参議院はおよそ10年前の安倍政権で衆は自民単独、参は自公で過半数もつ「一強政治」の頃に、参考人質疑をすると採決できるという相場観ができていました。が、予算委を除くすべての委員会は、朝9時50分からの理事会でその日の採決どころか、次回の日程まで与野党合意済み。参考人を呼んだ当日に採決をするのは、意見に影響されない前提で、参考人の先生に失礼だという機運が参与野党で高まり、各委員会で一斉に認識が変わりました。が、きょうは来週火曜日の参考人質疑が5つの委員会でセットされました。そうすると定例日は来週木曜日が最後。辻元清美委員長率いる国土交通委員会は2つ法案が残っていますから、会期内にはまらない(審議が終わらない)計算になります。ですから、高市早苗首相が欠席先述すると、皇室典範は間に合ったのに、国土交通・厚生労働で審議未了で参議院での継続調査として先送りされる法案(事実上の参議院先議の扱い)が出てくるかもしれません。
【衆議院憲法審査会 きょう令和8年2026年7月9日(木)】
きのう、梶山、重徳両国対委員長が予算委集中審議を確定させたので、開かれました。参議院側にある「改憲手続のための国民投票法改正案」(221衆法11号)は最後の定例日である15日に可決したところで、今国会が終わることになります。CM規制の第2次改正を経て、来年4月に改憲発議するためには、仮に秋の臨時国会がなければ回数が間に合わないと思われます。
きょうは今国会12回目の開催で、タイトルは「合区・地方公共団体を中心とした論点の深掘りのための討論」。今国会では史上初めて衆参両院の議題が会期を通してすべての議題で横串しが刺さりました。
きょうの議論では、現行憲法第8章地方自治について「地方自治の本旨については、過去の審査会で、幾度となく、団体、自治、住民自治の考え方として、補完性の原理の原則、近接性の原則が語られてきました。この点、各会派も意見を同じくすることと存じます。私としても、ぜひ、憲法への明記の方向で議論をしたく存じます。ただ一方で、実際の地方自治の確立は不十分だと言えます」(泉健太さん)といった意見が大勢でした。
ところがこれに先立つ、新藤義孝さんの最初の発言でハプニングがありました。新藤さんは6月24日の参議院憲法審査会で趣旨説明をしたのに、その後2週開催されず、あわててしまったのでしょう。新藤さんは「大日本帝国憲法には、地方自治に関する規定がございませんでした」と話していたのに、「(前回までに)国民民主党の議員から私に対して党の見解なのか、それとも、個人的な見解なのか」「これまで討議を深掘りする観点から、九条に関する残った論点を整理させていただきます」と語り、突然9条について語り始めました。新藤さんは「私たちが提案する憲法九条一項二項はそのままに、九条の二として、国防規定の創設、実力組織としての自衛隊の明記、シビリアンコントロールの規定、これを定める改正案は、憲法上のこの自衛隊の位置づけを変えることなく、明確な規定により、国防に関する基本法と一般法体系を完成」させるものだ、と議題にない話をしました。
さらに会期内最後の来週は「次回の審査会では、こうした現状を全体的に整理する意味で、総括的な討議を行ってはどうかと考えております」としました。さらに「併せて、国民の皆様に、こうした私たちの議論を直接お伝えするためにも、NHKに対し、中継放送を要請することを、ただいまの幹事会で決定させていただきました」と最後に飛躍した発言をしました。これに関して、「改憲4党幹事」の玉木雄一郎さんはXで「今国会も「言いっ放し大会」で終わりそうだ」と怒りをぶちまけました。
【参議院第1種常任委員会】
●内閣委員会では「国旗損壊罪法案」(221衆法18号)について、松野博一衆議院議員や政府参考人に対する質疑をしました。残り2回ですが、今後、参考人質疑をすることを、自民党の北村経夫委員長がはかり、決定しました。が、この委員会だけ実施日を「14日だ」と発表できない状況で、きょうは散会しました。審議では、大津力さんと、豊田真由子さんとのやりとりで、参政党がしばき隊に損壊した国旗を振りかざしながら妨害されたきた光景が再現されました。1年前、インテリの「X」で「#差別に投票しない」とキャンペーンを浴びながら、情勢以上の7議席、比例部分の14%の議席を得た同党は、2月の衆院選で20%へとさらに伸びました。こういう経緯をインテリたちは知らなかったでしょう。これとは別に、警察庁は、110番や警察署に通報があれば受け付けるとしました。但し、これは、現行犯逮捕では難しく、親告罪のような感じで受け付けるというニュアンスがあると思います。参政党としては、選挙運動を円滑にする理念を法定化してもらうというメリットがあると思います。
●法務委員会は公明党の伊藤たかえ委員長。「再審法改正案(刑事訴訟法改正案)」(221閣法61号衆議院修正)について、手ぐすね引いて待っていた論客の厚みのある対政府質疑がありました。そして、次回の定例日10時から参考人質疑をすることを全会一致で決めました。
●厚生労働委員会は「労災法改正案」(221閣法50号)を審議。採決して、れいわのみの反対で、賛成多数で可決すべきだと決まりました。あす成立。衆議院では3時間審議でしたが、参議院ではやはり立憲民主党の石橋通宏さんらが労働者の党という自覚からか、5時間審議となりました。
●農林水産委員会は、農水省8・9本目の「10年ぶりに種子法が事実上復活する22法案」(221閣法46・47号)が審議入りし、「舟山康江さんや徳永エリさんが既に提出していた対案」(221参法11号)と3本合わせて審議されることになりました。次回は参考人質疑。
●経済産業委員会の委員長は、国民民主党の浜口誠さん。「電気事業法改正案」(221閣法36号)の対政府質疑の1巡目が終わりました。その後、参考人質疑をすることを決定しました。
●国土交通委員会は「下水道法改正案」(221閣法38号)の大臣趣旨説明があり、散会しました。次回は参考人質疑をすることも議決しました。なお、議長はきのう「建築物省エネ法改正案」(221閣法39号)を当委員会に付託しましたが、きょうは審議入りしませんでした。建築物省エネ法はよく改正されている印象があり、調べたら、令和元年から7年強で、「改正法案」の提出は3回目。また、地方分権一括法、刑法等改正法、成年後見に関する改正法律で合計5回改正されています。施行日のずれもあると、令和元年以降、建築物省エネ法の改正の施行は14回もあったことになります。国土交通事務次官の経歴を見ると、意外にも、住宅局勤務が皆無の人もいて、住宅局所管の支援機構では「フラット35」に加えて「ペアローン」「リバース60」など商品開発はが続きますが、もう少し国家のグランドデザインを見て仕事をできるように、事務次官よりも偉い人たちが関心を持ってほしいところです。例えば、参議院での継続調査にして、涼しくなってから、議論するという選択肢もあるのではないでしょうか。
●財政金融委員会は「金融商品取引法改正案」(221閣法57号)を審議中ですが、きょうは開催されず当然採決も先送りされました。議員立法がある文教科学委員会も開催されませんでした。
【中道、立憲、公明政調審議会】
開催されました。
【れいわ新選組】
山本太郎代表(前参議院議員)がさきほど、2026年7月9日の18時45分から、国会近くの民間会議室施設で、スピード違反に関する記者会見を開催。前回は2月7日に池袋で演説して以来の、公の場と思われます。党存亡にもかかわる記者会見です。

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