この記事は午後7時1分に公開しました。
衆議院任期中最後の通常国会ということもあり、重要法案なく会期末をあす迎える第204回通常国会。衆議院では内閣不信任議決が否決。参議院本会議では内閣委員長解任決議が否決され、2法律が成立。午後6時過ぎに山東昭子議長が「休憩」を宣言。法案が強行採決される公算となりました。
【衆議院本会議 きょう令和3年2021年6月15日(火)】
「菅内閣不信任決議」は、投票総数456、賛成134、反対322で否決されました。
趣旨弁明は枝野幸男立憲民主党代表。反対討論は、自民党は柴山昌彦前文科相、公明党は佐藤英道・議運理事。賛成討論は、立憲民主党は原口一博・国対委員長代行、共産党は志位和夫委員長、国民民主党は玉木雄一郎代表でした。
枝野さんは「胡錦濤来日を気にして初動の遅れがコロナ禍を招いた。長時間労働、重労働の現場委の使命感だけで支えられており、総理にこの声は届いていないのではないか、政治に私たちは見えていますか」と問いました。枝野さんは固有名詞は避けつつも「専門家というのは政治が正しい判断ができるように材料を提示するのが専門家で、判断するのは政治家。専門家に判断を丸投げして自己正当化するのが政治家ではない」としました。3・11のときは、班目東大教授が原発は爆発しないと見得を切り、映像を見て「あちゃー」と頭を抱え、菅直人首相から叱られたこともありました。
[画像]新型コロナウイルス感染症防止のためマスクをしながら演説する枝野幸男さん、きょう2021年6月15日の衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
これに先立つ、立憲民主党代議士会で、枝野さんは「野党として本会議に登壇するのは最後にしたい」と語りました。これについては、13年前の2008年10月1日に小沢一郎代表が本会議に登壇。翌年の政権交代後に幹事長となって以降、連続して衆議院議員をしながらも本会議に立っていないことを念頭に置いた発言です。2008年10月1日の当ニュースサイト内の記事(
【参議院本会議 同日】
山東昭子議長はまず「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動促進法案」(204衆法37号)を議題にしました。そして、委員長報告を求めるよりも前に
「内閣委員長森屋隆君解任決議案」が議題になりました。
先々月の補選で、「複雑な方程式」を完成させた名組織人、森本真治さんが趣旨弁明。しかし、森屋さんの人格攻撃は避けて、菅内閣批判を中心としました。このため、参議院立憲は、今国会に問責決議案は提出しない考えを見られます。
この後、自民党を代表して、徳茂雅之さんが登壇。5年前、郵便局長会(全特)の支持を受けて50万票をとって当選した徳茂さん。しかし、本会議登壇はきょうが初めてで、来夏には改選。50万票で参議院に送り出しても、5年後に本会議1回目ということなので、参議院も貴重な世界だと感じました。ここで、徳茂さんは「森屋委員長は、山形県会議長もつとめられ」と発言し、その後も「山形」と連続して言い間違えたところで、仲間の野次で気づき「山梨でした」と訂正。この後、賛成討論に立った、斎藤嘉隆さんは「や・ま・が・た!選出の森屋委員長。あなたの人格には異論はないのです」とあてこすりました。会期末政局では半世紀、必ず日教組組織内議員が本会議に登壇します。愛知県大学野球リーグ選手出身でさわやかな印象の斎藤さんですが、そこは日教組マインド満載で、子供たちの間違えを全校集会であげつらうようなアメリカではなあり得ない日教組システムを体現していたのでしょう。簿記ができないくせに偉そうなので、口が悪い人は、新型コロナウイルス感染症は肺をいためるが、日教組ウイルス感染症は頭をいためるというような人がいそうな気配ですが、実際には、党本部で力を持つ、福山哲郎さん、蓮舫さん、芝博一さんらは、日教組組織内の那谷屋正義さんの国対委員長解任に成功しており、郵便局長会代表が任期中1回しか本会議に立てないのに、日教組が毎国会のまとめで本会議に立つ「逆・良識の府」「ポル・ポトの気持ちも分からなくもない参議院」の解消の道半ばといえそうです。山梨県は、輿石東さんの地元だから、斎藤さんはより大きな声であげつらったのかもしれません。
それはさておき、解任決議案は投票総数237、賛成65、反対172で否決されました。
「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動促進法」(204衆法37号)の審査結果を森屋委員長が報告し、共反対、自公立が賛成多数で可決し、成立しました。
「郵便投票特例法」(204衆法32号)が共反対、自公立が賛成多数で可決し、成立しました。公布の日から5日後に施行。今日のニュースで、警視庁が告示10日前を期して捜査2課に都議選取り締まり本部を設置しましたので、都議選には間に合う公算です。
【参議院内閣委員会 同日】
「重要施設周辺及び国境離島における土地等の利用状況の調査及び利用の規制に関する法律案」(204閣法62号)。
採決後に、本会議緊急上程のシナリオ。仮に明日になっても、会期内に成立することになります。
この法案ですが、馬奈木弁護士という方が反対論を継続しています。自由法曹団団員のようですが、そのことで、予見を持ってどうこうは、私は絶対言いません。しかし、私も改めて法案を精査しました。たしかに、土地建物の「所有者」だけでなく「利用者」としており、店子以外に、反対運動をしている人も調査の対象になるかもしれません。ただ現在も不動産や法人の登記情報は公開情報であり、今でも法務局に手数料を払って公開情報を得ていると防衛官僚は答弁しています。小此木大臣のセクションは内閣府なので内閣総理大臣が主語になることが増えます。また、戦前の要塞基地法というものを知りませんでしたが、防衛省・自衛隊側が主語になる法律は「ポジティブリスト」といって、書いてあることしかしないのが当然で会って、何をしてはいけないかのネガティブリストにはしないのが原則です。かつて、米艦防護で防衛省設置法による設置根拠で行為をしたことはありましたが、これは法律が上書きされ、制度としても明確に合法となりました。またこの法案の罰則は、国家公務員法100条の守秘義務の罰則と、おそらく同程度だと思います。例えば平井大臣の恫喝音声を流出した職員も、同じような罰則が課せられかねないことになりますが、立件されることはありえません。このような左翼弁護士の主張を、放送法第4条が適用されないとはいえ、ネット番組が1時間半も放送し、反論の声もなく、1時間半も出てもらっているからそのまま流して、連続シリーズでやっているようだと、再生回数も1万回未満のようですので、政治報道の広がりは少ないのかなと感じます。さきほど、朝日新聞政治部長が東洋経済新報オンラインに韓国のことを書いているのを見ましたが、私のような政治新聞記者はどうしても頭を下げて仕事をもらったり、自分から構成を企画することもできないものですから、活躍の場は限られつつあるように感じます。
それはさておき、午前10時10分の設定ですが、午後6時57分現在まダ始まっていません。
【衆議院情報監視審査会 同日】
本会議が長いので、開催が取り止めとなりました。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。
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