【2020/9/13】総裁選前日に麻生太郎が解散迫る「2008年9月28日夜ホテルオークラの菅義偉の今やっても勝てませんよ進言」大裏目の仕返しか

[写真]麻生太郎さん、今月2日、衆議院第一議員会館で、宮崎信行撮影。

菅義偉が自民党新総裁選挙での圧勝が揺るがない情勢で、あす、党大会に代わる両院議員総会を迎えます。

二階派の二階幹事長、石原派の森山国対委員長との3人会合で出馬した菅さんですが、次に麻生派が推薦したことで半数前後となり、細田派、竹下派が勝ち馬に乗りました。

今週水曜日の菅首相就任が確定的な政治日程の中、きょう令和2年2020年9月13日、麻生太郎さんが「次期政権は国民の審判を経ていないと批判されるだろう」「それならば解散という感じがしないでもない。下手したらすぐかもしれない」と、新潟県内で講演した、と報じられました。

読売、朝日新聞などの過去(2008年10月下旬)の記事を見ると、麻生さんは首相就任後の翌日、2008年9月23日に自民党本部内で大島理森・国会対策委員長と2人で会い、「10月3日解散、11月2日衆院選」を「120%決まりではないが」と前置きしながら、指示。

5日後、9月28日夜に、麻生首相と大島国対委員長のホテルでの会談に、菅義偉・選挙対策副委員長(当時当選4回)が途中から同席。

●菅2008年9月28日ペーパー、「自民党215議席、民主党214議席」

菅さんは茶封筒から「自民党215議席、公明党25議席、民主党214議席」の情勢分析を見せ、菅さんは麻生首相に、「今やっても勝てませんよ」と解散先送りを提案しました。

なお、大島委員長は「参議院第一会派の民主党が早期解散に応じる」との情報を得て、「10月3日解散」を進言。当ニュースサイトは12年前は今とは違って「一般有権者の啓発」を目的としていたので、10月3日付で、「麻生さんのくれた休日」と題し、解散先送りの批判のため私が映画「崖の上のポニョ」の鑑賞したと皮肉を書きました。コメント欄で匿名者に「あなたの読みが甘いからだ」と書かれ、激高しました。実は前日に、野党・民主党の閑職だった岡田克也さんの事務所から私が唱える「10月3日解散説」は「あれ、違うでしょ」とノーチスがきていました。私は野党・民主党の執行部から早期解散に応じる情報を私が得たものの、閑職の岡田代議士の事務所が、総務省の動きから、違うと気づき、教えてくれたものだと思います。但し9月28日朝まで総理が「10月3日解散説」でいたことは正しかったようです。

その後、麻生首相は再度の早期解散に傾きました。10月16日夜に、「麻生首相、中川昭一財務大臣、甘利明公務員制度担当大臣、菅義偉・自民党選挙対策副委員長」の4者会合が開かれ、麻生首相のやはり早期に解散したいとの声を3人がおしとどめ、中でも中川大臣が強行に解散先送りを主張した、とされています。

●菅進言は裏目、「自民党119議席、民主党308議席」の惨敗

翌年、任期満了直前の2009年7月21日解散、8月30日第45回総選挙の結果、「自民党119議席、公明党21議席、民主党308議席」。最も強硬に解散先送りを進言した中川昭一さんは議席ばかりか命を落としました。

平成20年2008年9月28日夜のホテルオークラでの、麻生・大島会談に、大島さんから促され途中から同席した、菅選対副委員長の「解散先送り」提言の仕返しとして、きょうこのようなことを言ったのでしょう。

菅新首相が、幹事長・官房長官のどちらかに麻生派議員を起用しないといけないことになりそうです。基本は、甘利さんということになるでしょう。

このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読ください。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る