【第49回衆院選】政権寄りのNHK・読売で内閣支持率が政権再交代後最低に、また東京都連・下村博文政調会長が総裁選の実施をうながす

[写真]会議前の「頭撮り」で頭を上げない異色の政治家、菅義偉さんで自民党は選挙に勝てるのか、おととし2018年10月、国会議事堂本館2階皇居側の参議院議院運営委員長室で、宮崎信行撮影。

政権寄りとされる「NHK」で内閣支持率29%、「読売」で35%となり、2012年12月の第46回衆院選での政権再交代後最低となりました。不支持率が「NHK」52%、「読売」54%とともに初めて50%を超えて「積極的不支持」がコロナ第5波と国内個人消費の低迷で顕在化してきました。

二階俊博幹事長らは総裁選回避の舗装を急ぎますが、風に左右されやすい都連所属の、下村博文政調会長はきのうBSで「今の自民党、国民の皆さんから非常に厳しい目で見られていますから、この自民党をどうするのかと、それからウィズコロナのこの先の日本をどうしていくんだと、しっかりと総裁選挙で議論する」「菅総理も含めて、我こそはという人が手を挙げて議論していくことが大切だ」と語り、複数立候補・フルスペック(全党員参加型)の総裁選を、第49回衆院選より先にやるべきだと明言しました。最大派閥ながら就任とともに総裁派閥ではなくなった下村会長は都連選出。党四役がこのような発言をするのは、人としてどうか、とまで思います。

しかし、2008年の自民党総裁選には麻生太郎さんを含む合計5名が立候補。このうち、与謝野馨さん、石原伸晃さん、小池百合子(小池ゆりこ)さんの都連所属が立候補「都連率6割」となりました。「猿回し」と揶揄された全国遊説で、5候補全員が同乗したバスで石原さんが大声で「田舎だなあ」と語ったとしています。さて、麻生圧勝でこの総裁選で、福田康夫内閣の20%から麻生内閣は48%に。が、翌年6月に今回のNHKと全く同じ29%に。そして、追い込まれ解散後の翌月は21%に下落して第45回衆院選で政権交代となりました。

一方、指摘されているように、

2008年の8月と、2021年の8月では

政党支持率は自民党が37%→33%に、最大野党は21%→6%、公明党が3%→3%、共産党が2%→3%となっています。最大野党の支持率は実に3分の1です。しかし、前回第48回衆院選での最大野党の基礎票は2000万票あり、下野時の2倍以上、マニフェスト・郵政解散時と大差ない基礎票に戻しています。なので、支持率に関係なく、第49回衆院選2000万票を超えるのは確定的でしょう。

今週の「週刊朝日」で、角谷浩一さんが、自民党235議席(小181比54)、立憲民主党129議席(小76比53)、松田馨さんが自民213議席(小154比59)、立憲が158議席(小101比57)を予想しています。松田さんは自公では過半数を6議席上回る予想です。妥当なところでしょう。

ところで、上述の2008年総裁選の都連3人ですが、石原さんは小選挙区で当選しましたが、与謝野さん、小池さんは小選挙区では落選して比例復活で議席をつなぎました。私を含めてほぼみんな忘れていたでしょうが、第45回衆院選で小池さんは惜敗率91%となり、自民比例東京5人枠の4位でなんとな比例復活しました。仮に2008年総裁選に女性初で立候補していなかったら、小池さんの今の地位はなかったでしょう。

だとしたら、小池さんのように都市部の議員は立候補した方が、自分の選挙には有効かもしれません。しかしいうまでもなく、その1人の当選に有効なだけで、自民党・内閣・日本にとっていいこととは限りません。

いずれにせよ、第49回衆院選は、立憲単独の底が2000万票以上だということから計算すると、見えやすいでしょう。

このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る