和歌山県連より厳しいかも!?) リスナーの皆さん、メール待ってまーす!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。




この記事へのコメントはありません。