[写真]国家公安委員会、4年前の2017年、宮崎信行撮影。
「警察法改正案」が2022年通常国会に提出される見通しとなりました。
この動きが報じられたきょう2021年6月25日(金)朝の閣議直後に小此木八郎国家公安委員長が横浜市長選出馬のために辞任。衆・予算委員長として安倍自民党に恣意的な運営を強行した棚橋泰文・国家公安委員長が就任しました。「国家公安委員長としての再入閣」は「16年5か月ぶり」で中井洽さんの「15年2か月ぶり」よりも長いブランクとなりました。
報道によると、警察庁に「サイバー局」を新設。警備局、生活安全局、情報通信局を再編したい考え。
警察法を読んで初めて知ったのですが、警察庁の局は法律に書き込まれています。ことし4月1日に橋本行革以降初めて、農林水産局畜産局が復活しましたし、有名な東京地検特捜部がありますが、これらは法律に設置根拠はありません。警察庁サイバー局は、法律を改正する必要があります。
内務省は官選知事の地方局と、警察本部長の警保局を独占していましたが、GHQ命令で自治体警察となり、GHQの関心が薄いすきをついて、自治庁をつくりました。米国同様の自治体警察だと日本では機能が薄弱すぎるので、都道府県警察に再編され、警視庁には公安部、警備局警備1課など、警護課(2000年頃に麹町署から移管)など国家警察的機能を持たせて、半世紀続いています。
また、サイバー局に47都道府県から出向者を集めた「サイバー直轄隊」をつくりたいかまえ。これまでも警察庁警備局を頂点とするいわゆる「公安警察」とされる機能のように、47都道府県の公安部・外事課による所轄地域と関係なく捜査を分担する機能はあります。
しかし、非親告事案を「サイバー直轄隊」として捜査するとなると、国家警察的機能はより顕著になります。与野党、右翼・左翼関係なく、国権の最高機関立法府・国会によるていねいで長時間の審議の積み重ねが必要になりそうです。
このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。