【5/31国会まとめ】参議院自民党・森まさこ・有村治子・自見はなこ女性トリオが決算委で「高報酬で売り飛ばされた慰安婦の存在を河野談話は見直せ」

[写真]きょうの菅義偉首相・自民党総裁、自民党役員会で、令和3年2021年5月31日、宮崎信行。

菅さんのきょうの写真ですが、最高権力者の漆黒の孤独を切り取った写真がとれてよかったです。自民党役員会に出席した菅さん。自民党は2012年以降「幹事長代行」が総理のお留守番となっていますが、総理と同じ「無派閥」という派閥で、先輩議員の野田聖子さんが側近ということもないり、キングメーカー二階幹事長と隙間風があるのは、誰の目にも明らか。この部屋に最後に入ってきた菅さんは、蛍光ピンクのマーカーを机に置いたまま、党本部が作成した資料に目を落としていました。これまでの総理総裁はカメラ目線だったり、幹事長らと談笑したりしていたと記憶しています。この8か月間を見ていると、菅さんはこれが自分流なのでしょう。首相秘書官が党本部から事前に取り寄せればいいのでしょうが、「採用省庁の上下関係ではなく、横関係のパワハラ」ができるような人材は今の霞が関にはいません。

【参議院決算委員会 きょう令和3年2021年5月31日(月)】

「令和元年度一般会計予備費承認案その1」
「令和元年度一般会計予備費承認案その2」
「令和元年度特別会計予備費」

の3案が、財務大臣から趣旨説明され、審議の後、採決されました。「その1」「その2」は共反対、自公立国維賛成多数、「特別会計」は全会一致で承認すべきだと決まりました。

きょうの審議は「令和元年度決算承認案」の「準総括質疑」とあわせて行われました。来週は、首相ら全閣僚出席の総括質疑で、採決に向かいます。

この委員会は若手の練習台のような位置づけをする執行部もありますが、今回の参議院自民党は、今井絵理子委員・自見はなこ委員ら同じ顔触れに何度も質問させています。

自民党は女性3人が質疑。うち2人は閣僚経験者で森まさこさんは「少子化担当大臣と男女共同参画担当大臣は同一人物にすべきだ」と加藤官房長官に迫り、「首相が判断することだから」としか答えられない自民党のお約束のようなくさい芝居の審議となりましたが、少子化相がショートリリーフばかりだったという問題点は与野党とも共有すべきです。

有村治子さんも「河野談話を見直すべきだ」とし「菅内閣は、従軍慰安婦だとか、いわゆる従軍慰安婦だとか言わないで、単に慰安婦と表記すべきだと閣議決定した。歓迎したい。当時の広告に高報酬をうたった慰安婦の募集広告があり、貧しさから娘を売り飛ばした父親もたくさんいる。朝日新聞は吉田清治なる者の小説を掲載するという蛮行を行った」とし、閣議決定でも大手新聞ではなく朝日新聞と表記すべきだと主張し、加藤官房長官も同調しました。

自見はなこさんは「質問の機会をいただきありがとうございます」と話しましたが、あすの総理入り厚生労働委員会でも5分間質疑するようです。

【参議院厚生労働委員会 同日】

「後期高齢者自己負担2割の高齢者医療法・健康保険法など改正案」(204閣法21号)の参考人質疑がありました。定例日外の開催に野党が賛同した理由は分かりません。あす午後1時から1時間、菅義偉首相を招いての質疑をします。上述の自民・自見さんや、共産党の倉林明子さんらが質問することになります。

【参議院行政監視委員会 同日】

「国と地方の役割分担に関する小委員会」の西田実仁小委員長の報告があり、「前回の参議院改革協議会により、行監委のさらなる厚みのために設置した。国と地方自治体の通達に関する認識の違いや、(国会の議員立法による)計画策定の在り方について議論した」と報告。この後、行政の苦情に関する中間報告を参議院規則第73条1項にもとづき議長に対して求めることを決定しました。総務省行政評価局長と総務大臣が報告してそれに対して質疑することになります。

●あすの予定

65歳定年延長の「国家公務員法改正案」(204閣法63号)「地方公務員法改正案」(201閣法53号)が同時間帯に、参議院内閣委員会と総務委員会で審議入りする見通しで、2年越しの初ランデブーになります。

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